差出人: Masayuki Nakamura
送信日時: 2006年5月7日日曜日 22:12
宛先: 銭湯ML
件名: 仁王門湯(名古屋市中区大須)

ナカムラです。

今日(5/5)は、「仁王門湯(名古屋市中区大須)」に行ってきました。
上前津駅(市営地下鉄鶴舞線)から、0.5キロ、5分くらいです。

名古屋駅裏のホテルを出て、午前中はかつて大曽根にあった赤線地帯「城東園」を撮影し、今日までのスケジュールの調整の意味もあって、午後の予定は空白にしておいた。

順調に撮影スケジュールが消化できたので、名古屋の下町、大須にでも出かけるかとやってきた・・・。しかし・・・、すごい人出で散歩する意欲が無くなってくる。年々、混んでいる所が苦手になってきた。そんな中で、出来すぎたように視界に銭湯が入ってきた。しかも、まだ14:00なのに暖簾が架っている。

古いビル銭なのであまり期待はしないけど、昨日は尾張一宮で生活に根付いた地元人だけの喫茶店で休憩したので、今日は菖蒲湯で休憩することにする。

正面左側は、薪置き場とコインランドリー。左側は何かの店舗だったのかシャッターが閉まっていて詳細不明。建物のファッサードもツギハギ状態のB級な感じがする。

14:00開店のようだ。一番風呂に出入するのは、男・女湯ともに、ご高齢の生活銭湯派が多いようだ。平行するアーケードの「万松寺通」と「東仁王門通」を?ぐ通りにあるので、若い人も多く流れている。そこがアンバランスだ。

同湯は昭和23年創業。脱衣所が創業当時の木造で、その前のビル部分と上部がビルになっている浴室部分が昭和38年に建てられらもの。注意して見ると奥に太くてやや短い、名古屋銭湯のコンクリ煙突が見える。

入口の暖簾を潜って、通路を進むと靴脱ぎがあって、折鶴錠の下足箱がある。扉が茶色のアクリル板と新しいものだ。「男」とある暖簾を潜ると番台。名古屋銭湯料金380円にサウナ代100円を払うと、タオル有る?と聞かれ、黄色のバスタオルを渡される。さすがに、バスタオルまでは持ち歩いていない。

幅2.25間、奥行3間ほどの籐敷きの脱衣所。飲料が詰まった冷蔵庫の上に見事な花が活けてあるのが最大の特徴の他、特段の特徴はないかな。

ビル銭なのに、板鍵の「Oshidori」シリンダー錠の古風なロッカーでアンバランス。建て替える前のものを引き続き使っていると感じた。しかし、事実は違っていて、女将が教えてくれるまで、この脱衣所が木造だとは気が付かなかった。

その他、男女境に少し鶴亀錠のロッカーが少しと、旧型のマッサージ機がある。

脱衣所の奥に奥行1間ほどの独立した緩衝スペースがあって、センター側に流し、外壁側にサウナ室が設置されている。サウナはテレビ付き。茶袋の大きい袋2袋が置いてあって、天然のミント、ラベンダーともう一種のハーブがドサッと入っている。サウナ室にいい香りが満ちている。サウナ室の天然ハーブは初めての遭遇だ。

浴室は、幅2.25間、奥行3間。タイルは、壁が厚手の長方形の白というコミカ風呂的に更新されていて新しい。

カランは、センター6、外壁側に7、奥壁に3。すべて「温」のみのも。取っ手は、大きな赤い三角が付いたもの。銘は判らない・・・。

浴槽は、浴室中央に長方形のものが設置されていて、手前から浅槽、深槽、次にデンキと熱槽が半々になっている。それにセンターと奥壁に接して5点ジェットの&赤外線風呂&水枕付きの槽がある。背中が3点、足が2点なのはよくあるケースだけど、背中の3点が、一方が三角形で片方が逆三角形と変化が付けてある。大垣の「喜楽湯(郭町)」で、ジェットのバリュエーションに初めて遭遇したけど、東海地方では一般的なのかも知れない。

その他、外壁側の緩衝地帯側に水風呂がある。「この水は飲めません」との断り書きがある。井戸水なのか、循環・冷却だからか・・・。その他、立ちシャワーなない代わりに、10数個のノズルから水が吹き出るボディシャワーがある。「仙石湯(渋谷区西原)」ほどではないものの、水流が強烈だ。

ビジュアルは、奥壁の男女境の上に厚手の白タイルを削って、円形のデザインがある程度。

上がりは、ビールが、レギュラー缶、中くらいのもの、ミニ缶と3種類もある。飲み物がギッシり詰まっている。同湯の客は多いのだろう。

浴室にさほどのビジュアルがないけど、冷蔵庫の上に、女将の見事な活け花がある。何度見ても見事だ。技術的なことは判らないけど、豪壮さではマイベストワン。

町歩きの締めに銭湯に入ることはよくあるけど、喫茶店と風呂屋を迷うのは初めてかも知れない。名古屋はどちらも充実しているのがいい。

休憩が済んだので、また予定外だけど、中村の名楽園跡に向かう。