差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2008年10月5日日曜日 20:27
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 船岡温泉(京都市北区紫野南舟岡町)

ナカムラです。

今日(9/14)は、「船岡温泉(京都市北区紫野南舟岡町)」に行ってきました。 市営バスを千本鞍馬口で降りて、0.4キロ、5分くらいです。

遅い夏休み。8泊9日、北陸銭湯&遊廓跡三昧旅の最終日。 昨日回った、朝代遊廓跡を朝に再び散歩して、西舞鶴の宿を後にした。

足裏のマメが歩くたびに大きくなる。まっ直ぐ帰ろうとしたけど、京都経由ということで、あの船岡温泉を思い出した。全く下調べをしていないけど、携帯で情報収集すると西陣近くの大 徳寺の南のようだ。大徳寺をランドマークとして市営バスを探る。

本当は、山陰本線の二条駅で特急・たんごエクスプローラー号を降りれば良かったようだ。京 都駅から戻り返すかたちで、市営バスで千本鞍馬口まで北上する。バスは、途中、遊廓のあっ た島原や五番町近くを経由していく。

水上勉の「五番街夕霧楼」。2回ほど映画化された有名な作品だけど、文庫本が品切れになって いる。最近、古書店で初版本を手に入れた。小生の生まれた年に発刊された小説だった。

千本鞍馬口からさほど遠くないはずだけど、左足を庇って歩いていると、右足の妙な個所が筋 肉痛で引き攣ってくる。何でまっ直ぐ帰れないのか、自分でも可笑しくなる。

同湯は、銭湯通ばかりでなく、全国区の知名度を持つ銭湯界の巨星だ。 唐破風の見事なエント ランスを有する、築88年の建物のオリジナル部分である脱衣所には格天井とともに見事な彫 刻がある。天井の中央に天狗他のかなり立体的な彫刻がある。このような天井彫刻を他に知ら ない。

さらに、窓には色ガラスを嵌めたステンドグラス風の意匠。さらに、さらに、浴室部分の緩衝 部分には、庭池に「菊水橋」という見事な石橋が架かるとともに、派手な花柄のマジョリカタイルが壁全面に使われている。絢爛豪華というほかはない。

浴室は、幅3間、奥行4間ほどの建物をずらして2つくっ付けたような変則的な構造をしてい る。スパー銭湯並みの広さだし、露天、サウナ、水風呂、打たせ湯、熱い湯など浴槽のレパー トリーも豊富だ。こんな銭湯が410円で入れる。近くにあったら素晴らしいことだ。

同湯は、日本を代表する銭湯の1つだ。しかし、漁港の銭湯のような人間臭さはない。橋立・ 滑床湯、小浜・日の出湯、西舞鶴・日の出湯と較べるべきではないだろう。

橋本遊廓跡の橋本湯へのハシゴを考えていたけど、足裏の靴ずれの水疱が段々と大きくなり、 痛みを押して進む気力が無くなった。同湯が8泊9日に及んだ遊廓跡&銭湯三昧の旅の締めくく りとなった。

新幹線に乗るまでの少しの時間に、京都タワー裏のペンシルビルで営業しているはずの「東湯」 をのぞきに行った。しかし、一帯はフェンスで囲まれた広い更地に変わっている。昨年、京都 タワーを京阪電鉄が子会社化し、付近の再開発を加速させるという観測がなされたけど、事実、 それが動き出しているようだった。

(注)「東湯」は小生の誤認で現在も営業されています。

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