差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年1月10日月曜日 23:44
宛先: 銭湯ML
件名: ひばり湯(鎌倉市大船)

ナカムラです。

今日(1/10)は、「ひばり湯(鎌倉市大船)」に行ってきました。
大船駅(JR横須賀・東海道線)から、0.4キロ、4分くらいです。

3連休の最終日。やっと仕事から解放されて、まずは鎌倉の護良親王の墓へ。
歩くと30分はかかるから、途中までバスで行こうと考えていたけど、バス乗り場には混雑のため時刻表どおりの運行が出来ない旨の貼り紙がある。

小町通りや鶴岡八幡宮だけでなく、今日は珍しく、大塔宮周辺にも人通りが多かった。
銭湯巡りが頻繁になる前は、毎週のように鎌倉を歩き、裏道やひょっとすると私有地だったかも知れない裏山も歩いた。
密かに鎌倉通を自認してたけど、護良親王の墓へは行っていなかった。

メインルート、瑞泉寺への道を折れると、誰も歩いていない。
まして、薄暗く、100段もの石段を登る護良親王墓には誰も居ない。
宮内庁管理の墓所。悲運にも殺された親王の墓。
少し、緊張するものがある。

しばらく、誰もいない陵墓の前で、殺された親王とほろ苦くも生きる自らの人生をダブらせながら、瞑想にふけってた。

さて、ひばり湯。
いつ来ても、大船の商店街は活気がある。その、商店街が途切れるあたりに同湯はある。
今日は、ここで湯に浸かって、「観音食堂」という有名な食堂で刺身を堪能する「鎌倉→銭湯→グルメ」という、B級ゴールデンコース。

同湯は、2階に飲み屋が入居する、2階建てのビル銭。
祝日だからか今日は飲み屋の明かりは点いていない。
なので、どことなく、寂れた感じがする。

しかし、17:30、紺地に屋号を染め抜いたオリジナル暖簾を往来する客は多い。
暖簾をくぐると、アクリル板の扉がついた小型の松竹錠の下足箱。

自動ドアには、酔った人、少しの方もお断りという旨の貼り紙が・・・。
酒場が近いし、結構快適な風呂なんで、そういう輩とのトラブルがあったのかな。
中に入ると完全フロント形式。

400円を差し出すと、後ろを指差される。
自動販売機で入浴券を買う仕組みになっている。
ここにも、酔った人、少しの方もお断りの貼り紙が繰り返されている。

サウナがプラス300円のほか、手ぶらセット等、いくつかのコースがある。
それと、1,000円で5%、10, 000円で10%のプレミアムが付く、プリペイドカードがあるらしい。
下足錠と引き換えに3番の松竹シリンダ錠のキーが渡された。

脱衣所へは、さらに自動ドア。
脱衣所の広さは2間半四方。テレビとYAMATOのデジタル体重計があるくらい。
サウナと立ちシャワーブースで、さらにスペースが削られ、やや手狭。

浴室は、幅2間半、奥行4間。
天井はビル銭なので高くなく、男女境から外壁側に向かって高くなり、最高部の外壁側で約2間の高さ。
そこに、湯気抜きの窓ならぬ、仰々しい工場用の換気扇が3台も並んでいる。

広くない浴室だけど、外壁側に奥行4間にわたり、奥から炭酸泉風呂(バイブラ)、寝風呂×2、デンキ風呂、3人は入れる水風呂と充実のラインナップ。
さらに、半露天の、古代檜風呂がある。これも、幅2.5m、奥行1mとなかなか立派なもの。

カランは、男女境に10個。縦置きに配置された短い2つの島カランに片側のみに4個ずつ。半露天にも3個。
まぁ、今の時代は、これくらいあれば十分なのかも知れない。

サウナは、入らなかったけど、スチームサウナと乾式サウナの2つがある。
これらは専用のキーがなければドアを開けられない構造になっている。

炭酸泉風呂も快適。
古代檜風呂もすこぶるいい。湯の香りもいいし、照明もいい。焚出し口から注がれる湯の落ちる音が何ともいえない癒しの感じがある。
湯船に付けられた加水用のカランも、さり気なくアンティークといっていい古い真鍮製のカランが付けられている。
主人の拘りを感じる。

一方、脱衣所、浴室、露天の古代檜風呂と、随所に監視カメラがある。
主人の危機管理なんだろうけど、風呂はいいけど、少し気分を殺がれる感じがしないでもない。

上がりは、缶ビールを探すがない。
考えればあたり前か。酔っ払いを入れないのに、中で酔っ払われては元も子もない。

大きくない銭湯だけど、浴室に1時間近くも滞在。
土日は朝9:30からやっているらしい。
いい銭湯だった。

帰りに寄った「観音食堂」も良かった。隣の魚屋「魚廣」が併設する食堂。
刺身定食、ガラスの徳利に入った菊正宗&マグロの煮付け、イカの塩辛で1650円。

味はもちろんだけど、客層というか店の雰囲気、スタッフの振る舞いがなんか落ち着いている。
時間がゆっくり流れている。落ち着く。いい店だ。

魚屋を仕舞って大将が入ってきて常連と話をしている。
風体はともかく、対応は魚屋というよりはホテルマンという感じ。
この方の影響が、この店の雰囲気を支配しているのかも知れない。

鎌倉散策→銭湯で復活→グルメ(魚尽くし)の半日。名づけてB級ゴールデンコース。
満足度が高かった。

常楽湯や栗田湯とのセットでもいい。
「観音食堂」はいい店だった。

(H17.1.15.再訪)
自販機ではなく、カウンターの奥にビールがあった。
スパードライ280円也。
入浴後のアルコールは、いいらしい。