差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2004年3月14日日曜日 11:08
宛先: 銭湯ML
件名: [sento-freak:04864] 千代の湯(横浜市生麦)

ナカムラです。

今日(3/13)は、銭湯密集地生麦の温泉銭湯「千代の湯(横浜市生麦)」に行ってきました。
花月園前駅(京浜急行)から、3分くらいです。

生麦は、鶴見線というレトロスポットがあったため、高校生の時から何度となく足を運んでいるけど花月園前駅から入るのは初めて。
今日は花月園競輪の開催日だったからか、おじさん達が惣菜を扱う食料品店(飲み屋ではない!)の前に出されたテーブルと丸椅子で一杯やっている。

場所は全くオシャレじゃないけど、公道のオープンテラス。酒の肴のマグロのブツ切りも一目見て品質のいい物。小生は試したことがないけど、贅沢な空間なんだろうなと感じた。

それにしても、公営ギャンブルに通う人たちの年齢層は高齢化している。おじさんから、おじいさんといった感じになっている。昔、平和島の競艇場で、入れ込んだ人達の人間模様をカメラで追っていてつまみ出された苦い思い出が・・・。

駅からの短い商店街を抜けると第一京浜(国道15号線)。千代の湯はその大通りに横向きに接している。昭和24年築。外観からは老朽化している感じが窺われる。国道側の手前にコインランドリー。入口はむくり破風のトタン屋根。錆び止めのえんじ色のペンキが塗ってある。両サイドのタイル上の窓にはアルミの格子が付けられ、少し物々しい感じ。

「銭湯浪漫」の暖簾をくぐると奥行き十分のエントランス。下足箱は松竹錠。改修されているのか、新しいものが整然と並んでいる。

入口は茶色のアルミサッシの自動ドア。番台なんだけど、かなり低いもの。女湯サイドには、高い衝立というか壁があるあまり見ない構造になっている。主人が座っているけど、なんか窮屈な所に縮込まっているように見える。

脱衣所の広さは幅3間半、奥行3間。外壁側にサウナ(湿式)が設置されている。天井は折上格天井(天板5×11枚)。資材の乏しい時代の建物ゆえ、白ペンキで塗り込められた天井は安物の材に見える。格子も細い。天井真中からシャフトが下りて、3枚羽の旧型扇風機がある。羽がかかなり短い感じがするなぁ。

ロッカーは松竹のシリンダ錠。しかし、脱衣カゴも5,6個積まれている。カゴの艶から、現役で使われている模様。その他にマッサージ機、旧型の扇風機、長いすなどが置かれている。料金表の下に学習塾の広告がある。銭湯の広告にしては珍しい業種である。

浴室は2段型の天井。幅3間半、奥行4間という広さ。内側のペンキは、結構剥離している。

島カランは2列。カラン数はセンターから5・4・4・4・0・5、金属の5角形の取っ手のWaguri製。外壁側のカランのみシャワーがない。奥行が4間もあって、1列のカラン数が少ないのは、浴槽の奥行きが1間半とかなり長いため。手前が浅いので容積は変わらないのかも知れないけど、こんなに奥行のある浴槽は初めて。

センターから、「中温風呂(白湯)」、「高温風呂(黒湯)」、「低温風呂(黒湯)」となっている。低温から入るが、「低温」にしてはかなり熱い。黒湯は肌にマイルドなはずだけど、熱い・・・。色も結構濃い方かな。

次に高温風呂。温度計は50度を差している。まさか50度ということはないだろうけど、結構、激熱かも知れない。45度あるいは46度近くあったのではないか。中温風呂の白湯が、結局一番ぬるかった。43度くらい。

奥壁の上には渓谷のペンキ絵。だいぶ剥離してきてるけど、中島師のものかな・・・。少しタッチが違うかな・・・。女湯には立派な富士山が見える。

そして、男女境には風車、湖のモザイクタイル絵。モザイクタイル絵は淡い色調で物足りなく感じることが多いけど、ここは色使いが濃く、コントラストもある。モザイクタイル絵にしてはなかなかの出来と感じた。

土曜日の17:00〜17:40くらいに滞在したけど、先客は数人。そこそこ人の出入りがある現役系の銭湯という感じがした。入るたびに浴槽から溢れ出る黒湯温泉もマルである。

帰りにトイレを借りようと戸を開けると、コインランドリー。男湯と直結の所はままある。小生は遭遇したことはないが、裸でコインランドリーに入って来る豪の者もいるらしい。法に触れんのかな・・・。

帰りに駅に向かうと、オープンテラスのおじさんたち、だんだんとメートルが上がっている様子だった。