差出人: Masayuki Nakamura
送信日時: 2003年10月13日月曜日 15:57
宛先: 銭湯ML
件名: [sento-freak:04463] 萬歳湯(横浜市中区)

ナカムラです。

今日(10/12)は、「萬歳湯」に行ってきました。
京浜急行で横浜駅の隣、戸部駅から5分くらいです。

戸部駅改札口は1つ。ガード上のホームから改札に降りる急階段の柵が微妙なカーブを描きレトロです。
駅から路地に入ると、未だ宵の口で目がなれていないからか、あるいは店などがないからか、何だか通りが暗く感じます。
やや、ウロウロしてしまったのですが、萬歳湯は表通りではないけど、やや広い筋に面していました。

モルタルの四角い入口。牛乳石鹸の暖簾をくぐると、エントランスの上も格天井。
下足箱はおしどり錠。蓋はともかく、中はかなり年季の入った材となっている。

番台への戸は茶色い色をしているもののアルミサッシ。
入ると主は男湯のベンチに座り客と話していた様子。すぐに立ち上がって小生の差し出す400円を受け取る。
番台に置いたラジカセから音楽。番台は木組みの正統派だけど、使っていないのかな。

中型の銭湯。ロッカーは壁側のみに計64個。錠は板キーのおしどり。
丸籠も6つ置かれており、おじいさんと来ていた、小学生の姉弟は籠を使っていた。

天井は格天井だけど、格子の中は、大理石模様の新建材が張られている。
変ではないけど、何だか安っぽく見える。

定番の黒い柱時計。あるけれど、銭湯が中型ならば時計も中型だった。
いつの日からか、振り子も止まったままのよう。

浴室は東京2段型だけど、規模は中くらい。ペンキもかなり剥離してきている。
しかし、浴室のタイルは床がパール色に輝くもの。それなりに新しいものに置き換えられている。
島カランは1つで、センターから7555。島カラン以外にはシャワーも付いている。

センターには金魚のモザイクタイル絵。浴槽とペンキ絵の間には外国の城と湖といったよくある図柄。
浴槽は大きいのが1つだけ。内側がミッドナイトブルーでなかなかいい感じ。
しかし、3点ジェットが3つだけど、泡が出ていない所もある。

ペンキ絵は、丸山師でも中島師でもなさそう。もちろんプロの正統的もの山と湖を描いている。
中型の銭湯のせいか、絵が90度折れて壁側まで延びている方式のもの。

上がって、ビールを飲みながら、店主の横に座って目を閉じていた。
常連と店主(途中でお女将さんに替わる)の会話が耳に入ってくる。
競馬の話、職場の話、旅行の話・・・。
なんか、なつかしい感じがする。

小学生の姉弟は午後6時。パジャマに着替えて走り抜けて行った。

これといったものは何もない。しかし、落ち着いていていい雰囲気の銭湯だった。

日常からの脱却が「旅」なのだと思う。
たとえ近くとも知らない町で、湯に浸かり、酒を飲み、飯を食う。
銭湯めぐりも、まぎれなく旅なのだと思う。





(出所)横浜市浴場組合HPより。
やはり、丸山師のタッチかな。