さかえ湯（渋谷区東町）

差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2006年11月29日水曜日 22:45
宛先: 銭湯ＭＬ (sento-freak@kt.rim.or.jp)
件名: さかえ湯（渋谷区東町）

ナカムラです。

今日（11/24）は、「さかえ湯（渋谷区東町）」に行ってきました。
渋谷駅（山手線）から、０．７キロ、７分くらいです。

小樽のこだわりの｢豊寿司｣で満腹になっている時に、荻窪ですっぽん料理？、渋谷でクエ鍋？を食いに行こうとのメールが入る。
普段は、吉野家、小諸そば、幸楽苑という、我ながら最低のローテーションで生活しているのに、ご馳走は、食傷気味の時に重なるものだ･･･。

結局、渋谷で九絵(くえ)鍋となり、その前に、渋谷駅から最も近くて気になっていた｢さかえ湯｣に行く。渋谷を歩くのは何ヵ月振りだろう。景気が良くなってきたせいで、どこの街も、クリスマス支度が早まっている感じがする。

並木橋の陸橋を登り始めると傍らにコカ･コーラの喫茶店看板に｢さかえ湯｣とあるが、同湯は見当たらない･･･。仔細に周囲を見渡すと、陸橋の下のビルの１階、それもガレージの入り口然とした所に、同湯の入り口がある。

古いビル銭湯のようだ。ガレージの奥がコインランドリーになっていて、本当の銭湯の入り口もそこにある。あまりに素っ気ない感じの入り口だ。

その入り口も結構雑然としていて、渋谷にありながら洒落とは対極にある。下足箱の錠は旧型のさくら錠･･･。洒落はないが、歴史はあるようだ。

サッシをガラガラと開けると、渋谷駅に最も近いながら番台銭湯。天井高が１．７５mしかないので、番台のにいちゃんが縮こまって見える。この番台、レザーのジャケットを羽織っているのが渋谷らしい。いまだかつて、番台に座っている方が、ジャケットを羽織っていたことはない。

しかし･･･、狭い脱衣所だ。２間半四方で天井が低いのでまさに独身寮の風呂場という感じ。ロッカーはSakuraⅢ錠、２０円で３分の旧型マッサージ機、デジタル体重計等、銭湯にある基本的はものは全て揃っている。

変っているのは、無料でバスタオルのサービスがあること。それに、マッサージ機の横に｢長い間寝ないで下さい｣という趣旨の張り紙があること。同湯の営業は１：００amまでだけど、寝てしまう輩がいるらしい。

浴室は、脱衣所の横にあり、男湯のみで独立したもの。幅３間半、奥行２間半というあまり見ないサイズ。天井は脱衣所と同じで、やはり１．７５mしかない。

浴室は、向かって左側にあって深浅２槽。奥が４２．５度程度でバイブラ。手前が備長炭湯で、１穴ジェット×２.湯温は４２度くらい。浴槽の廻りが関西の風呂のように１段階段になっているのが珍しい。しかし、湯船からの湯のくみ出しは駄目との掲示があるので、ここに座って、頭を洗ったり、身体を洗ったりはできないようだ。

鏡のみの島カランが１つで、カラン数は左壁５、奥壁５、島カランが４･４。カランは、意外にも日の丸扇の刻印がある古い丸型のもの。床のタイルも３センチ角の白タイルと古風なものが使われている。

ビジュアルがないのが、この狭さと相俟って、まさに独身寮の風呂場のような雰囲気にさせている。

上がりは、飲み会の前だけど、とりあえずサッポロビール。サッポロビール恵比寿工場が近かったせいか、珍しく、スーパードライと並んでサッポロビールがある。２０年前に同工場を見学したけど、食品工場にしては、かなり時代がかった機械で製造しているのに驚いた記憶がある。

皮ジャケットの番台君は、天井が窮屈だからではないだろうけど、身を屈めて、不自然に･･･、文庫本に興じている。恐らく、女湯に若い娘が入っているんだろう。気を使っているのか、恥ずかしいのか･･･。渋谷駅に一番近い銭湯が、番台銭湯。なんか面白いというか、少しずつ妙な感じがある銭湯だ。

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ナカムラ　（Masayuki Nakamura）
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