差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2013年3月20日水曜日 22:48
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 宝泉湯(北区豊島)

ナカムラです。

今日(3/8)は、「宝泉湯(北区豊島)」に行ってきました。 王子神谷駅(東京メトロ南北線)から、0.5キロ、5分くらいです。

18:15には会社を出て、丸ノ内線・東京駅から後楽園駅経由で王子神谷駅まで。駅前から地上に上 がると庚申塚があって、そこから神谷橋庚申通り商店街という古い商店街が始まっている。同湯は その丁度中程にあるビル銭湯だ。

昭和30年代に創業し、現在のマンションの下駄履き銭湯に替わって16年が経つようだ。表はガラ ス張り。ガラス越しにロビーと奥にあるフロントまでもが見通せる。

暖簾がないマンションの入口のようなエントランス。入るとSakura-G錠の下足箱が並んでいる。フ ロントまで進むと、サウナはプラス350円。今日は時間の関係でパスする。

脱衣所の広さは、3間四方ほど。古くはないビル銭湯なので天井は高くない。真っ先に感じたのは、 震災から2年経過しているのに”節電”が過ぎて、少々暗いということ。それと、どこか潤いが無 い。

浴室の広さは、屋外の露天風呂のスペースを含めて幅5間、奥行4間ほど。かなり広い。天井高は 手前が2間くらいで、奥は吹き抜けのように高くなっている。天井はプラ板張り。高窓から進入し た蔓草が、シュールにも枯れ姿で天井を這い回っている。浴室も脱衣所と同様に、節電で寒い色の 蛍光灯が間引かれ、明るくない。

頭上を見上げると、天井に埋め込まれた照明器の錆びた鉄枠が、外れそうになっている。あんな物 が頭上に落下したら大怪我をするのは避けられない。。。

島カランは1列で、カラン数はセンターから4・6・6・3。床のタイルは、ユリ模様の白。壁も基本 的に中判の白無地のタイルが使われている。バブルの反省として、こういったシンプルな内装が求 められた時期だったのかも知れない。ただ、こういった場合、白は明るく輝いていなければならな いと思う。

敷地が不整形なのか、奥壁が斜めで、窓も有る。ビジュアルと呼べるほどのものはない。強いて言 えば、副浴槽の座ジェットの上に、鳥なのか、畳半畳ほどのデザイン的な絵がある。

浴槽は、奥壁側にミクロバイブラの主浴槽42度弱。その他、故障した座ジェット×2と電気風呂が ある。意地悪く電気風呂も”節電”かと、いつもは入らない電気風呂へ試しに入ってみる。結構、 強力に稼働していた。また、座ジェットは故障しているのに、ステンレスの水枕が冷却されていて 驚かされた。

石張りの露天風呂は数人は入れる十分な広さ。広いサウナの横にある深い水風呂も、柔らかな井戸 水が適度に冷却・循環され、2人は十分に入れる優れたものだ。

金曜日の19:20から20:00に滞在。相客は4人ほど。19:30なのに、利用者が無いせいか、既にサ ウナの火は落とされていた。修理する気がないのだろう、"座り風呂は故障中。ご了承下さい”とい う旨の、長らく掲出された煤けた張り紙。露天風呂の打たせ湯も止まっていた。故障か”節電”か は定かではない。

改築16年、設備は古くないけど、既に銭湯経営に魂がこもっていない感じがした。節電は必要だけ ど、そのサービス低下を、ただただ客に押し付けている印象が残った。サービス低下を埋める銭湯 側の努力が感じられないのが残念だった。

井戸水をガスで沸かしたお湯は悪くない。天然水の水風呂もしかり。しかし、寛ぐことができず、 飲み物も取らず、早々に店を後にした。ちょっと寂しい週末。。。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp  
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
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            「今評判のカワシマパン」というホーロー看板が残る。お菓子屋だったのだろうか。。。




        赤い椅子が往年の大衆酒場の雰囲気を残している。