松の湯（横浜市鶴見区生麦）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年11月11日土曜日 8:43
宛先: 銭湯ＭＬ (sento-freak@kt.rim.or.jp)
件名: 松の湯（横浜市鶴見区生麦）

ナカムラです。

今日（11/10）は、「松の湯（横浜市鶴見区生麦）」に行ってきました。
国道駅（鶴見線）から、０．５キロ、５分くらいです。

国道駅のレトロさは相変らず。しかし、空家が増え、そこにはバリケードがなされている。雰囲気が少し変ってきている。焼き鳥屋の居酒屋｢国道下｣は相変らず盛業中。いずれ入ってみなければ･･･。

生麦の銭湯密集地帯も廃業が続き、少し寂しくなってきた。
同湯の前は、何度も通っている。朝が早い河岸の街は、旧東海道の幅員のある道だけど、思いの他暗い。そういえば、夜に歩くのは初めてかも知れない。

金曜日の２１：４５。コインランドリーの明かりは点いていない。シャッターも３０センチほど下がっている。営業時間は、銭湯マップでは「～２３：３０」。しかし、表には「～ＰＭ１１：００」とか「～ＰＭ１０：３０」とか、いくつか書いてある･･･。

乱雑にスニーカーが転がっているエントランススペースに入り、松竹錠の下足箱に下足を入れ、フロントスペースに入る。

壁は煤け、絨毯もかなり古くなっている。ソファはボロボロといっていい。カウンターのご主人に４３０円を払う。カウンターの後方に目をやると、何やら埃っぽい、色んなものが、片付けられないまま積まれてている。実にユルイ雰囲気がある。

主人に｢ＰＭ１０：３０までですか｣と問うと、「ゆっくり入っていていいですよと」。
そう言いながら、ご主人はつり銭を一日の売り上げが入っている袋から取り出し、脱衣場には一斉に上がったばかりのご常連の数人が居た。恐らく、同湯は、通常、ＰＭ２２：００に締めているんだろうと、感じた。

脱衣所は、３間四方ながらセンターにはサウナ室が食い込んでいるので、多少窮屈な感じ。壁紙はかなり煤けている。脱衣所全体がやや暗く、そして埃っぽい･･･。

ロッカーは、外壁側に木目茶色の扉の松竹シリンダ錠のもの。一部、扉が壊れているロッカーには、埃にまみれたタオルや浴衣が入っている･･･。実にユルイ雰囲気だ。その他、ＡＳＡＮＯの１２０キロまで計測可能なアナログ体重計などがある。

浴室は、幅３間、奥行４間強。天井はプラ板張りの２段型。やはり、暗く、そして今度は黴っぽい。島カランは１列で、カラン数は、センターから５･６／６･５。島カランのシャワーヘッドの半分が欠落している。実にシュールな光景が展開している。そして、暗く、黴っぽい浴室に小生ひとり。そして、壊れたシャワーから、ただただ水が滴り落ちる音しかしない。大袈裟に言えば、廃墟に紛れ込んで、そこの浴場に入っている感じがする。

浴槽は、センター側に白い入浴剤の槽で温度は４３度くらい。湯ざわりは悪くない。何より、このシュールな空間の中で湯に湯に身をゆだねるというのは、得難い経験だ。主浴槽は、外壁側にＬ字型に赤外ランプ&座ジェットを組み合わせたもの。湯温は４６度はあるだろう。熱いので入らなかった。

主浴槽は、赤外線だけでなくジェットも噴出していない。それゆえ、暗くて黴っぽい浴室は、ただただ静寂だ。時間が遅いからか、あるいはいつもなのだろうか。

同湯には、無料の乾式サウナがある。しかし、「蒲田福の湯」と同じ不快なサウナ臭が強い。なんか、落ち着けない。さらに、主浴槽の外壁側隣に水風呂があるけど、３０度は超えているというぬる湯になっている。カランを捻って冷水を投入しようにも、水は出なかった。

ビジュアルは、奥壁にコミカ風呂風のテラコッタを模した装飾タイルが張られている。また。外壁側の窓に３幅の暖簾が下げられているけど、破れ千切れ、同湯の廃墟景観を一層強調している感がある。

上がると、フロントで勉強している小学高学年くらいの娘さん。小生が、ボロボロのソファに座ろうとすると驚いた様子。
｢勉強中なのか。邪魔しちゃ悪いね｣と言って、直ぐに外に出る。
嫌味はまったくなく、その後にすぐに、娘さんは入り口のシャッターを下ろした。（２２：２０）

同湯には、今年の初めまで、その濃さでは随一の黒湯温泉があった。白い薬湯の槽と、カランを捻っても何も出ない水風呂が黒湯源泉の水風呂だった。黒色の鉱泉が枯れたわけではない、汲み上げるポンプを更新することができないようだ。京浜地区随一。恐らく、日本一の｢特濃｣の黒湯温泉を経験できなかったのは、誠に残念だ。

帰りは、近くのコンビニでアサヒビールの｢プライムタイム｣を調達し、｢春日湯｣を眺めて、花月園前駅(京浜急行)から横浜駅経由で帰館。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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	2003.10.4.撮影
国道駅(鶴見線)
春日湯	やきとり･国道下