差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2013年7月20日土曜日 0:28
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 稲垣浴泉(板橋区中板橋)

ナカムラです。

今日(6/29)は、「稲垣浴泉(板橋区中板橋)」に行ってきました。 中板橋駅(東武東上線)から、0.2キロ、2分くらいです。

駅ホームの傍らに近い立地ながら、すぐ先は湾曲した石神井川に阻まれるという、ドン詰まりの立 地の”稲垣ハイム”1階に入るやや草臥れたビル銭湯。

意気込んでサウナ&水風呂を目指したけど、入口脇に大きく「サウナ営業休止中」という常設の大 きな表示がある。さらに、薬湯は故障という臨時の掲示が追い打ちをかける。。。

松竹錠の下足箱に草履を放り込んで進むと、かなり広いロビー。しかし、川崎銭湯を上回るこれ以 上にない程に煤けて、かつ暗い。フロントに宝くじ売場の窓口よろしく、シャッターが設置されて いるのを初めて見る。

脱衣所の広さは、幅3間、奥行2間半ほど。床はチープなクッションフロア。天井は20年くらい前 のビル銭湯につき高くはない。ただ、壁のクロスは、ロビーと違って煤けてはいない。何で一緒に 更新しないんだろう。。。

ロッカーは外壁側に松竹錠シリンダー式のもの。その他、Hokutowのアナログ体重計、冷水機など が置かれている。余計な物が一切なく、寛ぎを提供する潤いも一切ない。

浴室は、幅2間半、奥行5間ほどの縦に長いもの。天井はフラットなプラ板張りで、天井高さは1 間と2/3ほど。ただ、奥の1/3くらいが吹き抜け風になっていて、3間位の高さがある。

島カランは”櫛形”の設置で、外壁側から3つ並ぶ。カラン数は、脱衣所方から2・4・4・4・4・4・ 4・1。入口の暖簾は縛られていたのでよく分からなかったけど、家紋入りだったと思う。同湯は、 暖簾だけでなく湯桶の底にも屋号とともに家紋が大きく記されている。湯桶に家紋があるのは初め ての遭遇。きっと稲垣家は由緒あるのだろう。小生の家紋は加賀の前田と同じだけど、東北の染物 屋らしいから、家紋もアテにはならないんだけど。。。

浴槽は、長い男女境に接して、立シャワー×2の次に、バイブラの深槽41度、7点座ジェット×2、 素の主浴槽で41度半。次に”故障中”の薬湯槽。底の方に20センチくらいだけ水が溜まっててい て、悲しくバイブラが気泡を立てている。

さらに、奥壁の奥にはサウナ室跡。隣には半屋外の涼み所があるものの”立入禁止”と記されてい る。

浴室設備には一切再投資をしないのか、建物の建築年代に比べ劣化が著しい。高窓の開閉装置など 錆びて崩れ落ちている。しかし、井戸水をヒートポンプで加熱したお湯は、柔らかく微かな粘りを も感じるとても優れたものだ。いずれの浴槽も温めの温度で供されているのも湯質と合っている。

ビジュアルは、広い男女境に冬の湖の絵付けタイル絵。白嶺、湖、洋館などが描かれている。さら に、基本的に煤けた壁の白タイルに、夢二をオマージュしたような意味有り気な女性を描いた小さ な絵付けタイル絵が散りばめている。プリントだろうけど、とても珍しく、気になった。

上がりはオロナミンCを頂く。

土曜日の19:50から20:40に滞在。相客は7、8人ほど。まぁ、何とはないビル銭湯だったけど、お 湯の良さは印象に残った。

東武線と平行する中板橋の商店街。大きくはないけど、気になる店がいくつもある、気になる商店 街。上がりの一杯は、商店街の外れの同湯と同じ一角の”じゅうにつぼ”という居酒屋。ここで、 30年だか40年だか、夫婦(?)でやっている緩い感じの居酒屋。ポテトサラダなど、注文してか ら作って出された。少々驚きのある店だった。

予報にはない大雨が降ってきた。東京アメッシュを見ると、23区で本当に中板橋だけ、ピンポイン トで強い雨が降っている。そのせいか分からないけど、遅れてやって来た最終バスに乗り込むこと が出来た。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp  
URL: http://furoyanoentotsu.com(風呂屋の煙突)
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                                 古いお菓子屋さん




                        居酒屋じゅうにつぼ。つぼはち的なネーミング


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