差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2003年10月5日日曜日 22:47
宛先: 銭湯ML
件名: [sento-freak:04437] 浜の湯(茅ヶ崎市赤松町)

ナカムラです。

今日(10/5)は、逗子市桜山の「桜湯」に行こうと考えていたのですが、電話をかけると2月末で廃業したとのこと。残念・・・。

で、急遽、辻堂の「浜の湯」へ。
東海道線辻堂駅の小田原方面の出口(西口)は跨線橋の上。出口を出ればすぐ煙突が見える。そして、跨線橋を降りたところが、すぐ浜の湯。

改築された入口にはオリジナル暖簾。正面にはタイル絵があるけど、傘立てがあって見えない。下足箱はおしどり錠。金具に「用心」の彫刻があるヤツ。

戸を開けると番台。小さな銭湯の割りに高い。聞けば、低い番台と衝立があったけど、板の間稼ぎにやられ、番台を高くして衝立をなくしたとのこと。なるほど、番台の途中に継ぎ足した跡がある。

床はヒノキだったが、反り返って危ないので、張り替えたと。味気ない合板の床になっている。天井は狭いながらも折上げ格天井風?に仕上げられている。(この銭湯は専門の大工ではなく、普通の棟梁が建てたとのこと)
現役は退いているけど、柱には黒い柱時計。職方一同とあり、中に「おしどり錠 笛吹」と書かれていた。「笛吹」って何だろう?(社長の名?)。それに、体重計と木製の身長計測器。木製の身長計測器がここにもあった。

ロッカーは、壁側に1〜9番までのロッカー(おしどり錠)が2セット並んで計18個。しかし、なぜ、1〜18番ではないのか?変っているのは、ロッカーの横に脱衣籠を入れる棚があること。脱衣籠を使っている銭湯は、いくつも見てきたけど、ロッカーよろしく丸い脱衣籠を収納する棚は初めて見た。

浴室との境のガラスには、同じ家紋が並んで擦りガラス風に彫ってある。ここの家紋なのかな・・・。

島カランは1つ。カランはセンターから5445。まさに小型の銭湯。
それと、島カランの下には、流した湯を流す溝がない。また、入口向にも湯を落とす溝がない。つまり、島カランの湯は上座から下座に流れ、その後でセンターまたは壁側の排水口まで直角に折れて流れていく。綺麗に清掃されている浴室だけど、構造的に少し不衛生かな。

ペンキ絵は山と湖が描かれている。脱衣所に「新世美術」の広告が出ていたので、北鎌倉の新世美術のものと思われる。それにしても、新世美術の3代目の手によるものか、中島師や早川師のものとは比べるべくもない。

その下にタイル絵。「北海道立公園 駒ケ岳」と書かれて、駒ケ岳をバックに蒸気機関車が客車を引いている図となっている。鈴栄堂・胡山の銘。汽車の図は珍しいかな。センターも小型銭湯サイズだけど、全面に「弥次喜多道中日記」と書かれ、昔話が描かれている。これも、鈴栄堂・胡山の銘。

浴槽は、深いのと浅いのと2つ。深い方が熱めで、浅い方が普通で1点ジェットが3つくらい付いている。

日曜日の午後4時。客は数人だけど入れ替わりでやってくる。
小学生とその父親がやってきて、珍しそうにしている。

番台のオバチャンは、昨年1年間に神奈川県の銭湯が13軒廃業したと言っていた。同湯の経営も楽ではないという様子が言外に有り有り。

つかささんも廃業のペースが早くなっていると言ってたけど、小生も何だか、そんな気がしています。