差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年2月19日日曜日 19:55
宛先: 銭湯ML
件名: 弁天湯(横浜市中区弥生町)

ナカムラです。

今日(2/18)は、「弁天湯(横浜市中区弥生町)」に行ってきました。
伊勢佐木長者町駅(横浜市営地下鉄)から、0.1キロ、1分くらいです。

同湯の前は、かつての吉田川を埋め立てた「大通り公園」。休日の昼間となれば、時間を持て余した労務者が散見される。川向こうに、山谷(東京・台東区)、釜ヶ崎(大阪市・西成区)と並ぶ日本の「三大ドヤ街」のひとつ、寿町がある。同湯は、立地から、そういった客層も多いようだ。出入りする客、脱衣所で寛ぐ客、それぞれが醸し出す雰囲気は、小生の経験したことがない濃厚なものだ。

同湯の隣湯は、更に濃い銭湯。ドヤ街の中、「寿町総合労働福祉会館」2階にある。
その「翁湯」に行く前に、弁天湯には入っておこうと考えていたけど、同湯で既にそれなりのインパクトがある・・・。
いったい、ドヤ街の「翁湯」はどんなところなんだろう。
諸先輩方は、更に濃い、特殊浴場施設を転用した「別府温泉」というドヤ街にある、もぐりの銭湯を目指したりもする。恐ろしい人たちだ。

同湯はマンションの1階にある下駄履き銭湯。入口には花王の銭湯浪漫の暖簾が架っている。
左右にコインランドリーがあるけど、左側には「女性専用」の貼り紙。確かに、反対側のコインランドリーは、やや荒れているので、分けないと女性は使えないのかも知れない。
暖簾の横に妙なソファがあって、げほげほしてゲロを吐きそうになっている奴も居る。いきなり、なかなかなもんである。

下足の錠は松竹。ドアを開けると番台。小生と同じくらいかも知れない、中年のお姉さんに400円を渡す。

脱衣所の広さは3間四方。天井は1と1/3間くらい。天井が低いのと、労務者を中心に座れる所には全て客が座っているので、混雑していて息苦しい。
ロッカーは入口方と外壁側に松竹シリンダ錠のもの。脱衣所中央には、低いテーブルとビニール張りのベンチ。その他、HOKUTOWのアナログ体重計やぶら下がり健康器、男女境にテレビ、屋号を記した小田原提灯などがある。

客層は、基本的に年配の労務者が多く、墨を入れている人や、頭に大きく手術痕があるスキンヘッド、妙に明るく馴れ馴れしい精神が大丈夫かなという人。ただただ圧倒される。

浴室の広さは3間四方と小振り。天井も中央の湯気抜きのほかは、脱衣所の天井と同じで1と1/3間くらいと低く、客も多いため湯気でもうもうとしている。ビル銭なのに天井真中に湯気抜きと小窓。どういう構造になっているんだろう・・・。

島カランは1つで、カラン数はセンターから、7・5・5・5。広さに比べてカラン数は多いようで、腕を動かすと隣り客の腕と接触する。一応、刺青の隣客に「隣失礼します」と仁義を切るものの、頭を洗うと腕がぶつかる。まぁ、裸になれば人間同じだから、TPOで、最近は気にならなくなってきた。

カランはWaguriの取っ手が茶色のもの。桶が白色のもので「東京/秋葉原/イーグル観光/イーグルスポーツ」と書かれたものだった。どこかで、1度だけ見たことがある。

浴槽は、外壁側に1人用のバイブラ。真中に5点座ジェット×2。センター側にジェットとなっている。入浴剤で湯面にへ細かな泡が浮いている。

ビジュアルは、奥壁前面に姫路城のような城郭を大きく描いたタイル絵。天井から、2つの赤外線ランプが照らされているので、不思議な雰囲気がある。

外に自販機があったけど、中にはドリンクの販売はないようだった。相変わらす、脱衣所にも客が多い。所得水準と銭湯の客は反比例するのか、活気があると言えば活気がある銭湯だ。
番台は大女将に替わっている。入口で酔客がバタンと転ぶ音。大女将は、さっと番台から降りて対応していた。
同湯の番台は気が休まる暇はないだろう。また、そういった事情から、番台がフロントに変ることはないんだろうと思う。

営業時間は15:30から1:00。休みは10、20、30日のしたに11日がマジックで書き足されていた。
利世館(休業日:7,17・18、17日)もそうだったけど、月3階の不定休の銭湯が、月1回は連休を取るようになったのかな。


中区弥生町(やよいちょう) [昭和3年9月1日設置]

町名の由来
昭和3年の町界町名地番整理事業の施行に伴い、足曳(あしびき)町、雲井町、駿河町、南吉田町の各一部で、河岸通を日本橋に至るまでの地域から新設された町です。

町名は、曙町と同様に、明治14年の『小学唱歌』に掲載された慈鎭(じちん)和尚の「春のやよい」にでてくる「春のやよいの あけぼのに 四方(よも)の山べを 見わたせば 花盛りかも しら雲の かからぬ峰こそ なかりけり」から採って名付けられました。

町に1丁目から5丁目の字区域があります。
町に沿って大通り公園があります。公園の下を市営地下鉄が通っています。
「横浜の町名」(横浜市市民局)より