富士の湯（平塚市平塚町）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2007年6月9日土曜日 12:56
宛先: 銭湯ＭＬ (sento-freak@kt.rim.or.jp)
件名: 富士の湯（平塚市平塚町）

ナカムラです。

今日（5/27）は、「富士の湯（平塚市平塚町）」に行ってきました。
平塚駅(東海道本線)から、１．０キロ、１０分くらいです。

日曜日の夕方。少し身体も重いので、遠出はやめて辻堂･不動湯の再訪か、久しぶりに平塚に出ようかと考え、結局平塚二丁目の｢富士の湯｣へ。平塚二丁目は、赤線跡で転業旅館がいくつかあった地域。しかし、２軒ほどその痕跡が減っていた。元から痕跡が薄い遊所跡だったけど、さらに普通の住宅地になって行く感じだった。

その代わり、｢犬乃湯｣なるお犬様専用のリラグゼーションスペースがあった。入口には紺地に白抜きの暖簾掛かっていて、屋号だけでなく、銭湯の雰囲気を真似ている。かなり珍妙な風景があある。

富士の湯は、そんなエリアの真中にある銭湯だ。３階建の古いビル銭湯。でも、１階の貸店舗は空家になっていたりと、それなりに裏ぶれた感じが漂っている。営業しているのに、真中のシャッターのレールを片付けないのは頂けない･･･。

そっけない入口のサッシを開けると幅１間弱の下足スペースがあって、おしどり錠の下足箱と、番台通じる木製の戸がある。その戸の周りに、何やら、お断り事項が１０項目ほど列挙している。意欲的に断る範囲を少なくして、需要を取り込むのが商売なんだと思うけど･･･。少し、勘違いしているのかなぁ･･･。

やや滅入りながら戸を開けると、幅２間、奥行２間強の天井の低いスペースに、前面がカーブしている番台がある。女将さんに４３０円を払う。

それにしても蒸し熱い脱衣所だ。クーラーはかかっていないし、窓は開いていない。外も蒸し暑い日なので、室内の不快指数は結構なものだ。

浴室の方に目をやると、暗い･･･。誰も入っていないから、電気を落としているのかと思いきや、先客が１人入っている。つまりは、壊れた蛍光灯を補充せず、昼間だからか余計に暗く感じる。

ロッカーは外壁側にあって、錠はおしどり。センターの鏡の下には湯道具を留め置く棚がある。｢銭湯が少なすぎます｣という趣旨の署名を集めているようだ。平塚の組合のものか･･･。初めての遭遇だ。

その他、真中にベンチ、アナログ体重計はOtakaなるはじめて遭遇するブランドのもの。中が見えない家庭用冷倉庫のようなもの等がある。

それにしても、余りに貼り紙が多い。張り紙だけでなく、マジックペンで｢濡れた石鹸箱をここに置くな｣的なことが、直に木に記してあったりする。注意書きの数やトーンの直接さでは、ダントツのマイ･ベストワンだろう。

暗い浴室は、幅２間、奥行３間ほど。天井は１と1/3間ほどでプラ板張り。島カランは１列で、カラン数はセンターから５･５･５･５。カランは日の丸扇の刻印のある角型。何故か｢温｣のカランの鳥羽口にナイロンタオルが巻かれ黒ずんでいる。

グリーンを基調とした、床やカラン周りのタイルの清掃もイマ二つくらい。わざわざやっては来たものの、やや寛ぐ環境ではないと、少し後悔する。

浴槽は、奥壁に接して１槽。バイブラとジェットの「遺跡」はあるけど稼働していない。温度計も壊れていて、円形の白いプラ板が張られている。ウコンの湯なので多少色付きがありますとの、警告ではない、案内的な貼り紙があったけど、この暗さでは、着色の有無は判らない･･･。温度は４２度強といったところ。

ビジュアルは、奥壁に薄いグリーンの背景に、濃いグリーンで一本木立をデザイン的に描いたもの。これとて、薄暗いのでいまいちディティールがよく判らない･･･。

途中で入ってきた相客の、首に巻かれた「ペンダント｣を見て驚いた。何と、ロッカーのオシドリ錠のアルミの板鍵を首に巻いている。足首に巻くのはたまに見るけど、首に巻くなんで見たことない･･･。どうやって巻いたの･･･？。あまりにシュールな光景にめまいが起きる。

上がると、番台はご主人に代わっていた･･･。テレビを観ながら、なんかニヤニヤしている。
寛げなかったし、相客にも恵まれなかったので、早々に退散･･･。

向かいの酒屋の立ち飲みスペースで、スパードライ２５０円。あれ･･･、少し高くなぃ？。
横浜･八幡橋商店街の｢内藤酒店｣のように、なんか癒される酒屋もあればそうでないお店もある。同じ缶ビールのはずなのに、ビールも美味しくない気分になってきた。

早々に駅近くの中華屋に逃げ込んで、ビール、野菜炒め、餃子、チャーハン･･･。
逆に、少し疲れが溜まってしまったかな。

《平塚　銭湯マップ》

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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狛犬の台座に｢相模楼｣の文字が残る。(平塚二丁目)	「犬の湯｣。人間は入れないようだ。
平塚駅	湘南温泉
転業旅館の玄関部分が解体され更地になっていた。(平塚二丁目)