第五相模湯（大田区南六郷）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2007年7月29日日曜日 9:58
宛先: 銭湯ＭＬ (sento-freak@kt.rim.or.jp)
件名: 第五相模湯（大田区南六郷）

ナカムラです。

今日（7/27）は、「第五相模湯（大田区南六郷）」に行ってきました。
雑色駅(京浜急行線)から、０．６キロ、６分くらいです。

雑色駅の西側には、充実銭湯のＮＵ－ＬＡＮＤさがみ湯(旧第三相模湯)、隆の湯、照の湯がある。同湯は反対の駅の東側。駅から同湯までの道は、｢水門通り商店街｣といって、２０：３０を回っているけど、そこそこの商店がまだ営業していて、人通りも多い。突き当たりは多摩川で、昭和６年に建設されたレトロな六郷用水の六郷水門がある。

同湯は、丁度、駅と六郷水門の中間地点くらい。表通りの居酒屋からアパート２軒分ほど奥まったと所にある。前には古いアパート、後方にはコンクリ煙突を従える築３０年くらいの２階建のビル銭。

入口は北海道の牧舎で見るマンサード屋根を模していて、紫と赤のネオン管で、｢ゆ｣、｢さがみ湯｣、｢いらっしゃいませ／遠赤外線サウナ｣と表示していている。なかなかモダンな感じがする。また、通りから、フロントスペースが硝子越しに見渡せて、開放的な感じになっている。

同湯は、入口のこのネオン管に始まって、所々の色使いはなかなかレベルが高い。少しの冒険もあって面白い。

下足箱の錠は、ＳａｋｕｒａＧ錠の木札。｢この戸は自動ではありません｣と記された、大きなきな硝子戸をガラガラと開けると、脱衣所の真ん中1/3、手前1/2を壁で仕切ったフロントスペース。日焼けした菅原文太似のハンサムな爺さんに４３０円を払う。同湯には広くて清潔な乾式サウナがあるけど、追加料金は不要だ。さすが充実銭湯の激戦地区だけあって、競争原理が利いている。

脱衣所は、オリジナルは３間四方だけど、フロントスペースとフルに大型のサウナが食い込んでいる。天井、壁紙もやや煤けているけど、見苦しいという程でもない。

天井に正方形のアクリル板を組合せた古い照明器がある。かなり煤けて稼働もしていない。この照明器が最も同湯の歴史を現している物かも知れない。

ロッカーは外壁側にＳａｋｕｒａⅢ錠のもの。デジタルなのに、やっぱり大型のＴＥＲＡＯＫＡの体重計、真中に渋い木製の万能台に似た渋いベンチ(センターがややＶ字型に窪んだ独特の形状)、何故か隣の麻雀屋の大きなごみ箱などがある。

トイレをお借りして驚いた。。。
壁は白タイルでやや黄ばんだ洋式のトイレだけど、床がバーミリオンの燃えるような鮮やかな朱色のタイルで、それがワット数の大きい明るい裸電球で強烈に照らされている。大袈裟に言えば、これは一つの現代アートだと思う。

浴室は、幅３間、奥行４間。側面の浴槽側半分が硝子ブロック。天井高は２間半ほどで弓型にカーブして、白、淡いピンク、グリーンに塗り分けられている。

島カランは１つで、カラン数はセンターから６･５･５･２。カランはＷａｇｕｒｉの角型で取っ手が銀色のもの。外壁側の２つの洗い場には湯桶を置くスペースがあって、カランの位置も高く設置されている。普及椅子も高いものが置かれている。屈めない高齢者を意識した造りだ。建物の躯体は古く、奥壁のモザイクタイルや、梁のタイルは古いけど、その他は新しい。近年に改装を行っているようだ。

浴槽は、センターからＬ字型に外壁に延びている。センターから５座ジェット×２。足裏へのジェットがない５点ジェットというのはかなりレアだ。センターがバイブラで、赤･白･緑のランプがやや浅い浴槽底のパール色のタイルに反射して華やかな感じがする。さらに、外壁側は薬湯の寝湯×３。今日はローズヒップという赤い薬湯だけど、毎日曜日には南房総直送の｢かじめの湯｣が供されているらしい。海草の類のようだけど、「かじめの湯」って何だろう。

サウナも清潔。サウナ臭もなく、無料のサウナにありがちな清掃面での手抜きはない。まぁ、テレビはともかくとして、流れる有線のボリュームは大きい方がいい。｢じっと耐える｣的な演歌が好きな小生、少し残念だ。そう言えぁ、最近、演歌がガンガン流れる銭湯には遭遇していないなぁ。こてこての川崎銭湯に行きたくなってきた。そして、水風呂があればさらに評価があがるのだが･･･。回転が悪くなるし、無料で水風呂までは無理なのかな。

ビジュアルは、奥壁が１０センチ角の黄緑色のタイルと黄色のタイルのコラボレーション。その上に富士山のモザイクタイル絵。小豆色の富士山というのも珍しいけど、モザイクタイル絵にしてはかなりの写実的な精密描写だ。富士山の山襞や木がかなり細かく表現されている。トーンというか陰影も独特で味がある。女湯の方は緑が多い高嶺の図。やはり、精密な描写になっている。一見の価値がある珍しいモザイクタイル絵だ。

上がりは、スパードライ２５０円。金曜日の２０：３０から２１：３０に滞在。相客は２０数人といったところ。なかなかの繁盛店の様子だった。

今日は外出先から直接やってきたので、夕食を摂っていない。
同湯を出て、水門通り商店街の｢だるま｣という串焼き屋に入った。焼酎のお湯割り、菊正宗の樽酒(枡による正一合で塩が盛られて出て来る)、小振りだけど定番物の焼き鳥が７０円から。金目鯛の煮付けやツナサラダが４００円。串焼きは７、８本食べたかな。締めの焼おにぎりとで２７５０円だった。いい店だからか、こちらも地元客で繁盛している様子だった。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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水門通り商店街

串焼･だるま