差出人: Masayuki Nakamura
送信日時: 2011年10月26日水曜日 23:17
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名:日の出湯(台東区三ノ輪)

ナカムラです。

今日(9/29)は、「日の出湯(台東区三ノ輪)」に行ってきました。三ノ輪駅(東京メトロ日比谷線)から、0.4キロ、5分くらいです。

今日は、朝から診療所で健康診断の再精密検査。今年は、要精密検査、要再検査、経過観察など、数項目も引っかかってしまった。。。

先週の膵臓のCTに引き続き、今日は大腸内視鏡検査。4日ほどの食事制限があって、昨日は下剤、今日は「ムーベン(無便)」なる変な名前の腸管洗浄剤なるものを2時間かけて2リットルも飲まされる。これが何ともきつい。”レモン風味”と書いてあったけど、塩水に変なものがいろいろ混じった比重の重い水溶液だった。

内視鏡検査自体は、点滴で鎮静剤を注入されているので、半分気絶しているうちに終わった。7時間半も拘束されたけど、特に問題が無いと言うことなので、食事をして三ノ輪の日の出湯に向かう。

同湯の脱衣所のむくり破風は狐格子。エントランスの唐破風には立派な懸魚が付く。煙突が無いので少し様になっていないきらいはあるけど、花道が石畳の、由緒正しき戦前の建物の銭湯だ。

のれんを入れば、左右の入口を遮るように、V字型に縦置きの傘のロッカーが置かれている。左右にある松竹錠の下足箱は屋号のシールが張られたもので新しい。

番台への扉を開ければ、前方以外の視界を遮ったボックス式。フロントと番台の折衷的なもの。

脱衣所の広さは幅4間、奥行は3間ほど。天井の折上げ格天井は、3間四方と脱衣所の幅よりも少し狭い。濡れ縁を介して庭に繋がる、天井が低い幅1間ほどの部分は、増築なのかも。。。しかし、この部分も手抜かりない純和風な造り。濡れ縁の所には古そうな趣ある木製建具のガラス戸があったり。浴室横から延びる広く立派な庭園との一体感からして、やはり増築ではなくオリジナルなのか。。。

ロッカーは入口側の壁と浴室方の壁の一部にあるだけ。少ないけど中央に湯道具などを置くスペースがある新しいタイプの白いロッカーが使われている。その他、冷蔵庫の替わりに自販機、アナログ体重計、「寄贈/出入中」とある大黒柱の黒柱時計がある。

浴室は、4間四方の大きなもの。島カランは2列で、カラン数はセンターから6・4・4・2・2。床は足触りのいいモスグリーンの厚手。カラン台まわり、浴槽とも一見していいタイルが使われている。そして、一見して清潔。何より磨き込まれている。優れた浴室だ。

浴槽は、奥壁に沿ってセンターから外壁側にL字型に延びる。実母散の薬湯、7点座ジェット×2、デンキ、バイブラの主浴槽で1人分岩盤が張られた岩盤浴になっている。お湯は42度くらい。入り易い温度だ。

ビジュアルは奥壁に張られた白樺林の写真のプリント。白樺の幹がやや太すぎで、写真的にはバランスを欠いた凡作。いつも思うけど、もっといい写真がいくらでもあると思うんだけど。。。そして、男女境にはクラッシックなスポーツカーの前に女性が立つという、いくつかのバリエーションはあるもののよく見かけるもの。

ただ、この銭湯の真のビジュアルは、浴室の側面にある高い築山と庭池などを配した苔蒸す日本庭園だろう。小さいながらもそれなりの様式を持ち、丁寧に手入れもされている。そういった意味で、今日のように日没後では、同湯の本当の姿(良さ)は理解できないのかも知れない。

上がりは自販機でバヤリースのトマトジュース110円を頂く。今シーズンこれを飲むのは初めて。水分を補給するのにいい好きな飲み物だ。

帰りは三ノ輪橋から都電で王子に出て、自由に酒を飲んで喰らえる身体に安堵しながら餃子とビール。ささやかなひとり慰労会をやって、バスで十条へ帰館する。。。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
URL: http://www7a.biglobe.ne.jp/~masayuki/ (風呂屋の煙突)
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