差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年1月1日土曜日 22:27
宛先: 銭湯ML
件名: 第二良の湯(新宿区西新宿)

ナカムラです。

今日(12/31)は、「第二良の湯(新宿区西新宿)」に行ってきました。
初台駅(京王新線)から、0.5キロ、5分くらいです。

今年一番の寒さ、おまけに雪が降り出し、積雪3センチ。
大晦日の積雪は21年ぶりらしい。

日本レコード大賞はこんなところでやっているのか。オペラシティの横を通り過ぎる。
寒さに震え「ここは東京なのか?」と感じながら、濡れた雪を踏み、さらに進んで行く。

家を出るときは、「渋谷笹塚温泉 栄湯」を想定してたけど、優先順位はどっちかと自問自答。
廃業の可能性が高い、番台銭湯に行き先を変更・・・。

同湯は、山手通りに接しているものの、そこからはアクセスはできない。
コンクリ煙突からモクモクと黒煙が出ている。薪焚きの銭湯。

主人が釜場まわりの雪かきをしていた。
同湯の入口は、山手通りから一筋奥、さらに細い路地にある。
今日は普段より1時間早く、15:00からやっているらしい。
既に路地は綺麗に雪かきがなされ、千鳥破風黒瓦の入口には、正月の注連飾りがかかっている。

正面の傘を付き差す式の傘入れを使う。錠は「MON」。
下足箱の錠はカナリア錠。
スノーシューズを履いてきたので、少しだけ押し込むのに難儀する。

番台は木組みのものだけど、高さがそこそこ高い。
脇には女湯への視界を遮る、大きな仕切り板が増設されている。
毛糸の帽子にマフラー。厚手の外套。おまけにリックを背負っている。
怪訝な顔の女将に400円を渡す。

脱衣所は、幅3間、奥行3間半。
家庭用のエアコンが付いているけど寒々している。服を脱ぐのが少し辛い。

建具は木製に摺りガラス。天井は、チープな合板を嵌めた平格天井。
天井扇のポールの先には家庭用扇風機がセットされている。

同湯は昭和27年築。材料が豊富には調達できなかったであろう時代の建築物。
当時、よくこれだけの材料を集めたというべきだろうけど、脱衣所は、ボロ銭の雰囲気が漂っている。

TOKYO錠の島ロッカーが縦置きに1つと外壁側にもロッカー。
その他、SHIBATAのアナログ体重計、ソファとテーブル、「大入」の額がいくつか、引き違い戸の冷蔵庫がある。

冷蔵庫には、飲料の空瓶が入っている。
恐らく、在庫は女湯のみにあってこれは見本なのだろうか。初めて接する光景だなぁ。
大晦日、結構人が入っているけど、普段は客が少ないのかも知れない。

浴室は、幅3間、奥行は4間半くらい。
天井はウィング幅1間半の2段型。心もち天井高が高い感じがする。
ペンキは、結構、剥離が目立っている。
タイル類はすべて新しいものに置き換えられている。

16:30から17:30の滞在で、相客は20人くらいと多い。
寒いからか、客が多いからか、こんなにも湯気が立ち込めている浴室はあまり経験がない。

島カランは1つで、カラン数はセンターから7・6・6・7。すべてにシャワーが付いている。
カランは日の丸扇の角型。
ごく一部に、Waguriの旧型の取っ手がボール型、管が五角形のものが残されている。

浴槽は深浅2槽。双方ともラベンダー色の湯が満たされている。
深槽は何の仕掛けもなし。温度は42度くらい。
浅槽は、2穴ジェット2機にバイブラと赤外線ランプ。温度はやはり42度くらい。

さるご常連は、今日は人が多いから温いような話をしていたから、普段はもっと熱いのかも知れない。
孫を連れたおじいちゃんが2組。富士山を指差す子供。いい光景がある。

ビジュアルは、男女境がモザイクタイル絵、奥壁が中島師の富士山。
ヨットのほかに、茶色の釣り船が描かれているのを初めて見るかも知れない。

男女境は綺麗だけど、外側は、くすみや剥離が目立つ。
剥離した部分を眺めると下地はベニヤ板。防火上、ベニヤは認められているのかなぁ・・・。
それと、絵の上部がギザギザで縁取りがなされている。こんな装飾も初めて。

山手通りでは、首都高速中央環状新宿線(目黒区青葉台4丁目を起点に板橋区熊野町を終点とする延長約11kmの自動車専用道路。全線地下)のトンネル工事が行われている。
近くに排ガス放出の煙突ができるらしく、客と女将が、将来の大気汚染を話題にしていた。
道路も拡幅されるらしく、木製ドアの、レトロなトイレの窓の外は雪景色の道路用拡幅用の空き地だった。







オペラシティ