差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2004年8月7日土曜日 15:35
宛先: 銭湯ML
件名: 池上温泉(大田区西蒲田)

ナカムラです。

今日(8/6)は、「池上温泉(大田区西蒲田)」に行ってきました。
蒲田駅(JR京浜東北線)から、1.2キロ、15分くらいです。

本当は、「改正湯」がメインだったけど、閉まってた。
「銭湯マップ」をよく見ると金曜日が休業日。失敗・・・。

それにしても、改正湯の入っているマンションは、周辺の住宅に似合わず、妙な、威容さと異様さがあった。
古くてでかいマンションらしいけど、コインランドリー以外、明かりが点いていない・・・。

ミッションを池上温泉に変更。
大城通り商店街という、平坦かつ直線の通りを進んで行く。
蒲田にはこんな特徴的な通りが何本かある。

この銭湯、10数年前に何回か、あるいは何回もかもかな、訪れた懐かしい場所。
「政2A」という大学のクラスで一緒だった友人が近くに住んでいたので、単車コロがしてやって来た。

「第二福本荘」、典型的な風呂なしアパート。
行くと、その友人は「何もないんだよなぁ」と済まなそうに言って、ビールグラスに水道水を注いで出してくれた。
当時としても珍しいもてなしだったけど、不思議と心がこもっていた。
そして、いろんな話をした後に、一緒に黒湯に浸かりに行った。

当時と外観は変っていないように思った。
ただ、隣のアパートが無くなって駐車場になっていたので、「池上温泉」と書かれたコンクリの煙突、脱衣所棟、浴室棟を眺めることができるようになっていた。

切妻屋根の脱衣所棟の手前に、直方体のフロントスペース&エントランススペースが増築されている。
入口は、その脇にあって、「池上温泉」と書かれた行灯型の看板がある。
「元祖 池上温泉」、入口上の摺りガラスとオリジナル暖簾の双方に書かれている。

何が元祖かはわからないけど、昭和40年に同湯を引き継いだ親爺の話しでは、戦前からの銭湯とのこと。
しかし、同湯は戦災で焼けている。一方、白蓮湯(現女塚浴場)だけが焼けなかったと。

暖簾をくぐると、傘を立てて入れるロッカー式の傘入れと、SakuraG錠の下足箱がちょうど100個。
自動ドアを通るとフロント。400円。サウナは100円でバスタオルを貸し出す方式のよう。

脱衣場は3間半四方。天井は、2階があるのかな、低くはないけど高くない。
入口側の壁にSakuraV錠のロッカー(キーにはSakuraXと書いてあったなぁ・・・。「SakuraX?」)。
外壁側の一部に常連桶用のロッカー。その上に、レトロな感じに作られた大型扇風機が載っている。
その他、デジタル体重計、マッサージ機、幅広で籐を敷いた万能台などがあった。

浴室の入口脇に中央温泉研究所の温泉分析書が掛かっていた。
湧出量は、毎分55リットル、ポンプアップしているようだ。

浴室は幅3間、奥行4間半。さらに、外壁側に幅1間、奥行2間で増築されている。
天井は2段型で高い天井が平面かつ面積が大きい体育館型になっている。
梁などは深緑、その他はグレーがかった白のペンキで塗られている。

塗り重ねの跡がこの銭湯の年輪を表している。
以前、何度も来た時にはこんな観察はしなかったんだろうな。
天井なんか、当たり前だけど全く記憶がない・・・。

島カランは2列で、カラン数は6・5・5・5・5・2。
日の丸扇の取っ手が茶色いカラン。すべてにシャワーが付いている。

浴槽は、奥壁側に白湯でバイブラバスと座ジェット2機。その間がパイプで仕切られている。
温度は42度もないかも知れない。
外壁側に黒湯の塗る湯槽。温度は、源泉で埋めている人がいたので38度くらいでぬるかった。
そして増築部分に岩風呂のように作られた浴槽に黒湯の熱湯槽。温度は43度くらいか。

親爺の話では、昔は白湯がなかったと言っていた。
ここの黒湯は、近くの女塚浴場や辰巳天然温泉と比較すると、色は薄くサラっとしている感じがする。
水脈が違うんだろうけど、近くとも結構差がある。

ビジュアルは奥壁のタイルにデザインがある程度。
昭和63年まではペンキ絵だったらしい。

ここのキャッチフレーズは「彼女を連れてまた来てね」というもの。
金曜日の22:30。ホントに若い男女が連れ立って来ている。

帰りに「1010」の8月号と「大田 池上温泉」という赤いスタンプが押してある「銭湯マップ1002」を差し出された。
入るとき、ジロっとした視線を感じた。
最初から、正体(銭湯マニア?)を読まれていたのかも思知れない。

なかなか、商売熱心な親爺だった。




金曜日定休日だった「改正湯」。


マンションに灯りが点いていないのが異様。
住人が居ないのか・・・。