差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2011年5月8日日曜日 22:58
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 観音湯(杉並区阿佐谷南)

ナカムラです。

今日(4/29)は、「観音湯(杉並区阿佐谷南)」に行ってきました。 阿佐ヶ谷駅(JR中央線)から、05キロ、6分くらいです。

今日からカレンダー通りのゴールデンウィーク。まずは前半の3連休。横浜にでも出かけよう と思っていたけど、今週の疲れもあって身体の切れが悪い。だらだらとしていたら午後になっ てしまった。喫茶店で遅い昼飯を食べて新丸ビルと丸ビルへ。職場に近いもののあまり関わり がない。休日だからか、買い物客が多くて驚いた。本屋(青山ブックセンター)が入っているこ とも知らなかった。。。

さて、3階建てへの復元作業が進む東京駅から中央線に乗って阿佐ヶ谷駅へ。今日の目的地の 「玉乃湯」を目指す前に、パールセンター商店街を散策し、これも気になっている銭湯の「観 音湯」を眺めに行く。

観音湯のある通りは細い道ながら古い米屋なども残る昔からの道で、昭和22年の航空地図を見 ると、戦災にも遭っていないようだ。そして、観音湯を見て驚いた。エントランスは改装&増 築されているものの、平入りの脱衣所棟側面は、和風の下見板張り。黒瓦を載せた軒を支える のは太い材木による出桁造りになっている。一見してかなり古い建物だということが判る。

玉乃湯はまたの機会に譲って、昭和8年築というこの観音湯に進路を変更した。コンクリ煙突 の古い銭湯の浴室棟や後方を眺めようと後ろに回るものの、住宅が密集して見ることが出来な い。。。

オリジナルは、瓦屋根のエントランスだったらしい。そのエントランスは撤去され小さなロビ ースペースを併設する箱型のエントランスに置き換えられている。その両サイドにトタン屋根 のとH型煙突が並ぶシャビーで味があるコインランドリーがある。この古い銭湯には似合って いる。

茶色のオリジナル暖簾を潜れば、小さな靴脱ぎスペース。片側にアクリル扉で、松竹錠アルミ 板鍵の下足箱。この扉、透明で茶色のアクリル板というケースがほとんどだけど、同湯のもの は黄色の蛍光色という点で異彩だ。

自動ドアを通れば、正面に狭いカウンターがあって、後方(入口と靴脱ぎスペースの隣)に2畳 ほどの小さな小さな休憩スペースがある。そして、何と三方ある壁が鏡張りになっている。狭 さを視覚的な錯覚で緩和させようとしているんだろうけど、かなり異色だ。

脱衣所は幅3間弱、奥行3間ほど。元々は平格天井だったんだろうけど、今は壁とともに白い クロス張り。道路側と外壁側は、完全に外と遮られている。感覚的に閉鎖的で窮屈な空間にな っている。ただ、照明は明るく、それが救いになっている。

ロッカーは、外壁側と入口方壁に松竹シリンダ式のもの。その他、縁台が1つと文字盤が膝の 高さのMoriyaのアナログ体重計があるくらい。

浴室の広さは、幅3間弱、奥行4間ほど。天井は白とライトブルーのペンキ塗りの2段型。郊 外の古い銭湯ゆえに、少々小振り。床は星形模様のパールの輝きがあるもの。カラン周りはサ ワーピンクの大理石紋様のタイルが使われている。

島カランは1列で、カラン数はセンターから5・5・5・5。横浜の古い銭湯のように外壁側の一 部が外に張り出している。そして、カランの下に、高さはないものの湯桶を載せる台があって、 洗い湯を流す溝はその手前にある。そんな関西風の造りになっている。

浴槽は奥壁に接する深浅2浴槽。深槽は7点座ジェット×2で冷却水を通した金属製の「水枕」 付き。浅槽はバイブラで、外壁側の1人ほどのスペースが岩盤浴泉になっている。

井戸水をガスで沸かしたお湯は41.5度くらい。時間が無い時や寒い時は温すぎる温度だけど、 休みの日など時間に余裕がある時は長湯を楽しめる好きな温度、なかなか快適だ。

ビジュアルは、奥壁に中島さんのペンキ絵。浴場広告が入っていたスペースにも絵が描かれて いる。さらに、通常よりも低い位置から絵が始まっている。ちょっと違った「風景」に見える。

絵柄は、男女境中央に富士山を置いた海の風景。男女境には半島も描かれていて珍しく燈台も ある。よく見れば傍らの管理小屋に「マチダ」とある。町田さんも加わったんだなと見ていた ら、画面左下に「21.11.2.ナカジマ.マチダ」。中島さんのサインも多くはないけど、町田さん のサインが入っているペンキ絵を初めて見た。

土曜日の18:20から19:10に入浴。夕食前のゴールデンタイムが過ぎ、相客はずっと1人だ けだった。

上がりは、くだんの”ミラー休憩室”であまり見なくなった瓶入のコカ・コーラ100円を頂い た。

建物の古さは東京で何番目かに入る古さだろう。ただ、フロントや脱衣所に入るとそれを感じ させてくれるものは皆無。それは残念だけど、ペンキ絵のあるやや小振りの浴室は、ほど良い 温さのお湯ということもあって、寛ぐことが出来る。

上がりの一杯はパールセンターの入口にある「タパスタパス」。確か、下北沢が発祥の南欧料理 の店で、今は方々にある。下北沢在住の時は、この「タパスタパス」と「コパンコパン」とい う、似たタイプの店を時折使った記憶がある。味的にはコパンコパンが上だったような。。。

「タパスタパス」に入るのは数年振り。下北沢店はいつも混んでいたけど、ここは閑散として いる。。。まぁ、味はそれなりに満足できるものだった。ただ、頼んだジントニックは45点くら いか。ジンの香りが全くダメだった。。。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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