藤乃湯（北区神谷）

差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2012年3月17日土曜日 6:38
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 藤乃湯（北区神谷）

ナカムラです。

今日（3/9）は、「藤乃湯（北区神谷）」に行ってきました。東十条駅（京浜東北線）から、1.3キロ、15分くらいです。

夕方に社員食堂で早めの夕食を取り、少し残業して20:30頃にオフィスを出る。天気予報では夜には小雨になるはずだったけど、相変わらずしっかりと冷たい雨が降っている。今日は小岩方面に行こうとも思っていたけど、いろいろあって地元近くの未だ訪れていない藤乃湯へ。

以前、隣湯の平和湯を訪れた際に同湯の前を通っている。そのため迷わずに着くことができた。創業は先々代だった昭和30年。昭和55年に油井型の煙突を持つ今の3階建てのマンション下駄履きの銭湯へ改築している。角地に建つ建物でコーナーは”レストラン/ティー/ワイン”というネオンを掲げる「クラブハウス」という飲食店になっている。既に21:30。営業していなかった。

ビルを回り込んだ建物の側面にマンションの入口と銭湯の入口が並ぶ。暖簾を潜れば小さなエントランススペースに松竹錠の下足箱。狭さを少しでも緩和するため壁に大きな鏡がはめられている。

自動ドアを通ればロビースペースとフロント。狭くはないのに、中央に建物のかなり太い柱があるので雑然と感じられてしまう。

同湯にはサウナがある。若女将に値段を聞けば”大きなタオル付だとプラス350円”とのこと。やや高いので、バスタオル無しの料金を聞けばプラス150円という。今日は不覚にもタオルや石鹸箱を忘れて来たので、450円+サウナ150円+150円（小タオル、小石鹸）を払う。

脱衣所に入れば典型的なビル銭湯。しかし、32年前のビル銭なので天井は伝統的木造銭湯と同じくらいの高さがある。広さは3間四方くらいか。10年前に鈴和建設が中普請をしているようだ。”鈴和建設”というシールが貼られた安い事務所用の時計が掛っている。昔は黒時計。今は安時計。建設業界も銭湯同様に大変だ。

松竹シリンダ錠のロッカーとややゴテゴテとアレンジされた鈴和調の天井。その他、小さなテーブルとHOKUTOWのアナログの体重計があるくらい。その台秤の表示板に「神小OB有志一同/岩田、田中、堀越・・・」と8人の名前が記されていた。近くの神谷小学校なんだろうけど、こういったアナログ体重計に初めて遭遇する。

浴室は、幅4間弱、奥行3間強とやや横に長い。天井は緩い円弧のプラ板張りのカマボコ型で、最高部が2間半程度と広い空間が確保されている。

島カランは2列でカラン数はセンターから4・3・3・5・5・3。床のタイルは3センチ角の厚手で足触りのいいもの。壁のタイルは20センチ角くらいの大判の白。上部がライトブルーとの市松模様というようにアクセントをつけている。

浴槽は奥壁に接した深浅2浴槽。深槽は備長炭と竹炭を網に入れて沈めたもの。浅槽が外壁側がややせり出した広いものでバイブラになっている。水は地下30メートルの浅井戸から汲み上げた天然水を42度くらいに沸かしている。若旦那が、赤羽方面よりは水質が劣ると解説してくれたけど、小生には違いはよく分からなかった。

サウナは男女境入口方に5人くらい入れるもの。静かに有線放送が掛かっている。案外に温度が高い。サウナ入口付近には1人用の水風呂があるので、クタクタになるまで数往復水風呂との間を往復する。

2人の相客が上がり22:00以降は小生のみ。考えてみると、最近、浴室で一人きりというのは久し振りだ。ビル銭だけどこの広い空間を独り占めするのは贅沢だ。奥壁一面に広がる竹林の写真を見ながら週末の解放感に浸る。

たっぷり1時間以上は入って、上がりは缶ビール250円を頂く。ロビーのテレビでは山口美江が51 歳で孤独死していたというニュースを映している。この前中華街に行ったら彼女の店は無くなっていた。

流れる過去の映像を見ると、彼女はバブル絶頂の時代に頂点にあったということが分かる。彼女のせいではないけど、今見ると化粧や服装が下品に見える。かく言う小生も”バブル世代”と呼ばれ、ともすれば浮かれたお調子者が多いと見られる世代だ（全くその通りなのだけど）。

そんな感慨を持ちながら、弱まらない冷たい雨の中、タクシーで帰館。。。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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