差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2004年9月26日日曜日 9:54
宛先: 銭湯ML
件名: 第二大見湯(横浜市港南区)

ナカムラです。

今日(9/20)は、「第二大見湯(横浜市港南区)」に行ってきました。
上大岡駅(京浜急行・横浜市営地下鉄)から、0.3キロ、5分くらいです。

4、5年前までは、駅前の商店街は開店休業的な「化石」のような商店街だったけど、再開発で半分は新しい高層ビルに置き換わった。
だから、立派なビルのすぐ隣に古くからの酒屋の立ち飲みがあったりと、かなりアンバランスな光景がある。

第二大見湯はそんな、アンバランスな商店街を抜け、大岡川を渡り、少し行った所にある。
油井型の煙突、エントランス部を増築した表通りに対して垂直の入口、ここの売り物なのか「宝寿湯」の看板。

隣が広い駐車場なので浅葱色の木造銭湯の全景を眺めることができる。
入口棟、脱衣所棟、浴室棟と連なる伝統的な木造銭湯の形。

穴開き銭の暖簾。縦長のもの。ひょっとしたら2つ縦に縫い合わせたのかな。
下足箱の錠はおしどり錠。隣に傘を突き差す式の傘ロッカーがある。

番台への戸は自動ドア。
番台は前面がカーブしたもの。高さも高い。
脱衣所の広さは幅3間、奥行3間半と広い。
天井はフラットで煤けた白い天板が渡してある。高さも低いというわけではないけど、伝統木造銭湯としては心持ち低く感じる。

設備は古いけど、清潔でこざっぱりとした脱衣所。なかなか、いい感じ。
ロッカーは、外壁側と真中に島ロッカーが縦置きにある。

ロッカーの上には品のいい盆栽。大黒柱の前のテレビの上にも植栽の鉢。
手入れされた控えめの緑が、清潔さと相俟っていい空間を作っている。

ここの店主は絵心があるらしい。
簡素な額に納められた風景画が何枚か柱に架かっている。
脱衣所に本格的な絵画というのは、あまり記憶がない。

その他、冷蔵庫、ビールの自販機、旧型のマッサージ機、ヤマトのアナログ体重計なんかがある。
さらに、「忍耐」「希望」「誠」などの墨書や人生を耐えて生きるためのお言葉が、やはり墨書で何箇所に張られている。
銭湯にたまにあるパターン。
客のためか、銭湯自らのためか・・・。

浴室は幅3間半、奥行4間の大型銭湯。
天井は2段型。しかし、プラ板が張られていて風情には欠ける。

男女境に7人用くらいのサウナ室、水風呂、立シャワー、カランが7つある。
この7つのカラン。4つはサウナ室の側面に付いている。こんなのは初めての遭遇かな。

島カランは1つ。外壁側から7・7・7ですべてにシャワーが付いている。
外壁側の窓の外を見ると、ペンキ絵?・・・。

良く見ると、隣の駐車場との間のブロック塀に戸板が渡され、それに風景画が描かれている。
恐らく、店主自慢の健筆なのだろう。
ペンキ絵のような豪快なタッチではないけど、希少性もあり、なかなか良かった。

湯は深浅2層。深槽は宝寿湯でバイブラ。この香りは精神の安息にいい。
浅槽は2穴ジェットが3機くらい。外壁側の箱から小さな滝のようにお湯が注がれている。

ビジュアルは、凹凸のあるグレーのタイルに2羽の丹頂の飛ぶ図を刻んだもの。
昨日訪れた弘明寺の「中島館」と全く同じものだった。
2日連続して同じものというのも初めての遭遇。

上がりは、スパードライ。
昔はキリンラガーの方が良かったけど、今は発泡酒がない時はスーパードライを飲むことが多い。

日曜日の夕方、脱衣所、浴室とも人が多く、1時間くらいで相客は20人くらい。
横浜の下町のいい銭湯だった。