幸の湯（大田区西糀谷）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]

送信日時: 2007年3月24日土曜日 7:32
宛先: 銭湯ＭＬ (sento-freak@kt.rim.or.jp)
件名: 幸の湯（大田区西糀谷）
ナカムラです。

今日（3/23）は、「幸の湯（大田区西糀谷）」に行ってきました。
糀谷駅(京浜急行羽田線)から、０．６キロ、６分くらいです。

金曜日の夜。いつも通り、やはり仕事は終わっていないけど、ゆっくり銭湯に寄るための時間から逆算して２０：００に会社を出る。夕食は、社食で、侘びしく本日２食目を食した･･･。小諸そば、吉野家、幸楽苑の最低のローテーションと比較して、本当にどっちがいいのかなぁ･･･。

糀谷の商店街を歩くのは２０数年振り。かつて、雪の降る日に漁師町･羽田の写真を撮りに行って、帰路は蒲田まで歩いて戻り寒かった。海老取川の河畔の古い銭湯の裏道を撮影したこと、糀谷の商店街の店先の暖かそうなおでんの湯気が、今も映像と記憶に残っている。

今日、糀谷駅を降りると、駅の規模も雰囲気も全く変わっているし、周辺も記憶にある糀谷とはだいぶ違っている。また、幸の湯までの途中の｢朝日温泉｣を探すが見つからない。通り過ぎたかなと戻ると、小道の奥に｢朝日マンション｣なる建物がある。番地を確認すると｢朝日温泉｣の場所だった。渋い理髪店の奥にあった｢朝日温泉｣はどんな銭湯だったのだろうか。(帰宅してから確認すると2006/3に廃業したようだ。)

西糀谷に入ってすぐに｢幸の湯｣はある。隣が理髪店ならぬ古い中華屋という、これも銭湯らしい立地にある。でも、同湯はシックな茶色のマンション銭湯に建て替えられている。

入り口の上には、ピンクのネオンで｢天然温泉｣とある。自動ドアを入るとアクリル扉に松竹板鍵の下足箱。靴脱ぎのスペースはさほど広くない。自販機でサウナ付き６３０円のチケットを買う。

パートかな、やや愛想のないおばちゃんにチケットを渡すと、アゴで下足札を指し示めされる。下足札と引換えで、サウナ室のひっかけキーを渡される。サウナ代はタオルなど無しで(入浴料430円)プラス２００円。まぁ、設備充実系なので妥当だろう。

脱衣所は、幅３間、奥行２間半くらい。天井は１間半くらい。縦長大型ロッカーや、棚に四角い籐の脱衣籠を納めるスペースがあったりと、なかなか雰囲気もいいし使いやすい。他には自販機とデジタル体重計があるくらいで、べつに何もないけど、なかなかいい感じの脱衣所だ。

壁に数個の脱衣籠の棚があるだけで、ロッカーだけの無機質な空間から、全体の雰囲気がいい感じに変わるものだ。

しかし、体重計に乗ると７６キロもあって｢新記録｣。脂肪肝、高脂血症、緑内症に椎間板症。最近皮膚も弱くなってきた。生活習慣病のオンパレードのようになってきた。困ったものだ･･･。

浴室は、幅３間、奥行５間ほど。天井高は２間。折田建設という聞きなれない業者の設計のようだけど、一目してなかなかの構成美がある浴室だ。
島カランは、外壁からの横置きで、カラン数は手前から、０･３／４･５／５･２。鏡の上には、ステンレス製のパイプの湯道具を置く棚があって使いやすい。

浴槽は、センター壁側に温泉浴槽と大きな白湯槽。白湯槽の奥壁側には座ジェット、ボディーマッサージ、１穴のスーパージェットが並んでいる。奥壁には大きなモザイクタイル絵。絵柄は滝･虹･飛ぶ雉･鹿というもの。

外壁外の露天風呂との間には、階段があって、昇ると左右に水風呂とサウナ室がある。モザイクタイル絵の後ろが、テレビ付きの１２人くらいは余裕で入れる大きなサウナ室になっている。（女湯は１階にサウナ室があるのか･･･。)
たまたま世界水泳のシンクロのフリーをやっていて、日本、ロシア、スペイン、アメリカの演技を眺めていた。

水風呂は、源泉を使ったもので、温度もオバー２０度とさほど低くなく、金曜日の夜、ゆっくりサウナを往復するには快適な温度だ。生活銭湯派はプラス料金を払う者がいないようで、１時間の滞在中で、サウナを利用するのは小生のみだ。

露天風呂も温泉だ。５、６人は入れる大きなものだ。本当に微かだけ、茶色の色付きがあるお湯。黒湯独特の匂いが少しある。無色の井戸水温泉ではなく、明らかに黒湯系に区分される快適なお湯だ。｢小さな声でも話をしないで｣との貼り紙がある。苦情があり、ここで営業する以上従ってほしいとの趣旨だった。地元同士の語らいでできないというのは寂しい感じがする。しかし、隣家の苦労もわかる。難しい･･･。

上がりは、テーブルと椅子のフロントスペースで、｢氷結｣１６０円を頂く。ビールもサイズ、種類もいくつかあるし、アイスの販売もある。なかなか充実している。

金曜日の２１：３０から２２：４０に滞在。相客は１０数人くらい。温泉分析表からすれば、平成１１年の改築のようだ、タイルには温泉成分の析出が目立ってきて、風格も出てきた。快適な銭湯だ。

２３：００がカンバン。店を出る頃は、表の電気が落とされ、女将が下足箱を拭いたり、コインランドリーの清掃に走り回っている。

*************************************************
ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp　　
URL: http://www7a.biglobe.ne.jp/~masayuki/ （風呂屋の煙突）
*************************************************

朝日温泉跡(2006/3廃業)