駒沢給水所・配水塔 H17.10.1

大正12年、旧渋谷町の水道施設として建設された。
多摩川の水を砧浄水場で取水・浄水し、同給水場に送り、ここから渋谷に自然流下で配水した。
現在は、第一線を退き、非常時の給水施設という位置づけにある。

塔は南北に2本。その間を鉄製のトラス橋が渡る。給水塔の高さは約30m、内径は最大で14m、1基当たりの貯水容量は2,750立方メートル。内部の水を循環させるために、現在でも世田谷区の一部地域に配水を行っている。
30メートルの塔に、5メートル程度までしか水を溜めないとのこと。

塔は2本ともギリシャ風のレトロな意匠がある。円筒形の建物の周囲には12本の付け柱があり、屋上には避雷針を設けたドームを中心に、周囲に12個の紫色の照明灯。かつては、ガラス球であったが、H15年にポリカーボネート製で復元された。


第一配水塔(大正12年11月)。上部の王冠状の部分は照明。平成15年に復旧された。
「清冽如鏡(セイレツカガミノゴトシ)」という銘文が埋め込まれている。


第一ポンプ所(昭和8年)
昭和に入り需要増への対応として、配水池が増設された。
これは、自然流下ではなく、ポンプによる加圧配水方式が取られた。


第二配水塔(大正12年3月)
第一配水塔より早く完成し9月の関東大震災に遭ったが、
被害は無かった。
「滾ゝ不儘(コンコントシテツキズ)」という銘文が埋め込まれている。


円形の池があり、渋谷町水道布設記念碑が建てられている。





第一ポンプ所入口


記念塔





第一ポンプ所