大森湯（大森西町）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2007年6月30日土曜日 8:22
宛先: 銭湯ＭＬ (sento-freak@kt.rim.or.jp)
件名: 大森湯（大森西町）

ナカムラです。

今日（6/29）は、「大森湯（大森西町）」に行ってきました。
大森町駅(京浜急行)から、０．３キロ、３分くらいです。
ＪＲ蒲田駅から、第一目的地の「大正湯｣を経由して、さらに道を間違えたりして、たっぷり４キロは歩いてしまった。

京急蒲田駅近くの「大正湯(東蒲田)」に行くと灯かりが点いていない･･･。貼り紙もある。ヤバイ、廃業かと思ったけど、４月から金曜日が定休日となった旨が書いてあった。定休日が木曜日から変ったようだ。

蒸し暑くて雨も落ちる中、気が滅入ったけど、気を取り直してセカンド目的地の｢大森湯｣を目指す。途中の梅屋敷には｢恵湯｣があって、そのレトロな佇まいに惹かれたけど、金曜日で、さらに蒸し暑い。サウナと水風呂とに交互に入りたい。｢恵湯｣はまた今度にして、「大森湯」に向う。

途中、道を間違えたり、写真を撮ったりしているので、蒲田駅を出てから１時間を経過している･･･。

大森湯は、路地裏に建つ低層のビル銭湯。コンクリ煙突ではなく、後方に油井型の煙突があって、少し意外感がある。

元は番台の銭湯だったんだろうな。入口は狭く、狭い靴脱ぎスペースには松竹アルミ板鍵の下足箱がある。狭いフロントスペースで、女将さんに４３０円とサウナ料金２００円を払う。

下足鍵を召し上げられて、サウナ室の引っ掛けキーを渡される。バスタオルが付かないで２００円というのは、ここ大田区の銭湯としては少し高いかな。適正価格の範囲内だろうけど、銭湯は混んでいるのに、誰ひとりとしてサウナを使っていなかった。

脱衣所は、幅３間半、奥行３間半程度。天井高は２間半ほどでビル銭にしては高い。しかし、サウナ室、仕切っただけのサウナ客用の休憩スペースおよびフロントのカウンタースペースが少しずつ侵食しているので、広くはない。

天井、梁は幅広の木目鮮やかな板が張られている。柱時計を見れば、やはり鈴和建設の時計が掛かっている。改装してそれなりの年月が経っているので、汚れも見受けられるけど、まぁまぁしっかりとしている。

ロッカーは松竹シリンダー錠のもの。その他、自販機、Yamatoのアナログ体重計、男女境の大型テレビなんかがある。

浴室は、幅３間、奥行４間半。天井は弓型に緩くカーブしていて、男女境が２と３／４間、外壁が２間半程度の高さになっている。

島カランは１列で、カラン数はセンターから７･７･７。カランは初めて遭遇する極めてレアなもの。温度調整のための湯水の混合機器に、日の丸扇の刻印のある小さなカランが１つ取り付けてある。大きさは家庭用の蛇口サイズで華奢なものだけど、取っ手が赤で、その姿はまさしく｢風呂屋のカラン｣だ。これだけで、苦労してたどり着いた価値がある(？)。そう思えるマニアなカランだ。

浴槽は、奥壁に薬湯、８点座ジェット×２、バイブラ&トルマリンの白湯槽、水風呂が外壁側にＬ字型に延びている。脱衣所方に２つずつシャワーブースがあって、１機が１６ノズルのボディーシャワーになっている。

タイルは、ポイント模様の入った白のタイルを基調として、一部にモスグリーンのタイルがアクセントとして使われている。このタイル使い、ビジュアルの写真、ボディマッサージ機と、大きさは違うものの同じ鈴和建設施工の神田の｢お玉湯｣と近似している。

ビジュアルは、奥壁全面に新緑の竹林の写真。上にそれを照らす照明が取り付けられているものの点灯はされていない。明るい浴室だけど、この照明があれば、さらに明るい浴室なんだろう。

サウナは、１０人は余裕で入れる大型でしっかりとしたもの。９０度を指す温度計と砂時計だけがある、演歌が流れる空間だ。演歌だけが流れるサウナは久しぶりのような気がする。演歌を聴きながら、人生を振り返るのは、有意義かはともかくとして金曜日の過ごし方としては悪くない。

上がりは、壁一面に庭園の写真が張ってあるフロントの休憩スペースでキリンラガー２５０円。フロントはご主人に替っている。同湯の由来を伺うが、３年前に来たばかりなので要領を得なかった。以前は中原で銭湯をしていたという。｢『富士の湯』ですか。｣と伺うと、正解だった。何でそんなこと知っているのかと、少し気味悪がられた感じだったけど･･･。富士の湯は、マークしていた銭湯だったけど、知らずうちに廃業していた。

金曜日の２１：３０から２２：４５に滞在。相客は２０数人といったところか。いい銭湯で、なかなか客が多い。

駅前に、７月１日開店の｢肉屋の正直な食堂｣が開店に向けて工事中だった。ミートホープ事件が最中の時期だけに、皮肉に見えるネーミングだ。調べてみると、｢ひもの屋｣や｢かたりべ｣などの居酒屋を展開する㈱八百八町の定食屋だった。

それにしても精肉業界は不祥事が多い･･･。
ダイエーの中内功は、草創期の大卒メンバーの一人を屠殺場で、屠殺に従事させた。牛肉の流通のために、肉を知るためだった。功罪はあるけど、凄い経営者ではあった。屠殺場からスタートしたその方は、食肉のプロフェッショナルになって、ダーエーの役員やステーキ屋のフォルクスの社長などを務められた。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
メイン:masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp　　
URL: http://www7a.biglobe.ne.jp/~masayuki/ （風呂屋の煙突）
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