差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2004年4月13日火曜日 0:22
宛先: 銭湯ML
件名: 藤の湯(横浜市永田南)

ナカムラです。

今日(4/11)は、「藤の湯(横浜市永田南)」に行ってきました。
弘明寺駅(横浜市営地下鉄)から、1.2キロ、弘明寺駅(京急)からは0.7キロくらいです。
しかし、この最短ルートをたどるには、急坂を登ったり、100段はあろうかという階段を下ったりと、結構アップダウンがあります。

尾根を登りると、階段の降り口から下の方に藤の湯の油井型の煙突が見えます。住宅地ながら、横浜の下町の谷間に煙突が見えるのは、いい風景です。階段を下りていくと、同湯の裏からトタン板の塀を回り込むかたちで入り口に着きます。

表通りから、数件の店の小さな小さなアーケードの奥に同湯はありました。しかし、日曜日の夕方、営業している店は一軒もない。しかも、表通りに面している元酒屋はコインランドリーになっている。

アーケードに遮られてこの銭湯の全貌は見えない。入口はモルタル造。暖簾をくぐると男女境があって、その真中をくり貫いて電話が置いてある。電話がある銭湯は少数派かな。下足箱の錠は「SakuraG」。その横に傘を縦に収納するロッカー式の傘立て、錠は「さくら」錠が付いている。

戸を開けると、番台を逆さにした方式のフロントになっている。400円を渡す。ここはサウナが200円の別料金、利用しなかったけど、黄色の専用バスタオルを貸してくれるようだ。

脱衣所は、幅3間、奥行3間半。天井は、白い天板で残念ながら格天井ではない。天井の真中から、シャフトが伸びて3枚羽の扇風機が回っている。そんなに古くないのかな、さしたる騒音もなく穏やかな風を降ろしていた。

真中に島ロッカー(32個、松竹のシリンダ錠)があるけど、広いせいか、それほど圧迫感はない。乱れ籠も現役で5個くらい積んであった。
他にHOKUTOWのアナログ体重計(150キロまで目盛りがある)、新旧マッサージ機、木製のテーブルとベンチ、木製の椅子、テレビ、冷蔵庫にサントリーの自販機。柱時計はなく、奥の柱と手前の柱の両方に丸い普通の時計が掛かっている。そして、奥の柱には1対の招き猫、その上には1対?の大黒様があった。

浴室は、幅3間、奥行4間。天井は3段型?でプラ板が張ってある。外壁側の1間分が、脱衣所側にサウナを設置した時に、合わせて増築したため3段型に見える。

島カランは2列。センターから、7・6・6・5・0。外壁側には立ちシャワーブースが2つと水風呂が設置されている。
カランは日の丸扇の刻印のある角型で取っ手は茶色のもの。すべてにWaguriの金属のシャワーが付いている。

浴槽は4つに仕切られていて、センターから薬湯(じっこう)、ジェット×2、バイブラバス、高温の座ジェットとなっている。薬湯の浴槽は、何も書いてなかったのに、苦手な電気風呂でびっくりした。高温槽といっても43度くらいだった。あれっと思ったのは、浴槽に付いている蛇口が、カランであること。押していなければ水が注がれないような仕組みになっている。

ビジュアルは、奥壁に早川師の西伊豆からの富士山のペンキ絵(H11.6.28)。ベニヤ板に描かれている。もうひとつは、男女境のタイル絵。クリーム色の新しいタイルが張られているけど、そのタイルに奥から遊覧船(1枚)、ヨット(6枚)、遊覧船(2枚)と絵が描かれている。あまり見ないタイプだけど、特に遊覧船の絵に味があった。

やや行きにくい銭湯だけに、鄙びた銭湯と思って行ったけど、日曜日の17:45から18:30くらいの滞在で相客は延べ20人くらい。マズマズ繁盛している感じだった。

戦後の一時期は、焼けた伊勢佐木町よりも繁盛したという弘明寺の商店街。行く時に目星をつけていたレトロな中華屋はすでに店仕舞いを終えていた。生ホッピーのホルモン焼き屋も満席で入れず、焼肉屋も行列という具合だった。仕方がないので、数ある総菜屋でおかずを買って帰路へ・・・。