差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2009年5月17日日曜日 14:10
宛先: sento-freak@yahoogroups.jp
件名: 錦湯(青森むつ市大畑町中島)

ナカムラです。

今日(5/3)は、「錦湯(青森県むつ市大畑町中島)」に行ってきました。 下北駅からレンタカーを走らせ、20キロ、30分くらいです。

大畑の3銭湯のうち2湯目。予定外ではあるけど、コンクリ煙突の傍らに建つ浴舎は風雪に晒 され干からびた感のある下見板張りの趣あるもの。50年以上もの間風雪に耐えてきた歴史を 有している。

ご主人に聞けば、浴室もオリジナルの姿を保っているという。そんな情報を得たので素通りは 出来なくなった。

モルタルのファッサードは、かなり枯れたモルタルで「錦」の文字が残るほか、何があったの か、すべて脱落した模様。。。 エントランスの小屋根の類はなく、サッシの戸をあければ1間弱のエントランススペースが広 がっている。下足箱の錠は松竹。番台裏に直接設置された傘ホルダーの錠はツルカメ。

ん、ん。。。 ここに足を踏み入れた途端に何とも言えない妙な匂いが充満している。そして、脱衣所スペー スに足を踏み入れたならば、さらにその臭気の濃度は増した。。。

ともかく、番台への戸を開けて、90歳近いのではないだろうか、風雪に耐えた浴舎と同様に 大女将は少し脂っ気が抜けている感がある。青森県の公定上限は420円だけど、同湯は40 0円でやっているようだ。

脱衣所の広さは、幅2間強、奥行3間ほど。一部畳敷き伸スペースになっている。トイレの戸 のような戸があって、何と立派な乾式サウナがある。広さも4、5人は十分に入ることができ るものだ。

そして、同湯に入って感じた何とも言えない臭気の源がこのサウナだった。サウナがどうなれ ばこんな臭気を発するのかは分からないけど、妙に酸えた匂いが充満している。ちょっとヤかも。。。

その他、プラスチックの脱衣籠、IUCHIのアナログ体重計、冷蔵庫などがある。

浴室は、幅2間強、奥行3間ほど。天井は四角錘型で真ん中に湯気抜きがある。センターは、 北によくみられるガラスブロックが積まれたオープンな構造だ。

島カランはなく、センターに5機、外壁側に6機のカランがある。タイル類は50年以上前の オリジナルとの触れ込みだったけでど、茶とベージュの胃袋文様とも言えるものでさほど古い ものではない。イニシエの光景を期待していただけに少し残念だった。

浴槽は、奥壁に接するかたちで深浅2層。内側にブルータイルが張られた浴槽で、浅槽は43 度くらい、深槽は43.5度くらい。奥壁に釜場への伝声管のような穴が開いているのは吉根湯 と同様だ。

日曜日の15:45から16:00に滞在。相客はなく、出かけに、入って来る客とすれ違っ ただけだ。ただ、冷蔵庫にはそこそこ飲料が詰まっていたので、時間によってはそれなりに客 が入るのかも知れない。

浴舎の傍らに溶岩で組んだ立派な庭池があって、鯉が泳いでいる。脱衣所からも浴室からも見 えない、かなり唐突感がある池だ。今は土が埃舞う更地然としているけど、かつては池を囲む 庭があったのではないかと想像させられた。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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