弁天湯（武蔵野市吉祥寺本町）

差出人: Masayuki Nakamura
送信日時: 2011年3月8日火曜日 22:42
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 弁天湯（武蔵野市吉祥寺本町）

ナカムラです。

今日（2/27）は、「弁天湯（武蔵野市吉祥寺本町）」に行ってきました。吉祥寺駅（中央本線）から、0.6キロ、6分くらいです。

秋に買ったズボンがなかなかはきやすかったので、シャツでも買おうとその店に出かける。しかし、撤退したようで、パルコにその店は無かった。

街には驚くほど人通りが多いし、喫茶店で休もうにも満席で入れなかったりする。買い物に疲れた頃、弁天湯に向かった。

コンクリ煙突と積み上げられた燃料の廃材。周りの雰囲気とは少々異色な感じで、大きなモルタル切妻の銭湯がある。エントランスは箱型で、脱衣所の大きさに合わせて大きいものが付いている。

同湯は、ミュージシャンを招いて「風呂ロック」なるイベントが定期的に開かれている。入口には古代ローマ時代の浴場と現代日本の風呂をテーマとしたギャグ漫画「テルマエ・ロマエ」の絵看板が置かれ、通る人の眼を引いているだけでなく、携帯で写真を撮っていく人もいる。

見ていると客の出入りも多い。吉祥寺に遊びに来た感じの若いグループもちらほら。イベントの効果があるようだ。

エントランスに入れば、片側に松竹錠の下足箱。古い広告のほかに、やはり絵看板が2つほど載っている。

自動ドアを通れば、脱衣所を仕切ったロビースペースが広がる。この建物の大きいことを知るとともに、浴室の入口上の東郷青児風の裸婦を描いた硝子絵が視界に入ってくる。

カウンターは、エントランス部の半分ほどが充てられている。少し後方に移動したのだろうけど、ほぼ「番台」の位置を踏襲している。

脱衣所に進めば、オリジナルが幅4間、奥行5間ほどの大きな空間。天井は白いクロスで蓋をされているものの、普通は2つあるくり抜きが、幅が広いので、円形のものが男女湯に跨って横に3つも並ぶ。ロビースペースに侵食されているものの、元々が広いので窮屈感は全くない。

ロッカーは、島ロッカーが縦置きに1つと外壁に松竹シリンダ錠のものがある。その他、梁には歴代の「風呂ロック」の出演者の大きな写真が並ぶ。床にはコミック調の畳2畳分くらいの大きさの漫画看板が立て掛けられている。

その他、Keihokuのアナログ体重計、新型マッサージ機など。庭は、ただの土の庭で、細い木が1本あるだけ。

浴室は、幅4間、奥行5間のカマボコ天井の広大なもの。そこはかとなくペンキの匂いが残っている。島カランは2列で、カラン数はセンターから10・8・8・8・8・8の計50機。カランの数は最大級ではないだろうか。

床のタイルは、往年の3センチ角の白タイル。壁もシンプルな10センチ角の白タイル。洗い湯を流す溝もU字型で厚手の白タイル製。予期していなかったけどレトロ度が高い浴室だ。

浴室は、奥壁に接して3槽が並ぶ。中央から、7点座ジェット×2、ラジウム温浴泉の気泡風呂＆電気、グレープフルーツ・レモングラスの薬湯。久しぶりに帝国大学・石和田教授の名前が記された蘊蓄看板を見る。

奥壁を見れば、何と火山が噴火し火柱が上がっているところを描いた大きなペンキ絵。空には噴煙が棚引いている。日付を見れば「ナカジマ」のサインとともに、何と昨日の日付だ。

ニュース性を追って新燃岳かと思ったけど、原爆ドームにも似た廃墟建物や神殿の跡が描かれているので、どうやら違う。男湯には記されていなかったけど、女湯にはヴェルビオス火山とあるらしい。

昨日、ペンキ絵の公開製作があったようだ。そういえばそんな案内が流れていたことを思い出した。

ビジュアルは、他に男女境に中島さんのペンキ絵のポスターが2枚張られていた。

思いの外いい銭湯だった。相方が風呂に浸かっていたら、足にペンキのようなものが付いたという。昨日描かれたものと聞いて納得していた。幸か不幸か、小生はまだペンキ絵のペンキに触れたことはない。

上がりは明治牛乳120円を頂いた後、西荻に移り居酒屋「加賀廣」へ。加賀屋系の居酒屋だけど、なかなかきちんとして好感が持てる。ただ、どの料理も少しばかり塩を振り過ぎているきらいはある。。。

駅南側の焼き鳥の「戎」なんかがある一角にも、惹かれるものがあった。良さ気な喫茶店もちらほら。あまり中央線文化とは指向は違うけど、今度「試掘」しなければ。。。

帰路は高円寺駅経由で、赤羽行のバスで北上。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
URL: http://www7a.biglobe.ne.jp/~masayuki/ （風呂屋の煙突）
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西荻窪北口