差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2014年2月26日水曜日 9:13
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 文化浴泉(目黒区東)
ナカムラです。
今日(1/12)は、「文化浴泉(目黒区東)」に行ってきました。 池尻大橋駅(東急田園都市線)から、0.4キロ、4分くらいです。
副都心線に直通する東急東横線で都立大学駅まで。ホテルクラスカのカフェで一服し、椅子を探し に目黒道り、山手通り沿いの家具屋のつなぎ歩き。ダイエー碑文谷店、”目黒記念”として名前が残 る目黒競馬場の跡など、車では何度も通ったことがあるものの、歩いて目の当たりに見るのは初め てというものもいくつか。
陽も暮れてきたので、近くのハンバーガー屋で銭湯マップを広げる。以前から気になっていた文化 浴泉が近くなので向かうことにする。
噂には聞いていたけど、丁度、同湯のある辺りまでは超高級マンションが立ち並んでいて驚かされ る。そして、同湯を境にして商店街が始まり、池尻大橋駅までの0.5キロほど続いている。時たま あるけど、これほど街の様相が急変する理由が気になった。
さて、文化浴泉。昭和3年創業という80年を超える老舗。昭和22年の航空写真に伝統的木造銭湯 の姿をはっきりと確認することができる。
4代目という現在建物は昭和の終わり頃のものだろうか。3階建てのマンションで建物の端に四角い 煙突が載る。2階にイタリアンの人気店「Parentesi」が入るマンション下駄履き銭湯になっている。
3年ほど前にコミカ調と推察される銭湯を、名手、今井健太郎氏によりフルリニューアルされてい る。角地建物の入口は3段ほどの階段を下った所にある。独特のオリジナル暖簾や電球色の明かり を多様するので今井氏のデザインと分かる。
松竹錠の下足箱88番に靴を放り込み広いロビースペースに進む。珍しいほぼ正方形に近い形。寛ぎ を演出する照明と内装のデザインになっている。
サウナはプラス300円でバスタオルと1人用のサウナ室の敷布、引っかけ錠を渡される。
脱衣所の広さは、幅3間、奥行3間弱。天井は2間ほどの高さ。天井は鈴和調の円形かつ放射状の 意匠があって、中心には雉が舞う日本画を配置している。3方にシリンダー錠のロッカーが置かれ、 外壁側がサウナ客用の縦長の大きなロッカーになっている。
内装の基調はロッカーを含めこげ茶色で統一され、柱、梁も木目麗しく処理されている。狭くはな いんだろうけど、子供を含め老いも若きも、さらに彫り物を背負った方など、10人は下らない客で 脱衣所は大混雑している。
浴室は、幅3間、奥行3間半程度。天井は白く塗られたコンクリで、極緩やかなカーブを描く最高 部2間ほどのカマボコ型。脱衣所同様、電球色の照明とシックな雰囲気を基調一方で、外壁などは 濃淡ブルーのタイルを使い、一部透明なタイルを使うなど爽快さを加えている。
島カランは2列で、カラン数はセンターから6・0・5・5・4。壁側にある2人で1つを共有する湯 道具を置く淡い半透明の台がいいアクセントになっている。
この浴室の奥壁は、コンクリの天井とともに数少ないオリジナルの部分だろう。コミカ風呂の一見 陶製に見える大振りの装飾タイルが残っている。そんな奥壁に直径1間もある円形の木製額縁が掛 けられ、赤富士と松木を描いた中島さんのペンキ絵が収まっている。斬新な趣向だ。
浴槽は、軟水の白湯、薬湯は淡い実母散湯が奥行きがある大きめの浴槽になみなみと注がれている。 テレビ付の乾式サウナと18度の水風呂との果てしない往復。最初は夕食前の頃合いで、広くはない 浴室に10数人もの相客がごった返していたけど、さっと引いていった。水風呂と実母散湯のさらな る往復。普通のビル銭湯がこれほどのリニューアル。居心地のいい、快適な銭湯だった。
3連休の最終日の成人の日の月曜日、18:45から19:45に滞在。相客は多数。
上がりにフルーツ牛乳を頂いた後、直ぐに同湯2階のイタリアン「Parentesi」へ。開業15年。拘 りの食材を眼の前に並べて強力に推してくる。安くはないし、こういったスタイルは好みが分かれ るかも知れない。 しかし、「出来ます」と、好みを聞いて食材に合わせた方法で食べさせてくれる。特に小麦に拘って いるピザが良かった。ワインも美味しく、ショウガのリキュールをジンジャエールで割った「ダブ ルジンジャー」という飲み物も良かった。
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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
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ホテルクラスカのカフェ
ホテルクラスカのカフェ