差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2009年3月14日土曜日 8:19
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 入の湯(台東区松が谷)

ナカムラです。

今日(3/13)は、「入の湯(台東区松が谷)」に行ってきました。 入谷駅(東京メトロ)から、0.4キロ、4分くらいです。

昭和26年築のコンクリ煙突の伝統的木造銭湯。浴場建物は通りと平行して建ち、入口は少し 小道を入った所にある。入口には箱型のフロントスペースとコインランドリーが増築されてい るのでオリジナルの入口はない。脱衣所棟の屋根には千鳥破風がある。かつて、有っただろう 黒瓦のエントランスはどんなものだったんだろうか。

フロントに座る若女将は、ちゃきちゃきとした感じ方で、銭湯のフロントには似合っている方 だった。450円とプラス250円のサウナ代で大・小のタオルセットが付く。

若女将はご常連の方と世話話に興じている。あるご常連は、親に何をねだっても「ウチは貧乏 だからお金ないよ」で話が遮られたという。小生の家もそうだったな・・・。何となく懐かし くなるフレーズだった。

脱衣所は3間四方だけど、外壁側からは大きめのサウナ室、入口方からはフロントスペースの 浸食があって、小振りの広さになっている。

建物からして、かつては折上格天井だったんだろう。今はありふれた白い天井材で塞がれてい る。壁は白を基調とした多少の模様が入ったクロス張りに変わっている。

ロッカーは外壁側と入口方に松竹シリンダ式のもの。古い物はと言えば、旧型マッサージ機と、 ポマード商の「筒井商店」の寒暖計。「港区赤坂新町」と書かれた番地の「区」の部分が旧字体 で書かれていた。赤坂新町という町名が存在したのは昭和22年から42年の20間。その頃 のものだろう。戦前は「赤坂区」の「新町」という町名だった。

そして、古くはないけど、昔ながらの2色刷りで文字だけの映画館のポスターがある。浅草新 映画劇場と浅草中央映画劇場。ここから歩いて行くことができると思う。高倉建主演の「海峡」。 観た記憶があるけど1982年の映画なのか。。。

浴室は、幅3間、奥行4間ほど。天井は2段型。島カランは、十分に2列取るスペースがある ものの外壁側にも浴槽が延びているために、センター寄りに1列だけ設置されている。

タイル類は全て更新されていて古いものはない。床は滑りにくい厚手のブルーグレー調のもの、 壁には一部アクセントのタイルが使われているものの白いタイルが使われている。

浴槽は、奥壁から外壁に沿って、L字型に延びる。センターから、スーパージェット、7点座 ジェット、次が主浴槽で一部が電気風呂になっている。そして、外壁側には薬湯槽と水風呂が ある。湯温は42度弱。薬湯はもう少し低い。

90度のガス遠赤外線サウナは、予想していたものよりもかなり広いもので、7、8人は十分 に入れるもの。金曜日はサウナに入りたい。

最近はあまり身体を酷使していないからか、週末のサウナで寝転ぶこともしていないけど、誰 も入っていないので、この静寂なサウナで寝ころんで瞑想する。巡るのはどうしても仕事のこ とだ。あれはどうなるのかか、これはどうなるのか・・・。夜に小用で目が覚めても、夢との 狭間で同じようなことを考えている。いいことなのか、どうなのか・・・。

残念ながら奥壁にペンキ絵はなく、床と同じ色のプラ板が張られている。ペンキ絵があれば銭 湯通にも評価が高い銭湯んだけど、いつからペンキ絵が消えてしまったんだろうか。

金曜日の20:30から21:30に滞在。相客は7、8人といったところか。ビジュアルも ない、ただのサウナ付きの銭湯。しかし、浴槽のレイアウトなどが使い易く、実用的でいい銭 湯だった。

上がりは仲御徒町駅まで戻り、終電を気にしながら「北海道/炭火・炙り焼きDining/壱鉄」と いうジンギスカンの店で一杯。羊のタンや上質のロースなど、ビールで流し込む式のジンギス カンとは趣が異なるものだ。

外は雨。春の雨という感じだ。 厚手のPコートが、少々大袈裟に思える季節になってきた。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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