差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2009年6月28日日曜日 20:39
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 千歳湯(荒川区西日暮里)

ナカムラです。

今日(6/27)は、「千歳湯(荒川区西日暮里)」に行ってきました。 西日暮里駅(山手線)から、0.5キロ、6分くらいです。

山形のサクランボが届いたようで、FAXで実家から「都合のいい時に来なさい」との指令が 入ったので下北沢に向かう。母の故郷山形の長兄で、80歳にもなる伯父さんが、何十年来、 毎年送ってくれる。サクランボだけなら買った方が早い。しかし、年を追うごとに、食べない 不義理が出来ない。あと、何年食べることができるのかという思いが勝る。

実家から帰る折りには、親からみればいつまでたっても欠食児童と思われているのか、椎茸ご 飯、煮物、明太子や折々の菓子や果物などを持たされる。

さて、そんな食材などを抱えて西日暮里・千歳湯へ。

駅を出て道灌山通りを進んで、ファミマの所で北に折れて先日訪れた「富来浴場」を通り過ぎ てしばらく進むと、正面にコンクリ煙突とともにビル銭湯と見まがう大きな建物のシルエット が視界に入ってくる。

さらに近づくと、棕櫚の木や大きな破風造のエントランスがある立派な銭湯とわかる。シルエ ットでは大きなビル銭湯と思ったけど、脱衣所棟の上に大がかりな増築を行ったものだった。 小学校の非常階段のような階段もあって、なかなか威容を誇る建物だ。

やはりと言うべきか、エントランスなどのオリジナルの部分は50年以上も前に建てられたも の。増築前はどんな立派な銭湯だったんだろうか。。。

暖簾を潜って入れば、下足箱の錠はSakuraG錠で、札は木札とプラスチックの混成。さ らに自動ドアを入れば脱衣所を3分割した細長いフロントスペースがある。

脱衣所はオリジナルは3間四方くらい。フロント部分に半間ほどのスペースを供出しているの で、やや小振りな脱衣所になっている。

かつて折上格天井だったとおぼしき天井は、中央部がくり貫かれた感じで、純白の天板が使わ れている。普通は脱衣所に2階を増築すれば天井が低くなるものだけど、同湯はそうはなって いない。居丈高の建物なのは、高い天井高そのままに、脱衣所上に2階を増築したからだ。

外壁側にロッカー、IUCHISCALEのアナログ体重計、陶製の壷に板を乗せたテーブル、外に立派 なコインランドリーを有するものの脱衣所にも洗濯機が2台。こんな布陣のシンプルな脱衣所。 小さいなが深い池を置いた前庭があるものの水は張られていなかった。

浴室は幅3間、奥行4間ほど。天井は2段型で高天井部分が高く広いタイプ。板張りの天井は、 塗り重ねで凸凹としている。しかし、濃・淡ブルーの2色で丁寧に整備されていて清々しい感 じがする。

奥壁には中島師の中央の男女境上に富士山を描いた雄大なペンキ絵。この空間に奥行きを与え ている。

島カランは1列で、カラン数はセンターから4・4・4・4。両サイドに立ちシャワーが1機 づつあるもののカラン数は案外と少ない。

浴槽は、外壁側に薬湯槽があって、今日は「草津湯」という硫黄白濁の湯。残りは深浅2槽で、 深槽は8点座ジェット×2に冷水水枕付き。中央の浅槽はバイブラバス。

荒川区の銭湯は井戸水利用が多い。同湯も豊富な井戸水を今はガスで沸かしている。立派なコ ンクリの煙突は、残念ながら現在は使われていないという。

実家で弟が買った何種類かのベルギービールを飲んできたので、同湯では大人しくカルピスウ ォーターをいただいた。カルピスもカルピスウォーターも他に代わるものがない微妙な味だと 思っている。小生のような年代では、「初恋の味、カルピス」と宣伝していた昔のテレビコマー シャルが思い返される。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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