不動湯(藤沢市辻堂元町) 2008.04.29

電車で藤沢駅まで折りたたみ自転車を運び、そこから「鵠沼海岸別荘地」をポタリングする。

明治時代、この別荘地が分譲された単位は1町歩(3,000坪)。
まさに超高級別荘地だった。そして、今でも「鵠沼」は湘南のブランドだ。

玉石垣に黒松林、そして洋館。そんな、映画のセットのような別荘は、銭湯が消える速度を上回るペースで無くなっている。

2月にも訪れたけど、調査不足で、そんな洋館たちには遭遇できなかった。
今回は、地元の精通者の助言を得て、いくつか出会うことができた。

芥川龍之介が「歯車」で書いた理髪店や、
いくつかの古い洋館を目にすることができた。

しかし、当たり前だけど広大な敷地の建物なので、植栽などに阻まれ、よく見えない。まぁ、見渡せないように植栽があるので当たり前なのであるが・・・。

2時間ほど、世界最軽量の自転車だけど乗り心地が悪い愛車「鈍太郎号」で路地を走り回ると、筋肉も張ってきたし、何より尻が痛い。
そろそろ、隣駅の不動湯も開いたことだろと辻堂に向かう。

やはり不動湯は、すべてがいい。
庭は畳3枚ほどの小さな庭だ。でも、同湯の庭は見ていて清々しい。
上がってから、椅子に腰掛けて20分ほどぼーっと眺めていた。
盆栽などの緑が新緑できれいだった。

なぜこの庭がいいのだろうか。
小さいせいもあって、手入れが行き届いている。そして、盆栽もあるけど、それ以外の植物が自然のように狭いエリアに生えているからだと思う。
岩に根を張った緑があくまで自然に見える。そこに安心感を感じるんだと思う。

上がりは、大船・観音食堂で、ビール(小)、燗酒1合、塩らっきょ、鰺の南蛮漬け、刺身定食。

《前回訪問:2008.04.25.》


不動湯の庭。壁の穴は下足箱の傘入れ(裏側)。








古い建物は印象的な煙突を持つ建物が多かった。


隣家の方に話を伺ったら、交流がなく知らないと。別世界の人なのか・・・。


理髪店



洋品店








辰巳新地





辰巳新地