差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年10月23日日曜日 22:29
宛先: 銭湯ML
件名: 宮本温泉(横須賀市大津)

ナカムラです。

今日(10/22)は、「宮本温泉(横須賀市大津)」に行ってきました。
京急大津駅(京浜急行)から、0.4キロ、4分くらいです。

10/21にリコーのハイエンドのコンパクトカメラGR Digitalが発売されるという記事を読んで、早速、野毛の大貫カメラで衝動買い。名残惜しかったけど、銀塩フィルムのカメラ2台、Mamiya6MFとRicoh GR-1sを売却。空撮をもこなす堅牢な中判カメラと、ハイエンドコンパクトカメラ・・・。そこそこの値段で引き取ってくれた。
時代はデジタル・・・。

日ノ出町駅から京急大津駅へ。京急大津駅は、昭和5年に開設された、京急の中でも最も乗降客数が少ない地味な駅。因果関係は判らないけど、同湯は昭和4年の創業。その頃、この辺りが開発されたのかも知れない。いずれにしても、駅も同湯も今と違って、海に近かっただろう。

正面は白い直方体でフロントスペースに充てられている。上には、加賀前田と同じ、丸に梅鉢紋が描かれている。その後ろの造りがどことなく洋風でもある。フロントスペースが増築される前はどんなファッサードだったのか。ひょっとすると洋風だったのか・・・。

煙突も変っていて、先端に集塵機のようなものが取り付けられている。あまり類例がないタイプ。2年前に来た時はパイプを継いだような油井型の普通の煙突だったけど、更新されたようだ。

入口には、屋号と家紋を染めた、白いオリジナル暖簾が堂々と架かっている。暖簾を潜ると、狭いスペースにSakuraG錠の下足箱。さらに、自動ドアを通ると、幅1間くらのフロントスペースが伸びている。

下足札と交換でロッカーキーをもらう。サウナ込み(バスタオル付)で500円とリーズナブル。

脱衣所は、幅3間、奥行2間くらい。天井も壁も煤けた白のクロス張りで、さほどの特徴はない。島ロッカー1つと外壁側にSakuraV錠のロッカー。ただ、男女境に「職方一同」と書かれた柱時計と、見たことがないアズキ色をした古い「NOMURA SEISAKUSYO」のアナログ体重計がある。「TOKYO KANDA」と書いてる。

浴室は、幅2間半、奥行3間。天井は2段型でプラ板が張られている。島カランは、4つのカランが正方形のものが一つで、その他にセンターに7、外壁側に3つのカラン。日の丸扇は確認できなかったけど、取っ手が茶色のもの。

浴槽は、L字型に設置されている。センター寄りには8点座ジェット×2、外壁側にはバイブラバスと電気風呂が縦に並んでいる。バイブラのランプが白・赤・緑と3色なのは珍しい。

庭を潰したのか、外壁側に露天風呂とサウナがある。石張りの3人くらい入れる実母散湯。汚れではなく「お湯は毎日取り替えています」という趣旨の貼り紙があった。実母散湯にしては、あの独特の香りがないのが気になった。サウナは石を熱した本格的なもので6人くらい入れるもの。砂時計すらないシンプルなもの。

ビジュアルは、奥壁に写真をタイルに焼いたもの。2間弱四方のものたけど、4枚のタイルに分かれ、1枚のタイルが巨大。写真に遭遇することはあるけど、このタイプは初めて。絵柄は積雪の河原の風景だった。風景写真としては凡作。写真だったらもっとドラマチックなものにすればいいのに・・・。

脱衣所に自販機があったけど、ビール類はなし。フロントに行けばあるかなということで、スーパードライを賞味。女将さんがさかんに化粧品の話をしている。フロントにその化粧品会社のポスターもあったし、代理店にでもなっているのだろう。こういうのも初めて接した光景だった。

横須賀中央駅まで戻り、土日は第4土曜日だけが営業日という大衆酒場「銀次」へ。昭和20年代が残っている。すこぶる雰囲気のいい店だった。お勘定も大きいソロバンを持ってきて器を見ながらパチパチと計算する。店構えだけでなく、オペレーションまでもが古風だった。カキ酢、串揚げ、板わさ、煮込み、徳利酒で1850円だった。

さらに「ラーメン つたや」へ向かう。焼酎の梅割りにチャーシューメン。予定のコースだったけど、銀次で予定よりも食べてしまったので、苦しい。さらに、ここの焼酎は濃くて、量も多い。少し飲みすぎてしまった。

見慣れない女の人が働いていた。主人と女将に賄いでラーメンを所望されていた。かわいそうなくらい緊張してる。「つたや」の味を次世代に仕込もうとしているのかなと感じた。