差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2012年4月6日金曜日 22:44
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 大黒湯(板橋区大谷口)

ナカムラです。

今日(3/30)は、「大黒湯(板橋区大谷口)」に行ってきました。 千川駅(東京メトロ有楽町線)から、0.8キロ、8分くらいです。

今日は期末日。荒れることなく相場は静かに終わってくれた。来週は期初と月初の仕事が重なって 忙しい日が続きそう。今日は19:30に会社をズラかって池袋経由で千川に向かった。

千川は何回か来たけど、結構地味で落ち着いた住宅地。途中、豊島区と板橋区の境を越えて板橋区 の最も南にある大谷口に入る。「ロード大谷口商店会」という道路の拡幅で主立った商店が消失し、 今は同湯の周りだけが微かに商店街の雰囲気を残すという、そんな一角に古いビル銭湯はある。

昭和28年の創業。恐らく昭和40年代の半ば位に現在の3階建てのビルに替わり、昭和の終わり頃 にコミカ風呂的な改装を行ったようだ。

コインシャワーがあるの2階の一部が丸窓、1階の外装のタイルは浴槽奥壁と同様の菖蒲をデザイ ンしたものになっている。コインシャワーは朝6:00から深夜2:00までの営業。銭湯併設の現役コ インシャワーに初めて遭遇する。

サウナあり露天風呂ありの大型銭湯。同じ大谷口で隣湯の第二富士の湯が金曜日で定休ということ だけではないだろう、繁盛銭湯のようだ。表にはたくさんの自転車が並んでいる。

建物の中央を入ればSakuraG錠の下足箱。さらに自動ドアを入れば絨毯敷きのロビースペースとフ ロントがある。サウナはプラス290円で、サウナ室の引っ掛けキーと青いバスタオルが貸し出され る。

脱衣所に入れば印象的な広い空間が広がっている。十分に4間四方はあるだろう。天井は伝統的な 銭湯に準じた高さで、紺色で唐傘模様のようなデザインになっている。そして、同湯の最大の特徴 は床が”畳”ということだ。よく見ると畳の継ぎ目がないので厚手の畳おもてで造ったゴザという 類のものだけど、普通のビル銭湯とは一線を画した居心地の良さがある。

また外壁側が、庭に通じる幅1間の扉の部分を除き、ほぼ全面に硝子ブロックが積まれている。隣 に木造の2階家があるからだろう、視界を遮りながらも採光に配慮した造りだ。庭は露天風呂とサ ウナの増設で狭いものだけど、小さくも枯山水をイメージさせる整ったものだ。

ロッカーは、入口方の壁と外壁にSakura3錠のもの。その他、IUCHIのアナログ体重計、碁盤を載 せた畳敷きの幅広の縁台、新型マッサージ機などがある。

大黒柱に当る位置に後ろに蛍光灯を仕組んだステンドグラスを模した女性像の大きなビジュアルが 設置されている。蛍光灯は点っておらず既に古臭いものだけど、見たこともない立派なものだ。

浴室の広さは幅4間、奥行5間と広く、天井はM字型のプラ板張りで高い。島カランは余裕の2列。 カラン数はセンターから立ちシャワー5・8・8・5・5・5。床は星形のサワーピンク色でパール色の 鈍い輝きが残るもの。カラン周りもサワーピンクの大理石紋様のものと昭和末期頃コミカ風呂的な 大改装が行われたと感じさせられるものだ。

浴槽は奥壁から外壁側に沿って、水枕付の寝風呂×2、8点座ジェット×2、バイブラの円形浴槽、 電気風呂というラインンナップ。湯温は42度くらい。いずれも快適だ。

ビジュアルは、奥壁にコミカ風呂的な大振りの凸凹とした白いタイルが装飾的に張られている。一 部が紫色のタイルなど菖蒲を表現しているようだ。表のファッサードと呼応させたビジュアルだ。

さらに、新しい絵付けのタイル絵が外壁側にある。白峰、湖、森を描いた高さもある大きなもの。 この大きさのものが浴室側面に置かれている例を知らない。恐らく、元々は窓だった所を外に、サ ウナ室や外気浴的な岩風呂風の水風呂や薬湯槽を増設した時に置かれたのではないだろうか。脱衣 所の硝子ブロックと同様に、隣の大きな2階家から視界を遮る目的もあるのだろう。

サウナ室には赤いバスタオルを巻いて入るようにとの注意書きがある。借りたタオルは青色。。。中 に入ると温度はやや物足りないものの、久し振りに遭遇するテレビがある立派なサウナ室だ。宮崎 駿監督のデビュー作「ルパン三世カリオストロの城」が始まったところ。小生が高校生の時の映画 で、惹き込まれたのを憶えている。”炎のたからもの”など思い出深い大野雄二の音楽もいい。大野 雄二はローマ風呂で有名な熱海の大野屋の御曹司なんだよなと、あくまで風呂のことばかり考えて 観ていた。

薬湯は白濁のお湯。サウナ、水風呂、薬湯と3往復くらいしたかな。懐かしい映画を観ながらとて も満ち足りた時間だった。

金曜日の20:45から21:45に滞在。隣湯の同じく繁盛銭湯の第二富士の湯が定休日ということも あるんだろうけど相客は20人を超えていたんではないだろうか。居心地のいい畳の脱衣所、大きく 快適な浴室、露天の薬湯もサウナもいい。なかなか快適な銭湯だ。

上がりは大山での一杯をイメージしていたけど、結局は十条に戻って「ほり」で一杯。しかし、今 日は煙草の煙が濃くて落ち付けなかった。いい店だけど、小さな店なので相客に左右されてしまう。。。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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