差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2011年10月21日金曜日 23:58
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 愛染湯(板橋区大和町)

ナカムラです。

今日(9/19)は、「愛染湯(板橋区大和町)」に行ってきました。 板橋本町駅(都営三田線)から、0.5キロ、6分くらいです。

白金台の古い洋館でフルコースを食べるというミッションを終え、板橋本町駅にトンボ返り。。。天 気予報通りの雨が降ってきた。

環状7号線から石神井川に向かうだらだら坂を下って行く。途中で”愛染通り”の商店街と交差す る。近くに田安宗武が帰依した愛染院があるので、そこからきているんだろう。

現れたるは四角い煙突を載せるビル銭湯。先々代からという創業50年以上の銭湯で、20年ほど前 に現在のビル銭湯になっている。

入口の上の摺りガラスに「愛染湯」と屋号が刻まれている。暖簾は紺地のオリジナル。

建物右側のエントランスにはSakuraG錠の下足箱。自動ドアを入れば赤絨毯敷きで、壁には大きな 織物が掛けられている。広いロビースペースだ。何度か前を通り、小さなビル銭湯だと思っていた けど、かなり大型の銭湯だ。

脱衣所は、3間半四方。高さ2間ほどの天井は十字型に幅のある装飾の桟を渡し、一部は茶系統の クロスが張られている。サウナが、脱衣所内にフルに食い込んでいるけど、狭苦しさはない。

ロッカーは、Sakura3錠ロッカーが外壁側とフロントの背にあたる部分にある。その他、Yamatoの アナログ体重計、マッサージ機、縁台くらい。

浴室は、幅3間半奥行4間半ほど。天井は2間ほどの高さで、フラットなプラ板張り。

島カランは広い浴室にして余裕を持った1列。床は星形模様の白タイル。カラン数はセンターから 10・6・6・0。意外にもシャンプーとボディーソープが備え付けられている。

しかし、全体的に清掃がいまいちで、緩い雰囲気が支配している。まったりとした相客が多いのも その印象に影響しているけど。。。

広い浴室の1/3くらいは浴槽群が占めている。浴槽は中央から奥壁に沿って、白湯でバイブラの主 浴槽、岩風呂風の浴槽に白濁の薬湯槽、L字型に外壁側に7点座ジェット×2、寝風呂×2、水風呂。 案外に多彩な浴槽群が並ぶ。

湯温は薬湯以外は42度くらい。やや色付きのあるお湯。井戸水を沸かしているようだ。白濁の薬湯 は40度くらいで、かなり温めの温度だ。

サウナはタオル付でプラス200円。あまり時間が無かったので入らなかったけど、狭くはない感じ だった。

壁には東京帝国大学、石和田教授のラジウム温浴泉の効能書きがある。プラスチック製だし、この 建物が建つよりとっくの昔に”帝国大学”は無くなっている。いつ見ても不思議な掲示だ。ラジウ ムの効果も気休め程度も無いのではないだろうか。

そんな同湯の最大のウリは、奥壁一面に広がる天女のモザイクタイル絵だろう。目地がくすんでい るけど、リアルな顔立ちの5人の美しい天女が、横笛を構え、笙を奏で、あるいは天空で舞う図。 息を飲む出来映えのタイル絵だ。女湯の方は見えないが、同様の絵が続いているようだ。これを見 るためだけに板橋くんだりまでやって来る価値は十二分にある。

また、釜場への扉の周りのタイルが金色。"竜宮城"への出入口をイメージさせているのか、かなり レアなタイル使いだ。

シルバーウィーク前半の3連休の最後の敬老の日。台風15号の影響か雨が落ち始めた21:15から 22:00に滞在。少ないながら、ぱらぱらと客の出入りは続く。相客は7、8人くらいか。

意外な広さと、素晴らしいタイル絵と、かなり緩い感じが印象に残った。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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       白金甚夢迎賓館(旧・12代目渡辺甚吉邸))