差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年3月26日土曜日 14:44
宛先: 銭湯ML
件名: 小町湯(横浜市鶴見区下野谷町)
ナカムラです。
今日(3/25)は、「小町湯(横浜市鶴見区下野谷町)」に行ってきました。
鶴見駅(JR京浜東北線)で鶴見線に乗り換えて、2つ目の鶴見小野駅から、0.3キロ、5分くらいです。
鶴見線の鶴見駅舎(昭和9年12月築)は、浅野系の鶴見臨港鉄道(株)が造った建物。
同社としては、念願の国鉄鶴見駅への乗り入れだったので、気合が入った造りになっている。
鶴見駅は、旧私鉄の「終着駅」の哀愁が強く漂っている。
小生、駅愛好家(?)でもあるけど、隣の国道駅とともに、かなり気に入っている駅の1つ。
20:37発の海芝浦駅行。
京浜工場地帯へ向かう電車に、夜の乗客はまばら。
JR線路、第一京浜、鶴見川を渡って、鶴見小野駅。
駅前は、商店街になっていて、同湯もその商店街に面している。
入り口は、黒瓦を載せた破風様式。
横浜の銭湯にしては珍しく、それなりに立派な懸魚を持つ。
脱衣所棟も黒瓦を載せ、さらに、破風もある立派な造りになっている。
暖簾をくぐると、かつてはタイル絵があったかも知れない壁は、今様の材料の壁になっている。
下足箱は松竹。
自動ドアを開けると、高さだけを無くしたというような番台的はフロント。
向きを変えていないため、囲いをつけている。
しかし、囲いは格子になっている。旧番台の監視機能は維持させている。
脱衣所の広さは、3間四方。
一部フロントにスペースを取られているけど、外壁側にロッカーがあるだけなので狭さは感じない。
天井、壁ともにクロス張りで、オリジナルな部分は残っていない。床も今風の新建材。
大黒柱に大きな黒柱時計が現役で振り子を揺らしている。
それと、TANAKAの大きなアナログ体重計が目を引く程度。
寺岡式のように大きなTANAKAの大きなアナログ体重計に初めて遭遇した。
浴室は、幅3間強、奥行3間と横長の中型銭湯。
天井はウィング部が幅1間の2段型。ややくすみがでてきているオフホワイト一色のペンキが塗られている。
幅が広い板が張られているという特徴がある。しかし、オリジナルなのか判断できなかった。
鏡のみの島カランは2列で、カラン数はセンターから3・4・4・4・4・5。
日の丸扇の刻印がある取っ手が茶色のカランが付いている。
それに、センターに立ちシャワーが2機。
タイル類に古いものはない。
浴槽は深浅2槽。ともに、縁の上面は赤御影石が張られている。
浅槽は、幅2間くらいと幅が広い。半分がバイブラで42度くらい。
外壁に炊き出し口があり、石を仕組んだ鉄格子から湯が注がれる。
深槽は、何の仕掛けもなく、温度は43度くらい。
ビジュアルは、奥壁に抽象画のタイル絵。
21:00から21:30くらい滞在。
相客は延べ10数人と多かった。
入ってくる若者が年配者に挨拶していたりする。
地域的なものなのか、会社での関係なのか・・・。
ドリンクはない。
上品そうな女将に、建物の築年を尋ねるが、知らなかった。
外で赤ラベルを買って、鶴見線に乗り込む。
考えればあたり前だけど、工場から帰宅する人で、下り電車と違って混んでいた。
発泡酒を片手に乗り込む小生は、かなり浮いていたかも・・・。
鶴見駅で下車し、周辺を散歩。
多少、アルコールを注入し、いい気分で街撮りしていると、車止めに激突・・・。
なんか、酔って、カメラ構えていると、ままある。
困ったものだ。
《小町湯他の鶴見地区の銭湯(H17.3.12)》
鶴見小野駅上り線の簡素な駅舎。 |
なかなか大胆なコピーではある。ここに来るのが大変・・・。 |
弁財天。電灯の前の意匠は、銭湯の破風入口の白壁にあったりするものと同じ。銭湯が模しているんだろうけど、何の意味があるのか。 |
鶴見区下野谷町(したのやちょう) [昭和16年4月1日設置] 町名の由来 |
鶴見駅。この「終着駅」の雰囲気が気に入っている。 鶴見臨港鉄道が造った駅。 同社自体は、バス会社として存続している。 |
鶴見線鶴見駅。昭和初期のアールヌーボー建築。 一階は「京浜百貨店」というデパートだった。現在は食品スーパが入っている。 |
鶴見駅手前、新仮鶴見駅(S6年〜9年)があった場所。 |
豊岡町の風俗店 |
「写真機店」。なかなかな歴史をお持ちなのだと感じる。 |