差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年2月20日日曜日 16:49
宛先: 銭湯ML
件名: 港栄館(横浜市金沢区)

ナカムラです。

今日(2/12)は、「港栄館(横浜市金沢区)」に行ってきました。
金沢八景駅(京浜急行)から、1キロ、15分くらいです。

ここは、江戸時代からの行楽地で、安藤広重が浮世絵に八景として「瀬戸の秋月」「野島の夕照」「洲崎の晴嵐」「平潟の落雁」「内川の暮雪」「称名の晩鐘」「小泉の夜雨」「乙艫の帰帆」を描いている。
今でも、国道16号を渡ると「千代本」など、大きな料亭もある。土曜日なのに営業している様子はなかったが・・・。

明治以降は、別荘地、海水浴場。
今は、シーサイドラインが通り、海の公園や八景島が出来た。そして、マンションの開発が進んでいる。

さて、そんな地にある港栄館に向かう。
稲荷湯跡(H15/3廃業)は、「いなりパーキング」という駐車場とプレハブのコインランドリー。
「憲法草創の処」なる立派な碑もある。明治憲法は、伊藤博文らによって、この地の廃業してしまった料亭「東屋」で起草されたらしい。
さらに、古くからの住宅地を抜けて行く。

銀色の油井型の煙突が見える。
フロント式に改装され、前面が増築されているものの、脱衣所棟は黒瓦を載せた白壁。
屋号も古めかしいし、昔からの銭湯のようだ。

向かって右側に入口。下足箱の錠は松竹。
自動ドアを通り、狭いながらも完全フロント形式。
しかし、そこいらじゅうにいろんなものが散乱していて、雑然としている・・・。

女将に400円とサウナ200円を渡すと、サウナ証を渡される。
この3連休中は朝湯もやっていて、600円らしい。
しかし、朝湯が高いというのは、アリなのかなぁ?

脱衣所は、幅3間、奥行3間なんだろうけど、フロントへの通路、サウナ室にスペースを取られ狭い。
3方に松竹シリンダ錠のロッカー。上にタバコの空き箱などが積んであり、やはり、雑然としている。
真中のスペースに、マッサージ機が2台。その客にぶつからないように注意して着替えなければならない。

天井、壁ともに新しいクロス素材に張り替えられていて、趣きはない。
その他、ヘルスメーター、足型のツボ押しグッズなどがある。
これ、温泉地ではよくみるけど、銭湯ではあまり遭遇しない。

浴室は幅3間、奥行3間半。
天井は2段型。ブルーと白のペンキは結構くたびれている。
タイル類に古いものはないけど、躯体はかなり古い銭湯のようだ。

島カランは1列で、カラン数は、6・6・6・2。
全てにシャワーが付いている。

浴槽は、奥壁から外壁側にL字型に設置されている。
密閉式のラドン湯、ジェット、滝湯、寝湯×2、水風呂。
水風呂以外はだいたい43度くらいといったところ。

主浴槽の上にヘンなものが付いている。
今は壊れて機能していないようだけど、恐らく上方から肩を照らす赤外線ランプか?
なかなか仰々しい設備である。
風呂の配置も雑然としている・・・。

このほか、立シャワーブースとボディマッサージ式のシャワーが1つずつ。

ビジュアルは、奥壁にコミカ風呂的は装飾タイルが貼られている他、男女境には「武揚金沢八勝夜景」と題されたタイル絵(縦5枚×横31枚)がある。
銘等はなく、さほど古いものではない感じだけど、絵柄からしてオリジナルの特注品だろう。

サウナはガス式のもの。
6人くらい入れるものだったけど、少し温い感じがした。

上がりはスーパードライ300円也。
横では、一人暮らしのおばあさんと女将が村上の鮭の切り身の話をしていた。
女将の郷里新潟の鮭を同郷の一人暮らしのおばあさんに分けてあげたらしい。

土曜日の17:30〜18:30の滞在で、相客は10数人と多かった。
造りもさることながら、雑然とした銭湯だった。

向いの中華屋でチャーハンと思っていたが、満員で入れなかった。