差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2004年11月18日木曜日 0:31
宛先: 銭湯ML
件名: 中屋旅館(足柄下郡湯河原町)

ナカムラです。

今日(11/13)は、一泊二日で「中屋旅館(足柄下郡湯河原町)」に行ってきました。
湯河原駅(東海道本線)から、バスで10分程度、「温泉場中央」で降りてすぐです。

付近は、古くからの木造旅館が建ち並ぶ、湯河原でも最も古くからの旅館街。
9月に、共同浴場「ままねの湯」を訪れたとき、「上野屋」「伊豆屋」「中屋」が並ぶ一角に惹かれた。
バスも川向うの2車線道路ではなく、これらの旅館の前の細い路地走っていたらしい。

とりあえず、一番ボロい、いや鄙びた、「中屋旅館」にお泊りすることにする。
苔むした塀、緑に囲まれたアプローチ。
テーマパークでは真似できない光景がある。

古い湯治棟は建て替えられてしまったようだけど、本館は昭和34年築と45年を経過している。
入口の自動販売機は「故障中」の貼り紙。
一泊二食付、税・サービス料込、7,700円。
まさに、ボロ、いや鄙びた旅館。

古い旅館のままで、露天風呂さえない。
浴室は、幅2間半、奥行2間。天井は1.25間ほど。
そこに、幅2間、奥行1間の浴槽があある。
温泉につき、浴槽は掘り込まれている。

丸タイルの浴槽。焚き出し口すらない。塩を吹いた大振りの蛇口があるだけ。
蛇口を捻ると70℃の源泉が出る。
弱食塩泉。湯質は申し分ない。
飲むと、淡い味のスープの趣き。味わいとしても悪くない。

廊下には、銭湯にあるような、Keihokuのアナログ体重計。
旅館では初めてお目にかかった気がする。

ここの旅館は源泉持ちながら、入浴は朝7時から夜10時のみ。
理由を尋ねると、清掃をして70℃の湯を張ると、温度が下がって入れるのがだいたい朝7時とのこと。
浴槽と源泉を注ぐ蛇口しかない。シンプルな浴室。繰り返すけど、湯質は申し分ない。

食事は部屋食。
運ばれたおかずが冷めていたのには閉口したけど、高齢かつ少人数のスタッフで運営しているので仕方ないのかも知れない。

近くの、昭和初年からのきび餅屋「玉川屋」のきび餅は安くて、美味しかった。
小生の家からだと、東京の銭湯より近かったりする。
休息の場として、再び訪れることを、確信した。




小生が泊まった源泉脇の安部屋


隣の伊豆屋旅館 中屋旅館はこの通りを抜けた奥にある















古風な貴重品の預かり証


質素な浴室だったけど、湯質はいい。


銭湯のようなアナログ体重計があった。


玄関。