差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2004年8月28日土曜日 13:00
宛先: 銭湯ML
件名: 日の丸湯(富山県魚津市上村木)

ナカムラです。
今日(8/19)は、「日の丸湯(富山県魚津市上村木)」に行ってきました。
魚津銭湯めぐりの第3湯目。魚津駅(JR北陸本線)から0.5キロ、5分くらいです。

富山地方地方の運転手OBから勧められた「下田温泉」は、既に期待していた木造ではなかった。
居酒屋「浜多鮮魚店」は、電話すると「浜多屋」という居酒屋だったが今日は休み。
駅前の支店はやっているということで、「浜っ子 なべっ子」という居酒屋で休憩。
「浜多鮮魚店」。なかなかいい名前だなぁと感じてたけど、今は鮮魚販売はやっていないとのこと。飲食店の経営に移ったのかな。

刺身、から揚げ、煮魚、焼き魚と地魚と地酒を堪能。
特に「げんげ(幻魚)」という魚は初めて食べた。深海魚らしい。
昔は雑魚(下の下(げんげ))の扱いだったけど、今は評価が上がって「幻魚」らしい。

地魚が旨過ぎで、酒を少し飲み過ぎた・・・。
そう、「銀盤」は黒部の酒ということを知った。

酒を飲んだ後の風呂は、躓いたりするのでなるべく避けているけど、ふらっと3湯目・・・。
湯昭和40年築という古い3階建てのビル銭。「日の丸湯」という、ありそうで珍しい屋号。
道路計画の関係でその頃、移転改築したらしい。
恐らく、戦前からの銭湯なんだろう。

ビルは、外壁のメンテナンスも悪く外階段も錆びて機能していない。
そんな古くて大きなビル。

昔は仕出しを頼んで貸席などもやっていたらしい。
今は銭湯部分以外は使われていないのか灯りが点いていない。
夜は、かなり、異様なビル。

入口を入ると、すぐ、正面はコンクリの殺風景な壁。
ポスター等の類も一切ない。
その裏に回り込むと、ツルカメ錠の下足箱と入口がある。

番台の女将に350円。
年には勝てないけど、細身の浅丘ルリ子似の美人。
あまり銭湯の女将には似合っていない感じがした。

脱衣所は、ビル銭湯だけど天井までの高さは2間と高く、広いというか殺風景かな。
天井はフラットな煤けた白い天板。床もタイルカーペット。
入口壁側に「折鶴」のロッカーが32個。
その他、TANAKAのアナログ体重計、大型の扇風機、ベンチがあるだけ。

浴室は天井が2間半とまずまず高い。
しかし、タイル壁の上部は、コンクリに耐火材をガン吹きしたような簡素過ぎる造り。

島カランは、鏡のみのものが1列。
カラン数はセンターから5(+立ちシャワー1)・4・4・7。
カランは取っ手が「宝」マークのレバー式のもの。
鏡にデカデカと地元商店の広告が入っていって、いい感じがする。

浴槽は奥に3つ並んでいる。薄茶色の薬湯、バイブラ、座ジェット×2。
湯室は、柔らかさはないものの、東京の水道水銭湯とは明らかに違うサラサラした感覚がある。
座ジェットはスイッチを入れないと稼動していない。静かな湯面は透明度が高い。清潔である。
魚津の銭湯は思いの他、温度が高く、ここも43度は超えていると思う。

ビジュアルはないけど、奥壁が全面のガラス張り。
夜につき、奥行き等わからないけど、昼間などはなかなかいいんじゃないかな。

女将と話すと1人でやっていて跡継ぎもいない。
やめるに止められないと、少し寂しげだった。

魚津の締めくくり。
何もないビル銭。ボロ銭の趣きがあった。悪くない。

あがりは、入口脇に自販機と休憩用のテーブルがあったけどパスして、魚津駅前の自噴井戸「うまい水」をゴクゴク。
午後9時近く。
特急が着いたのか、改札の周りには小さな人だかり。

居酒屋のコスチュームなのか作務衣をまとった長身の美人が、落ちそうなくらい改札から大きく身を乗り出して、待ち人の到着を見つけようとしていた。
男ではないなと感じた。果たして、低学年の兄妹が現れた。
その兄妹の顔を抱えて、おなか空いていないかと・・・。
思わず、彼女たちの境遇に思いを巡らしてしまった。