差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2008年7月6日日曜日 22:19
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 三吉湯(桐生市三吉湯)

ナカムラです。

今日(7/5)は、「三吉湯(桐生市三吉町)」に行ってきました。 新桐生駅(東武伊勢崎線)から、1.7キロ、20分くらいです。

先ずは、足利市のビジネスホテルを出て、風情のある建物だったという旧竹の湯を訪ねるけど、 駐車になっていた。足利市に併合された旧助戸村の中心街だったのか、趣きあるエリアだった。 同湯のあった場所も四っ辻で、理髪店や廃業したタバコ屋などが並ぶ銭湯があるに相応しい一 角だった。

次に、多数の重要文化財を含む、足利学校の蔵書を引き継いでいる遺跡図書館(大正4年築) で、足利の遊廓資料を漁る。いくつかの発見があったかな。

次に、町外れまで歩いて一茶庵系そば屋の総本山「一茶庵本店」に行く。最初はつゆを付けず にいただくが、そばの香りがないことに驚く。名店の味ではない。平成7年に大将が亡くなっ て、味が落ちてしまったんだろうか。味の継承は難しいと思う。数年前に同店の干しそばを頂 いた。スーパーで買う乾麺と変わらなかったことを思い出した。

そして、太田の赤線跡2箇所を探索。全く期待していなかったこともあるけど、充実していて いた。さらに2軒にまで減った太田市銭湯のうち「高砂湯」をチェック。赤線の銭湯機能も担 っただろう、戦前物件と思しき古い建物。ただ、去年見た時と比べ、入口が無粋に改装されて いる。継続して湯を沸かす意思が有るのは良しとして、どうしたんだろうか。

「高砂湯」の開店は17:30とかなり遅いので、新桐生駅まで足を伸ばし、写真集『銭湯遺 産』に掲載されている桐生「三吉湯」に入ることにする。

写真集ではボロ銭湯の姿が載っているけど、現在は『四季食彩/桐樹(きりき)』を併設する銭 湯としてリノベーションされている。お店は、スパー銭湯の飲食スペースのようなパートのお ばちゃんが作っているようなものとは違って、板前の若主人と若女将が腕を振るう本格的なも のだ。そして、値段も安い。若い女性が風呂に入らず、普段使いで食事目的でやって来たりす る。

同湯ほど劇的に変化した銭湯は無いのではないか。今日も、町内会のお歴々の宴会が始まると ころだった。別に風呂に入ってからの宴会というわけではない。

脱衣所は、幅2間半弱、奥行きは1間半ほど。食堂にスペースを半分持っていかれたので、本 当に小じんまりしたものだ。縁台と丸い脱衣籠だけが改装前から引き継いだもので、それ以外 は内装を含めて新しい。床には畳表のゴザが敷かれていて、小さいスペースゆえに落ち着ける 雰囲気の空間になっている。

浴室は、幅2間半弱、奥行3間半ほど。天井はフラットで1間半ほど。同湯の外観はボロボロ に朽ちた2段型天井が載る構造なので、この違いは何なのかと思う。せっかく大将と2人で入 浴していたのに聞き忘れた。無念・・・。それにしても清潔を旨とする大将のポリシーが表れ ている清潔な浴室だ。

島カランはあるけど、計8個のカランは全てが撤去され、量的なスペックを落としている。カ ランは両サイドだけ。タイルは3センチ角の白と淡いブルーの2色のものが縦方向に幅の広い ストライプ状に貼られている。構造的には洗い湯を流す溝がない古い構造だ。

浴槽は、奥壁に接するかたちで深浅2槽。大将によれば桐生7銭湯の中でも熱いという。深槽 の温度計は46度。バイメタル式の信頼度が高そうな温度計ではあるが、すっと入れたので、 体感的にはもう少し低い感じがする。浅層はさらに1度くらい低いかな。

熱く設定しているのは、レジオネラ菌などが怖いので、熱くしておいて、入る時に注水して湯 をオーバーフローさせる。そんな入り方を志向しているようだ。確かに、ご主人も浴室全面に 湯が流れるほどオーバーフローさせていたし、後から入ってきたご常連もそのようにしていた。

とすると、北関東の激熱の浴槽は、そのまま入るものではないのか・・・。 いや、館林の面々は、激熱にそのまま入っていたなぁ・・・。

上がりは、生ビール2杯、お通し(烏賊の塩辛)。茄子のトマトソーススパゲティ、デザート付 (アイアス&さくらんぼ)、トマトのサラダ。これで、風呂銭330円とは別に、2000円弱。こ れが伝統的銭湯とは・・・。

土曜日の18:00から19:20に滞在。夕食前の時間になってどんどん客が集まって、相客は1 0人くらい。宴会も行われていて、なかなか活気ある銭湯だった。

暑い日だったので、たっぷりと汗をかいて、ペットボトルの水を6本も消費。さらに、昼食時 から始まって生ビールも4杯くらい頂いた。水はともかくとして、ビールは少し飲みすぎか。。。

新桐生駅までの道すがら、夕暮れの渡良瀬川を渡り返したけど、涼しく心地いい風に変わって いた。 昨日から渡良瀬川を、行ったり来たり、3往復も渡っている。

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