日の出湯（江東区住吉）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2010年7月27日火曜日 23:09
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ナカムラです。

今日（7/25）は、「日の出湯（江東区住吉）」に行ってきました。住吉駅（都営新宿線他）から、0.2キロ、2分くらいです。

「深川フォトセッション」というイベントで清澄白河まで。「深川資料館通り商店街事務所2階」という経験したことがないマイナーな場所で、写真家・萩原義弘氏と同潤会アパート撮影の第一人者の写真家・兼平雄樹氏の対談。主催者予想10人のところ、30人という盛況？だった。

それはともかく、両写真家の写真への真剣な取り組みに心打たれる部分が多かった。「努力」や「根性」なんて言葉は一切出てこなかったけど、恐ろしいほどの精神力で写真に取り組んでいる。次元とレベルは全くお話にならないけど、吹雪の根釧原野を三脚を担いで彷徨った、少し尖っていた頃の自分を思い返していた。

予定時間は1時間なのに、2時間にわたるロングラン。それでも予定の半分もスライドが進まなかった。かなりヘビーな対談でややヘロヘロ。そんな中で、清澄白河から住吉駅まで2キロほどを歩いて駅に近い日の出湯へ。

この辺りは東京大空襲で焼けている。同湯も戦災前からの古くからの銭湯だけど、現在の建物は昭和24年の再建。クリーニング屋と弁当屋の小道を10数メートル進んだ奥にモルタル箱型のエントランスがある。

入れば小さな靴脱ぎスペースで両サイドに古めかしい旧型さくら錠の下足箱。自動ドアで脱衣所に入って初めてこの建物が古いものであることが分かる。番台は伝統的な木組み。格子天井は、折上げ部がＳ字型のカーブではなく、1/4の円弧という単純なもの。一見して古い造りだ。

広さは3間四方。外庭に面する木製建具や床はニスで輝いている。清潔度の高い銭湯。ただ、高窓はガラスではなく視界を遮る白い素材が使われている。細い庭に面する濡れ縁には、建設工事の足場の鉄パイプが無造作に組まれ、その上にチープな波板が架けられている。いずれも外部からの視界を遮るためだろう。

ロッカーは、島ロッカーと、レトロな男女境の鏡の下、入口方の壁にSakuraⅡ錠のアルミ板鍵のもの。その他、旧型マッサージ機、デジタル体重計なんかがある。

浴室は、幅3間、奥行4間の2段型。先月ペンキを塗り替えたばかりのようで、微かにペンキの匂いが残っている。最大の特徴はやはり窓。3層の窓が、視界を遮る白のアクリル板と通気のために百葉箱のような鎧戸の混成になっている。事実上すべての窓が填め殺しで使われているのだろう。業務用換気扇が回る地下の穴蔵的な浴室と言えなくもない。清潔で照明が明るいので、さほど閉塞感がないことが救いだ。

島カランは1列で、カラン数はセンターから6・4・4・4。床のタイルは滑り止めを施したもの。カラン周り他も、新しい快適なものに置き換えられている。

浴槽は奥壁に沿っての深浅2層。主浴槽が円弧を描くように手前に張り出している。深槽は座ジェット×2。浅槽はジェットとバイブラ。横に長い「水枕」には手抜かりなく冷水が循環されている。2機のうち片方のジェットはスイッチで起動させる仕組みだったけど、ほんの弱い勢いでしか出て来なかった。

この辺りでは汚染で井戸水は使えないようだ。同湯では水道水をガスで沸かしている。温度計に「41～43℃」のシールが張られていた。そして40.8℃を指している。夏の暑い日なのでぬる湯を知ってやって来たけど、町場の銭湯としては異例のぬるい温度設定だ。時代を読んでいるのか、これを目当てで来る客もいるけど、この温度では物足りなくて離れて行く客も多い。そんな少し極端な温度だ。

ビジュアルは奥壁に中島さんの富士山のペンキ絵。富士山は男女境の上。男湯には遊覧船を描いた海が広がっている。女湯に22.6.6という日付があるとのこと。ペンキの匂いが残る絵は、視覚だけでなく嗅覚をも刺激する臨場感がある。富士山の下に雲に浮かぶように前衛の山々が描かれているのも珍しい。中島さんにしては少し静的な感じが強いと感じた。

日曜日の18：20から19：05に滞在。夕食前の混雑時でもあり、相客は10数人と多い繁盛店だった。

上がりは瓶牛乳を頂き森下に出た。居酒屋・山利喜か、桜鍋のみの家か。結局、久しぶりにみの家に行った。昔ながらの大広間で、味噌仕立ての桜肉のすき焼き。前に来たときは悪い印象はなかったけど、サービスも味も期待を裏切るものだった。山利喜も評判ほどでもないと思うけど、いろんなものが選べるという点で、そっちにすれば良かったかな。。。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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深川資料館通り商店街事務所	深川フォトセッション左から、いずれも写真家の大西みつぐ氏、萩原義弘氏、兼平雄樹氏
森下・みの家	桜鍋（甘味噌仕立ての馬肉切り落としのすき焼き）
	隣湯の竹の湯