差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2013年7月4日木曜日 21:53
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 大黒湯(墨田区横川)

ナカムラです。

今日(6/7)は、「大黒湯(墨田区横川)」に行ってきました。 押上駅(東京メトロ半蔵門線等)から、0.7キロ、8分くらいです。

大手町駅から半蔵門線で終点の押上駅まで。東京スカイツリーが出来てから初めてやって来た。地 下の構内が広い駅だけど、京成線と都営浅草線を経由して京急とも繋がるターミナルになっていて、 金曜日の帰宅時、驚く程の人出だった。

東京スカイツリーはまた今度にして、駅を南下する。まさにお膝元だけあって、地上に出ると鉄塔 は大きく高い。

しばらく進むと、昭和24年に唐破風の銭湯を数多く手がけた、あの飯高建設による、コンクリ煙突 のむくり破風の伝統的木造銭湯が見える。隣が児童公園なので屋根の膨らみなど、建物の全貌を見 ることが出来る。

同湯は、昨年、”井戸水”の温泉認定を受け、”東京スカイツリーに一番近い天然温泉”というキャ ッチコピーで、このレトロ銭湯を盛り上げようと努力している。”ニコニコ入浴”の暖簾の向こうに、 かつて番台裏にあった、大黒天の見事な彫刻が施された格子窓が移設されていて、その下に”祝温 泉認定”の横断幕が掲げてある。

幟や立て看板、さらに日々やっている日替わりのメニューなど入口の周りには様々なディスプレィ がある。そして、何台もの自転車が並び、出入りする客が途切れない。

松竹錠の下足箱に靴を放り込み、かつての前栽のスペースに増築したとおぼしきロビースペースに 進む。サウナはプラス200円で黄色のバスタオルが貸し出される。

脱衣所の広さは、3間四方。乾式サウナ室がフルに食い込んでいるので、客が多い割に狭く感じる。 天井は格子がグリーン、天板が白いペンキ塗りの折上げ格天井。男女それぞれに木製の2枚羽根の いかにも古そうな天井扇がある。三河島の雲翠泉などと同様の、かなりレトロな代物。60数年前の ものだろう。稼働するのかな。。。

ロッカーは島ロッカーと、ロビーからの通路の衝立を兼ねるように配置されている。しかし、繁盛 銭湯。片付けた方がいいトレーニング機器なんかもあったりするので、有効面積は広くない。

大黒柱には”飯高工務店職方一同”から寄贈された柱時計。その他、初めて遭遇する新日本ナムラ スケールの貫目盛り主体の32貫(約120キロ)計測のアナログ体重計などがある。

浴室の広さは、幅3間、奥行4間。天井は木板の2段型で、両サイドのウィングだけでなく高天井 も緩やかに円弧を描く珍しいもの。

島カランは1列でカラン数は、7・6・6・0。床のタイルは足触りのいい厚手のもの。壁は白の中盤 のものの一部にディズニーのキャラクターがワンポイントで入っている。月島温泉にも有ったかな。 極めて珍しいタイルだ。

浴槽は奥壁に沿って幅広の主浴槽と、外壁側に薬湯、四畳半程もある大きな歩行浴槽がある。主浴 槽には1穴スーパージェット、ボディマッサージ、7点座ジェット×1、気泡湯。日替わりの薬湯は” 酵素風呂”で42度弱。印象的な歩行湯は38度くらいだろうか、歩く人は皆無で、子供連れや、温 湯で休んでいるという人が多い。

サウナは、本格的な乾式サウナだけど、熱源が天井の4辺に付けられた2本ずつの極太のニクロム 線。簡略なサウナでは見ることがあるけど、水風呂と往復して使うような本格派の熱源としては初 めて接する。お手製なのだろう、苦心してテレビを取り付けているのも好感が持てた。

ここで他人のタオルを使ってしまうという失敗をしてしまった。サウナ室に入っていると”タオル が無くなった”と言っているスキンヘッドの土建屋風がいた。ドアを開けて確認すると、小生が借 りたバスタオルは島カランの上に載っている。シマった!。。。即座に頭を深々垂れて詫びる。一見 怖そうな爺だったけど”間違いは誰にでもある。いいんだ。”と一言。さっぱりとした人だった。

ビジュアルは、奥壁には男女湯に跨る富士山のペンキ絵。中島さんの手によるものだけど、中島さ んにしてはかなりコントラストが高い、珍しい色合いのペンキ絵だった。

上がりは明治の瓶牛乳。

金曜日の19:40から20:35に滞在。主浴槽以外、極端に温い大きな歩行湯や日替わりの薬湯、サウ ナの水風呂を含め多彩な浴槽が楽しい。帰りには6月の薬湯カレンダーをくれた。延べだととても 数え切れない客の数。ピークで20人を超える相客が浴室に居た。HPだけでなく、ツイッターなど で随時情報発信もしている。頑張っている銭湯だ。

先の失敗で、一見怖そうな爺は”いいよ”って言ってくれたけど、済まないのでカウンターに戻っ てバスタオルを1枚余分に借りた。上がって追加料金を支払おうとすると、女将から替わった若大 将は受け取らなかった。。。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp  
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
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