差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年2月1日火曜日 23:53
宛先: 銭湯ML
件名: 上宿新宿共同浴場(熱海市上宿町)

ナカムラです。

今日(1/29)は、「上宿新宿共同浴場(熱海市上宿町)」に行ってきました。
「水口第二共同浴場」に入り、再び糸川の旧カフエー街に戻り、その地の中華屋「大一楼(中央町)」で休憩。

二湯目だとどうしても印象が薄くなってしまうけど、せっかくだからと(?)、昭和6年築の共同浴場である同湯へ向かった。
朱塗りの橋で糸川を渡った誓欣院の敷地にある。建物も寺所有。元々は観音講の宿泊施設で二階建てだったらしい。
税務署との関係で、宿泊施設を廃し、風呂だけが共同浴場として残った。

入口は寺の山門に上がる石段に接している。
紺の洒落た暖簾が架かっている。

水口第二共同浴場は250円だったけど、こっちは、外来湯の方は400円とある。
地元価格は、水口第二共同浴場と同額の250円なのだろう。
こっちは外来を意識しているので、「秘境度」は低い。

木戸を開けると、スノコを敷いた細い廊下が横に延びている。
かつての構造の名残か、表側には共同浴場の規模に比し多すぎる下足棚。そして、真中に料金箱がかかっている。
反対側には、奥から、女湯、男湯と並ぶ。

番台が男女境の男湯側のみにあり、そこから廊下に向けて小窓が開いている。
銭湯では見ない、独特の構造になっている。

脱衣所は2間四方。天井高は普通の居室くらいか。
外壁側に四角く区切った脱衣を置く棚があり、ロッカー、カゴ等はない。
その他、ブランドは失念したけど、初めて遭遇するブランドのアナログ体重計。人造石研ぎ出しの流し台があった。
男女境の上には名にやら名札がいくつも架かっている。何だろう・・・。

浴室は、幅2間、奥行3間。高さは1.25間くらい。
カランは左右に4つずつ。外壁側にのみシャワーと洗髪用の「真湯」が出る大きなカランがある。これは、ちょっとかわった設備だった。
なお、シャワー位置よりも、貯湯槽が低い位置にあるのでシャワーからはお湯は出ない。
「失敗策」のシャワーだった。

浴槽は、奥壁に張り付くように、掘り込まれたものが2つ。
両方とも同じ大きさで幅が1間、奥行1間弱というもの。
ここに、蛇口から92度の源泉が注がれ、1つは41度くらい、もう一つが42度くらいだった。

循環も過熱もないけど、掛け流し感というのはなかった。
もちろん、蛇口を開ければ87度の高温の源泉がふんだんに出るんだろうから、温度が高すぎるということが原因なんだろう。
掛け流し感を出すには、熱すぎるということ。
それに、地元の人は温泉の湯を大切にしていて、無駄にしてはいけないという気持ちを持っていると感じた。
(もっとも、21:00以降は源泉は、傍らの糸川に落とされるが・・・。)

21:00近く、2湯に浸かって、さらに15キロ歩いている。
傍らの旧道「桂坂」を登って行く。あぁ、しんど・・・。

上り切ると来宮駅だけど、電車の本数が少ないので熱海駅まで歩く。
熱海の中心街は改めて、来宮駅に近いことを感じる。
そして、この時間の熱海は、怖いくらい暗い街になっている。

駅近くの「駅前温泉浴場」は、例外的に22:00までなので、灯りが点いていてほっとした。




番台は、男湯にある。廊下への小窓がある。










桂坂