中村浴場（横浜市南区中村町）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年7月23日日曜日 12:42
宛先: 銭湯ＭＬ
件名: 中村浴場（横浜市南区中村町）

ナカムラです。

今日（7/22）は、「中村浴場（横浜市南区中村町）」に行ってきました。
阪東橋駅（横浜市営地下鉄）から、１．０キロ、１０分くらいです。

野毛の老舗ＢＡＲ、「バラ荘」が今月で店を閉じるという。
弁天湯を常湯とする、７０歳は優に超えている、気品あるおばあさんがバーテンをしている名店だ。一見廃墟のような店構えだけど、Agingだけが作り出せる、その着いた空間に、身を委ねたくなった。

その前にということで、中村浴場に行く。川が近くジメジメした土地は、どこの地域でも同じだけど、ディープな土地が多い。中村川沿いのこの辺りも、横浜の下町でかなりディープな土地柄だ。横浜で一番初めに鉄筋コンクリートの共同住宅が建てられたのは、ここ中村町だった。おそらく、改良政策の一環だったんだろう。

同湯の後ろにも相当に古い廃墟のようなビル（旧横浜市立大学医学部施設）があって気になっていたけど、地域ケアプラザの建設現場になっている。もとの廃墟は、元々は何の建物だったんだろう・・・。

さて、中村浴場。ジョイポート青木という、青木さんちのマンションの１階に入るマンション銭湯だ。建物の左には、土地柄ユーザーが多い、コインランドリーの入口。右側にはマンションの入口がある。

真中に同湯の入口がある。前面道は細いものの建物の前には少しスペースがあって開放感がある。紺地に白く屋号を染め抜いた暖簾を潜っての靴脱ぎスペースも広々としている。

このオリジナル暖簾の字体は特徴的だ。銭湯の暖簾は、スマートな字体が多いなかで、太く、無骨な字で暖簾が作られている。この町には合っている感じがする。

フローリングのフロントスペースも、余計なものが置いていないせいもあるけど、広々としている。デカデカと能書きが貼ってあるので何かと思ったら、梅雨時期の解毒に効果がある野菜について、模造紙３枚分くらいにイラスト入りで書いてある。この町には出稼ぎに来ての、男の一人暮らしが多いはずだ。女将の心遣いが伝わってくる。

フロントで４００円とサウナ代１５０円とを払う。１９番のロッカーキーと、バスタオルを貸してくれた。さらに、サウナに入る前に水分補給ということで、お茶のペットを１本買う。

脱衣所は、幅３間、奥行４間。天井は２間弱。
両サイドにSakuraⅢ錠のロッカー。真中に籐貼りの万能台があって、団扇が１０本くらい散乱している。その他、自販機、マッサージ機、Yamatoのアナログ体重計がある。余計なものがないので、広々としていて快適だ。

Yamatoのアナログ体重計が妙に新しいが気に掛かった。デジタルではなく、新しいアナログ体重計というもの供給されているのか・・・。

浴室は、幅３間、奥行５間ほどと細長い。天井は、１間と３／４。
カランは、センターから１０・８・５・３。カランは日の丸扇の刻印がある、取っ手が銀色のもの。

浴槽は、奥壁にKneippの西洋バーブの薬湯で、オレンジ・リンデンバウム。なかなか上質の入浴剤だ。この前、菊名・福美湯の薬湯もKneippだった。今まで知らなかったけどKneippの入浴剤はいい。

薬湯の隣は、外壁側にまでＬ字型に主浴槽が延び、バイブラ、水枕付きの座ジェット×２。奥壁に岩組みがあって、湯がそこから落とされている。さらに、その手前に、水風呂。２人用で、冷却されているものの、あまり冷た過ぎない。自然とサウナと水風呂の往復の回数が増える。

サウナは、座席は５～６人だろうけど、スペース的に余裕がある、ゆったりとした作りでリラックスできる。

ビジュアルは、奥壁に切り絵調のモザイクタイル絵。高峰と川、樹木が描かれている。

土曜日の１８：４５から１９：４５に滞在。１９：００前後にいったん閑散としたけど、その前後はそれぞれ１０余人程度の入りで、盛況といっていい。総刺青の方や、恐らく単身者のご老人と、客層は地域を反映して、それなりにディープな感じがする。

上がりは、バスで桜木町・野毛に移動。掲示板で教えられた、天麩羅の「ますのや」に行くけど、営業していなかった。

それなので、「トモ」に行く。顔を覚えてくれているらしく、「お久しぶりネぇ」とトモさん。お疲れ様セットとして、鉄火丼、タコ焼き、生ビールで１０００円。地元の飲食店の方が隣席にいたけど、トモの安さと美味しさは「ヤバイ」って言っている。確かに、２層以上にも鮪の赤身が詰まった鉄火丼が３００円。何で、こんなに安く提供できるのだろう。

おなかも朽ちてきたので、メインの「バラ荘」へ移動。ジントニック、シンガポールスリング、ゆでたまごで、しばし瞑想してた。

営業しているかどうか分からないような外観。何故か何かにつえて少ししか開かないドア。
一旦中に入ると静かにジャズが流れるいい空間がある。野毛が華やかだったころの面影が残っている。とてもいい時間が流れている。常連でもない者が興味本位で聞いても迷惑だろう、廃業については話題にしなかった。ママも、この前と同じように、帰りは静かな礼で送り出してくれる。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp　　
URL: http://www7a.biglobe.ne.jp/~masayuki/ （風呂屋の煙突）
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バラ荘。昭和２８年開業。H18.7.21で閉店する。
ジントニック、シンガポールスリング、ゆでたまごで１５００円セロリが付け合わせのゆでたまごは、赤いキャップの食卓塩が出される。	この店、意匠だけでなく、かなり傾いていて、気になっている。