金の湯（北区栄町）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2010年7月1日木曜日 21:57
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件名: 金の湯（北区栄町）

ナカムラです。

今日（6/27）は、「金の湯（北区栄町）」に行ってきました。梶原駅（都電荒川線）から、0.2キロ、2分くらいです。

王子駅から三ノ輪橋行の都電に乗って2駅目。1キロ程なので歩いても行ける。JR京浜東北線の上中里駅にも近い。遠くはないはずだけど、東京にあって、あまり知られていない界隈だと思う。

同湯のある通りは、梶原駅近くに理髪店、しばらく行って酒屋さん、そして同湯。住宅地の細い路地の奥にある。

昭和25年築の伝統的木造銭湯。ガス焚きに転換しコンクリ煙突は撤去されたものの、煉瓦積みの古い危険物保管庫が同湯の長い歴史を示している。

細い通りに面しているせいもあって、妻入りの千鳥破風の脱衣所棟はかなり大きく見える。和風だっただろうオリジナルのエントランス部はなく、深緑色のタイルを張った直方体の増築建物に置き替わっている。

入口は向かって右手。意外にも自動ドアではなく戸惑う。入れば、ロビースペースの奥にある畳敷きのカラオケルームから流れる大音響と、ビール残滓のすえた匂いに驚かされた。

SakuraG錠木札の下足箱に運動靴を放り込む。カラオケスペースの傍らにあるフロントで、連れが2人分の料金を払おうとするけど、大音量の歌声もあって、しばらく埒があかない。後ろに2､3人の客が並んでしまう状態だった。

サウナはプラス200円。ナイロンバンドの専用キーが渡された。所定の20番のロッカーを開けると、大小タオルと一人用の厚手のサウナマットが入っている。サウナの利用者が多くないんだろう、あまり見ないシステムだ。女湯は普通に手提げバッグが貸し出されていた。

脱衣所は、オリジナルは3間四方ながら、ロビーにスペースを取られ、奥行きは2間半程度。壁は白いクロス張りでやや煤けている。天井も張り替えたのか、中央、妻面に平行するように桟を渡し、左右に板を付けた船底形の天井になっている。

ロッカーが入口方の壁にある他、keihokuのアナログ体重計、血圧計があるくらい。外には庭の痕跡の溶岩が見渡せる。そんな、広々というか、やや殺風景な脱衣所。まぁ、明るく、実用一点張りと言い換えてもいいかも知れない。

浴室は、幅3間、奥行は4間。さらに外壁側に半間の増築があって、サウナ室や水風呂が置かれている。増築部の屋根は素人仕事なのか、支えがスノコのような簡素な作りで、それに樹脂製の波板を載せている。今日のような暑い日はいいけど、寒風が吹き込む隙間が多くある。冬は寒いだろうと想像させられた。

島カランは１つで、カラン数はセンターから、5・5・5・2。さらに増築部に3。

浴槽は、奥壁に接して深浅2層。深槽は45度くらいのかなり熱い実母散湯。主浴槽は、8点座ジェット、寝湯、バイブラ＆赤外線ランプと、滝のような焚出し口がある。狭い中に設備がテンコ盛り。湯温は42度くらい。井戸水をガスで沸かしたお湯は柔らかだ。

サウナは6人用くらいの遠赤外線サウナ。専用マットやバスタオル付なのはいいけど、それらを掛るフックや棚などが無い。せっかくのふっくらとしたバスタオルを、シャワーの湯が伝って、濡らしてしまった。少し悲しい思いをした。

サウナ自体は静寂な空間。自然水掛け流しの水風呂は、屈んで入れば3人は入れる大きさ。サウナ客は、他に1人だけだったので、足を伸ばしてゆったりと浸かる。今年一番の暑さの中で、これは気分がいい。

ビジュアルは、奥壁に富士山のモザイクタイル絵。中央の男女境の上に富士山。女湯の方に特徴的な箱根の険が描かれている。安藤広重の五十三次なのかも知れない。男湯浴槽上には大きな赤外線ランプ照射装置？の残骸があって、さらに女湯は上部の一部分だけしか見通せなかったけど・・・。

上がりは、くだんの座敷のカラオケスペースでカップアイスをいただいた。演歌歌手のポスターが張られた窓がない雑然とした空間。レジ袋に入った物などが堆積している。ビールの残滓だけでなく、混濁したその匂いも気になった。。。

日曜日の18:35から19:20に滞在。相客は7､8人ほど。柔らかな湯と、掛け流しの水風呂がいい、地味な銭湯だった。

帰りは橘湯のある梶原銀座を歩く。連れに教えられ、踏切脇の和菓子屋で「都電もなか」なるものを買い求めた。その筋では有名なものらしく、小生も途中下車系のテレビ番組で見たことがある。求肥が入った餡のもなかが、都電車両のパッケージに入っている。10個入りは、車庫を模した箱に入れられていた。

帰りの一杯は王子・北区役所前の「インドのライオン」というインド料理の店。カレーは甘すぎたけど、トータルとしてはまぁまぁの店だった。王子行きの国際興業のバスに乗ると北区役所前のアナウンスとともに「インドのライオン」が連呼され、前から気になっていた・・・。

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