目次へ

差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2013年9月21日土曜日 10:32
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 星の湯(墨田区東駒形)

ナカムラです。

今日(7/20)は、「星の湯(墨田区東駒形)」に行ってきました。 本所吾妻橋(都営浅草線)から、0.5キロ、5分くらいです。

浅草橋に出て、柳橋や馬喰町の問屋街など街歩きをしながら、両国橋で隅田川を渡って同湯へ向か う。同湯のある通りは小さな地蔵共栄会という商店街になっていて、手書きの古い看板の店や昔な がらの暖簾を下げる中華屋駒形軒などが並んでいる。

大将によれば、付近は東京大空襲で大きな被害を受けた一帯。さらに、途中で経営を引き継いだの で同湯の詳しい由来は分らないという。しかし、当地には戦前から銭湯があって、戦後に再建され たようだと教えてくれた。

昭和38年の航空写真には現在の建物と思しき伝統的木造銭湯が写っている。現在の建物が、戦後の 再建そのままなのか、昭和38年までに改築されたのか分からなかった。引き継がれてから、昭和 57年、平成12年を含め計3回の中普請をしている。

同湯は、油井型の煙突を持つ2段型天井の伝統的木造銭湯。ただ、エントランスと脱衣所の上に、 大々的に増築が施されているためにそれとは分かりにくい。移したのか、正面増築部にモザイクタ イルで古い感じで屋号が記されている。ただ、それをライトアップする電灯が壊れてからかなり久 しいようだ。

暖簾の上には祭りの飾り。周りにはオリジナルが残っている。中に入れば両サイドに松竹錠の下足 箱が残る伝統的銭湯の姿がある。

ドアを開ければ、こっち向きの番台を裏返したような狭いフロントがある。かつての前栽は、コイ ンランドリーと狭いロビースペースに変わっている。

脱衣所に進めば、幅3間、奥行3間ほどの明るい空間。天井は周囲に白のアールがある平格天井。 壁は白いクロス、男女境も開閉すれば男女湯が一体となる構造に変わっている。

ロッカーは、外壁側と入口方の壁にグレーのスチールロッカーがある。Keihokuのアナログ体重計。 古い物は、親類だろうか、番台があった場所の上に掛かっている、滝野川・鶴の湯、板橋・黄金湯 から贈られたかなり大きな大入の額くらい。

基本的に簡素な造りで、いわゆる鈴和的なゴージャスさはないけど、鈴和建設から贈られた時計が 掛かっていたので同社によるニューアルだろう。男女境上のテレビ、快適な空調、明るい空間。説 明し難いけど、居心地の良さを感じる。

浴室は、幅3間、奥行4間ほど。天井は木板にペンキ塗りの2段型の天井。

島カランは1列で、カラン数はセンターから5・6・5・4。床のタイルは八角形の白と薄茶色の小さ な正方形の組み合わせ。

浴槽は、センターから、微かに桧が薫るカプセル式のラドン浴泉、ショルダーマッサージ×2、4点 座ジェット、2点座ジェット(足ツボ仕様)というラインナップの主浴槽。さらに外壁に回り込ん で、かなり浅い”ワイン風呂”の薬湯の寝湯×2。お湯は水道水を重油で沸かしたもの。湯温はいず れもも42度くらいのややぬる目。寛ぎにいい温度設定になっている。

ビジュアルは、カプセル室を避けるように、鈴和の十八番である写真が奥壁に張られている。外国 の森の中の滑滝と、マッターホルンだろうか氷壁の写真が使われている。さらに、幅広い男女境に は絵付けのタイル絵。富士山と海原、海に注ぎ込む川と水車小屋といった日本的な風景が広がって いる。

土曜日の20:10から21:00に滞在。相客は7、8人ほど。一押しのものはないれど、何処か居心地の いい銭湯だった。

これもスカイツリーの影響なのか、周辺では外国人が集う酒場が何軒もある。静かな住宅街が国際 化しているのに驚かされる。”もつ焼き稲垣”の赤提灯が何時も気になっているものの、風呂を上が って煙りを浴びるのは辛いので、結局は駅近くの中華料理屋に入った。勘定は驚くほど安かったけ ど、味はそれなりだったかな。ここでも、外国人のグループがキャッシュオンデリバリーで酒盛り をしていた。

*************************************************
ナカムラ (Masayuki Nakamura)
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp  
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
*************************************************