朝日湯（川崎市川崎区鋼管通)

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年8月12日土曜日 13:33
宛先: 銭湯ＭＬ
件名: 朝日湯（川崎市川崎区鋼管通)

ナカムラです。

今日（8/11）は、「朝日湯（川崎市川崎区鋼管通)」に行ってきました。
川崎駅（ＪＲ東海道本線）から２．６キロ。市営バスで１０分くらい、｢臨港中学校前｣で降りて直ぐです。
最寄駅は、浜川崎駅(ＪＲ南武支線)で、こちらからは０．７キロほどです。

川崎で戦後一番に開業した銭湯らしい。後方に油井型の煙突がある。
驚いたことに、左側には、銭湯と同じくらいの間口の｢アサヒサウナ｣、右側に独立した建物で｢アサヒコインランドリー｣ががあって、３つの建物が並んでいる。
かなり広大な敷地で、浴場関連施設を経営しているようだ。

真中が銭湯。夜なので、壁にある大きな｢ゆ｣という赤い文字が目立つ。入口の開口部が大きく、周辺部は石張りだ。｢朝日湯｣という屋号を記したものも石を彫り込んだ、大きなものが掛かっている。そこに、大きな暖簾が掛かっている。スーパー銭湯でも、こうはなっていない。

暖簾をくぐると、靴脱ぎスペースはゆったりしている。下足の錠はおしどり。フロントの戸の上には凧、下足箱の上には熊手が飾ってある。

フロントへの戸は、自動ドアながら、アルミサッシで簡素。入口の豪壮さと比べ少し意外感がある。フロントも、どこの銭湯にでもあるフロント。自販機２台とテレビがある。

フロント横には、従業員の夏期休暇のため１４日と１５日は連休する旨の貼り紙がある。フロントの女性も使用人なんだろう。ブルーの制服というか、そんな上っ張りを着ている。銭湯料金４３０円とサウナ代２００円。下足札と引き換えに、サウナ客用のプラスチックのひっかけキーと大小タオルが貸し出される。

脱衣所は、幅２間半、奥行き５間くらいか。天井がカマボコ型、シャンデリアが下がった、クロス貼りになっている。極めて珍しい形状だろう。さらに、硝子窓越しに外壁側に浴室。奥壁はサウナ室の窓になっている。つまり、脱衣所を取り囲むようにＬ字型に浴室があって、それが、硝子越しに見渡せるというもの。こんな構造の銭湯も初めてだ。

ロッカーは、モスグリーンの扉に、ブロック状の｢Ohidori｣で、キーが、小さな板鍵のシリンダ錠がついている。床は籐敷き。同じく籐敷きの万能台が細長い脱衣所に２台。その他、新型マッサージ機が２台、TANAKAのアナログ式体重計がある。

目を引いたのは、ベビーベットが４台載ったロッカー。ピンク色の小さな布団があって、このベビーベッドが現役であることを示している。デイ･シフトだからか、｢男湯｣にもベッドがあるんだとうけど、赤ちゃんが来る銭湯というのは、今は珍しいのではないか。こんなにも現役性の強い、ベビーベッドに初めて遭遇する。

黒柱時計が現役。｢堀製氷株式会社｣から贈られたもののようだ。隣のサウナ店の入り口にも同社の氷を販売する旨の貼り紙。同湯のフロントでも氷を売っているし、サウナの横には、サービスの氷を置いている。同湯と同じ番地にある製氷会社らしいけど、何なんだろう･･･。

浴室も充実している。一部、脱衣所スペースになっているけど、基本的には幅３間、奥行７間ほどと大型だ。天井はプラ板張りで、脱衣所側が２間、外壁側が３間。天井は急傾斜して外壁側が高くなっている。通常ある男女境側には、脱衣所が見渡せる。

島カランは1列で、カラン数は１２･３･３･１２。カランは、｢宝｣の赤･青のレバーを壁側に押す方式のもの。小生は、関東圏で、このカランを見たことがない。関東圏では、かなりレアな設置だろう。カランは、奥壁に、さらにハンドシャワー付きのカラン６機があるけど、衝立を立てて｢本格韓国式アカスリ｣のスペースがあるので、事実上使われていない。フロントスペースに衝立で仕切って、マッサージまたは整体というのは、たまに見る。しかし、浴室を仕切ってアカスリというのは初めて見た。

パンチを食らったら気絶するだろう、腕っ節の強そうな南米系のお姉さまが、鉢巻姿で｢本格韓国式｣アカスリ。｢川崎だぁー｣という感じがする。３０分、４０００円と少々、値段はお高い。

浴槽は、脱衣所に接する形で、深槽、ステンレスの竹踏みがある極浅槽。そして試して見なかったけど備長炭湯の電気風呂。外壁側に、座ジェット、ボディーマッサージ、寝湯がある。全て上には赤外線ランプがある。今時のスーパー銭湯と比べると、浴槽のスペースが小さい感じがする。

外階段を昇ると、丁度フロントの上だろう、２階に露天風呂がある。浴槽は、木目調のタイル。奥壁は明るい色の石張りで、高さ約３メートルから、湯がドーッと落ちている。雰囲気に統一感がない露天風呂であるけれど、ともかく凄い感じはする。

サウナは、乾式、スチームと２種類ある。乾式は脱衣所、浴室、隣のスチームサウナ側の３面がガラス張り。こんなにも開放感のあるサウナは初めてかも知れない。スチームサウナは、座面を同湯の湯はすべてそうだけど、オゾンで洗浄･ろ過した湯が静かに流れている。湯壷があって、手桶で流すのは知っているけど、これほど凝った設備は初めてだ。無論、４５度のスチームは快適だ。

総刺青の若いあんちゃんと、乾式サウナ、水風呂、スチームサウナ、露天、脱衣所の万能台で休憩とかなり同時に行動した。偶然だけど、向こうからすれば、何だコイツはっって感じだったかも知れない。

ビジュアルは、奥壁全面に、新しい絵付けのタイル絵。絵柄は、茶系の色使いで、洋城が描かれている。

上がりは、自販機でスーパードライ２８０円。つまみなどは置いていないし、銭湯に徹しているという感じだ。
川崎駅からはかなり遠いけど、非常に優れている、いい銭湯だ。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp　　
URL: http://www7a.biglobe.ne.jp/~masayuki/ （風呂屋の煙突）
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鋼管通
もとは渡田の一部。大正2年（1913）にＪＦＥホールディングス（旧日本鋼管）が操業をはじめたが、この製品輸送のために翌年に鋼管新道を開いた。このため通り沿いの町を昭和13年（1938）に鋼管通として独立させた。その後は複雑な町域変更を重ね、現在の町域となる。