差出人: Masayuki Nakamura <masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp>
送信日時: 2011年9月5日月曜日 21:28
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 北町浴場(練馬区北町)

ナカムラです。

今日(8/27)は、「北町浴場(練馬区北町)」に行ってきました。 東武練馬駅(東武東上線)から、0.3キロ、3分くらいです。

同湯は金曜日が休み。それゆえ、仕事から解放される金曜日の夜に何度か東武練馬に来たけど入る 機会はなかった。そして、今日は土曜日。いざ東武練馬、いざ北町浴場へ。。。

昭和30年築。黒瓦を載せた平入りの脱衣所棟は、飾りとエントランス部分とに堂々としたふたつの 千鳥破風が重なる伝統的木造銭湯だ。後方にはコンクリ煙突が高い。

角地にある銭湯につき、庭を潰したのだろうかコインランドリーがL字型に大きく延びる。表で暫 く見ていると客の出入りが多い。かなりの繁盛銭湯のようだ。

屋号を白で染め抜いたえんじ色の粋な暖簾。今日の強い風に揺れている。

中に入れば松竹錠の下足箱。左手に小さなロビースペースを見ながら少し進むと脱衣所に食い込む かたちでフロントがある。構造としてはよくあるタイプだけど、脱衣所への通路は何回か進路変更 を要する。少し変わった構造だ。

脱衣所に入った第一印象は、明るい繁盛店と感じながらも、混雑していることもあって少々雑然と したイメージを受ける。工事現場からの仕事帰りという感じの客も多い。

脱衣所の広さは、3間四方。天井は折上格天井。フロントの食い込みもあるのでさほど広くない空 間に、幅の広い籐敷きの縁台、新型マッサージ機、洗濯機2台、据置き型の扇風機、そしてアナロ グ体重計などが置かれている。

ロッカーは外壁側を中心に松竹のシリンダー錠のもの。フロントの衝立の後ろに壁掛け式のテレビ があって、縁台に座りながらみんな夕方のニュースを観ている。

浴室は幅3間半、奥行5間と大型だ。天井は2段型で内側はプラ板張り。幅半間は増築のようだ。

島カランは1つで、カラン数はセンターから6・7・7・6。床のタイルは3センチ角の足触りのいい もの。

浴槽は、奥壁に接して3浴槽。薬湯は日替わりなのか脱衣所に木札で示されていた宝寿湯(実母散) で、40度迄はない超ぬる湯の設定。真ん中が気泡の密度が粗いバイブラで42度弱。一番センター 寄りが水枕付の7点座ジェット×2でやはり42度弱。いずれも井戸水を薪で沸かしたお湯だ。

奥壁は、縦1間半、横2間半くらいの”額縁”になっていて、そこに中島さんが描いた海岸から仰 ぎ見る立山連峰のペンキ絵。地元新聞社が企画した富山市の観光PR作戦で、第1陣の5湯(1.大黒 湯〔代田橋〕、2.八幡湯〔代々木八幡〕、3.仙石湯〔廃業〕、4.第二香藤湯〔押上〕、5.吉野湯〔平井〕) に続き、同湯は第2陣として最近描かれたものだ。 ※1〜3:丸山さん、4、5:中島さん

面積が小さいので、結果的に緻密に描き込まれている。いいペンキ絵だと思う。しかし、せっかく 大きな奥壁がありながら、それよりもかなり小さな”額縁”というのはもったいない気がする。そ れと、前の絵は東京タワーを描いたものだった。非常に気になっていたんだが。。。

脱衣所は混雑していたけど、その一団とほぼすれ違いだったようで、この広い浴室での相客は1、2 人だけ。静かに堪能する。

ビジュアルというほどではないけど、男女境のタイルに紫色の野花が描かれていた。小生の好みの 地味な紫色の野花。なかなか良かった。

上がりは、富山の飲料がいくつか販売されている。選んだのは懐かしい形の透明な瓶に入ったトン ボ飲料という会社の「ラボンサイダー」なる地サイダー。昭和初期の復刻版らしい。”ラボン”って いうのはトンボ飲料の創業者にしてこのサイダーを作った翠田辰次郎氏考案の常夏の甘い果実。空 想上の果実らしい。やや甘みが強いけどべたっとはしないすっきりしたサイダーだった。100円と いう破格の値段で提供されている。

上がりの一杯は、上板橋の”大”という焼き鳥屋。2回目だけど、今日のスタッフの質はいまいち だったかな。少々食べて、焼酎1杯とトマトジュースで退散。。。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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