差出人: Masayuki Nakamura
送信日時: 2012年1月18日水曜日 22:58
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 稲荷湯(豊島区上池袋)

ナカムラです。

今日(12/30)は、「稲荷湯(豊島区上池袋)」に行ってきました。池袋駅(山手線)から、1.1キロ、12分くらいです。

例年通りのやや遅い仕事納め。大手町の高田屋で年越し蕎麦ランチがあったくらいで、普段と変わらない。同僚に軽く年末の挨拶をして17:30に会社を出る。

年々、年末年始が、普通の日と変わらなくなっていく。それでも、仕事納めや大晦日の銭湯は印象に残る。

丸ノ内線で池袋へ。多くの会社は28日くらいが仕事納めだったのだろうか。途中のビックカメラも既に客はまばらといった感じで、店員も暇そうだ。

春日通りを渡り、山手線の切り通しを陸橋で越して少し入ると、商店街というわけではないけど、寿司屋、中華屋、お菓子屋など数軒の店が並ぶ一角に同湯がある。

同湯は昭和43年に改築された古いビル銭湯。煙突もビルの上に立つのではなく、コンクリ煙突が地上から立ち上がっている。

正面は細い路地に面しているので、全体は見通し辛いけど、3階建ての建物。階段の脇に数個の郵便受けがあるので、上はアパートになっているようだ。 

入口の左右は硝子ブロック積み。風で翻る暖簾の上には、スリ硝子に「稲荷湯」と書かれている。Sakura-G錠の下足箱があるエントランスホールは明るく掃き清められていて広い。

番台への扉を開ければ前面がカーブしたクロス張りの番台。女将さんに450円を手渡す。幅3間、奥行4間ほどの脱衣所も広く明るい空間だ。古いビル銭湯だけあって天井も伝統的木造銭湯と同じくらいに高い。天井は材木を手斧ではつったような荒削りの天井桟を渡し、天板は白い化粧板が張られている。

ロッカーは中央に島ロッカーと外壁側にSakura3錠のもの。その他、大黒柱にゼンマイ仕掛けの黒柱時計が現役で稼働、メインのデジタル体重計とサブのkeihokuのアナログ体重計、新型のマッサージ機などがある。

小さめの島ロッカーの手前に置かれたL字型のソファセットが快適だ。そして同湯にはビル銭ながら前栽があって、庭池はないものの低い木が植えられている。

トイレをお借りしたら、古い窓が閉まらなくなり紐で縛っている。内部はきれいにされているけど、やはり40年を超える建物で、その設備だ。

浴室は、幅3間、奥行4間半ほど、天井は高さ3間ほどと十分な高さがあるフラットなプラ板張り。壁は白のタイル張りで波形の模様と複数のパステル色で構成されたラインが入っているもの。その上部は天井まで淡いモスグリーンの小さな長方形タイルが張り詰められている。

島カランは1列で、カラン数はセンターから6・6・4・5。カラン周りはサワーピンク色の大理石紋様のもの。床は白い星形模様のタイルが張られている。

浴槽は奥壁から外壁側に沿って、7点ジェット×4、バイブラとジェットの主浴槽、薬湯(甘草の湯)、水風呂と並ぶ。深槽の座ジェットというのはよくあるケースだけど、同湯のものは向かい合わせに4人分の座席がある。やや奥行がある浴槽だけど、風呂屋で”ボックス席”に座るのはちょっと想像しにくい。。。湯温は42度くらい。柔らかくて、丁度いい湯加減になっている。

ビジュアルは奥壁全面にモザイクタイル絵。奥に高嶺が描かれ、川とその手前に洋風ではあるけど水車小屋という絵柄。モザイクタイル絵で水車を見るのは初めてかも知れない。

上がりは瓶牛乳を頂いた。永平寺の管主の何箇条からなる言葉がソファの横に貼ってあったので、福井出身の経営者かと想像していたら、”旅行で買った”というありふれた話だった。。。

年の瀬、仕事納めの金曜日。18:30から19:10に滞在。相客は4、5人ほど。すぐ近くには池袋の喧噪があるけど、ここだけはビル銭湯ながら内部は伝統的銭湯を踏襲した造り。なんかホッとする空間がある。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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URL: http://www7a.biglobe.ne.jp/~masayuki/ (風呂屋の煙突)
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