差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年8月14日日曜日 22:56
宛先: 銭湯ML
件名: 緑湯(調布市多摩川)
ナカムラです。
今日(8/13)は、「緑湯(調布市多摩川)」に行ってきました。
京王多摩川駅(京王相模原線)から、0.3キロ、3分くらいです。
京王相模原線は久し振り。
小生が小学生の時分、プール、スケート、遊園地といえば、父は京王よみうりランドに連れて行ってくれた。
京王多摩川駅を過ぎると多摩川の橋を渡るので必ず外を眺めたのを覚えている。当時は、京王よみうりランド駅が終点だった。
小生と同じように浮き輪を持った子供、今のようにクーラーが発達していなかったので、車内に窓からの風が流れていた記憶が残っている。
京王多摩川駅は、出来たときから高架駅。
子供だったので、多摩川ばかりが印象にあって、当たり前だけど街の印象はない。
初めての地、住宅地なんだろうけど、多摩川が近いせいもあって、空が広く青いように感じる。
さて緑湯。
多摩川共栄会という鄙びた商店街を過ぎると、川を暗渠にした緑道の傍らに建つ、昭和30年築のレトロな佇まい。
先が欠けた感じのするコンクリ煙突が後方に立っている。
入口棟は破風造りの黒瓦。幅もあり堂々としている。
その上にも千鳥破風。簡素ながら懸魚も付いている。
女湯の庭からはよく刈り込まれた掛り松が伸びている。
暖簾も4房の大振りなもの。東京銭湯というより関西系の趣きがある。
エントランススペースも広いという程ではないけど余裕のある造り。
下足箱の錠はおしどり。
番台は新建材を張った、全面がカーブしたもの。主人に400円を払う。
3間四方の脱衣所。天井は2間強と高くはないものの折上げ格天井で、天板には鈴和建設が施工したと思しき日本画調のクロスが張られている。
折り上げ分も模様のあるクロス張り。壁もクロス張りになっている。
床に至っては赤を基調とした大振りのバラの絵柄のタイルカーペット。
実用的な改装なんだろうど、風情はいまいちかな。
ロッカーは白を基調とした新しいもの松竹シリンダ錠。
脱衣籠もいくつか残されている。
その他、Keihokuのアナログ体重計。天井扇も現役で回っている。
ロッカー上のガラスケースには他の人形とともに福助も飾られている。
浴室は幅3間、奥行4間。天井はウィング幅が2間近い2段型の天井。
そこに円形の浴槽がある。深浅2層に仕切られている。
浅槽の方が広くなってて42度弱。深槽は42度くらい。下部は繋がっている。特段の仕掛けはない。
カランは、島カランが1列で、センターから9・5・5・8。奥壁にも2つカランがある。
床のタイルは茶色とベージュの豆タイル。カラン周りも古いタイルで構成されている。
桶も白ケロリン的なもので、底に「第三/緑浴泉」と書かれている。
奥壁には、池に鯉のタイル絵。銘などはなく色艶もしっかりしているから新しいのかな。
でも、絵柄は古風だし・・・。なかなか立派なものだった。
その上には、ペンキ絵。15.12西伊豆。丸山師のものだけど、秀麗で気品のある富士山がある。
撮影許可が下りなかったのは残念だったけど、だからこそシャワーのない島カランの中心からと、円形浴槽に寄りかかってと、脳裏に焼き付けるようにずっと眺めてた。奥壁から離れている円形浴槽は、ペンキ絵と適当な距離が保てて、絵を眺めるにはいい。
丸山師の富士山の作品の中でもかなりうまく描けた作品だと思う。この富士山のペンキ絵は、見に行く価値があると思う。
男女境にはモザイクタイル絵があり、上からは観葉植物の蔓が伸びてている。
男女のペンキ絵の間には、入浴者への注意書きがある。大きいことこの上ない。大きさでは、マイベストワンかも知れない。
土曜日の17:15から18:00滞在。相客は3人。ドリンクも僅かしか並んでいなかった。
雷が鳴り、稲光が光っている。
夕立がありそうな天気になってきた。
古い商店街とマンションが混在している |
京王多摩川駅 |
緑道の傍らに同湯のコインランドリー |
煙突 |
コインランドリーと同湯を望む 都心の銭湯と違って、大きな敷地にある |
京王多摩川駅ホーム |