差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年8月21日日曜日 1:23
宛先: 銭湯ML
件名: 三光湯(品川区荏原)

ナカムラです。

今日(8/19)は、「三光湯(品川区荏原)」に行ってきました。
荏原中延駅(東急池上線)から、0.9キロ、15分くらいです。

荏原中延駅は、地下駅化されて、小生の持つ池上線の東京ローカル的なイメージとは違っている。
でも、地上に上がって、そこにある商店街には歴史を感じさせる店がいくつも並んでいる。
昼は営業しているのか?毛糸屋なんていう看板建築の古い建築があった。毛糸屋は業態柄どこでも化石のような店が多い。

夜に建物にカメラを向けていると、どこかのオヤジが出てきて、昨日のようにチェックされている・・・。
危ないかな・・・。カメラを扱ってきたので、中学生の頃から職質とかは慣れっこではあるが、最近は対応するのが億劫になってきた。同湯への道を急ぐ。

さて三光湯。駅から遠いけど、鄙びた雰囲気が気になっていた。
入口は簡素な入母屋屋根の黒瓦。暗くて詳細は把握できなかったけど、質素な造りと感じた。
暖簾を潜っての狭いエントランススペースには、正面に傘を突き差す式の傘入れ。左右に松竹錠の下足箱が並ぶ。

脱衣所への戸は、この建物に不釣合いな感じの自動ドアだった。
銭湯マップでは、「番台」となっているけど、正面に衝立を置いている、浴室方向を向いたフロントという感じのもの。
座った女将の顔が、見上げる感じゃなきゃ、少なくとも番「台」という感じはない。

脱衣所の広さは3間四方。
冷房が効いた脱衣所だけど、旧型の天井扇が緩やかに回っている。静かに回る天井扇は冷房効率を高めるのに有効のようだ。蒸し暑い今日は、駅から歩いてきた者にとって、脱衣所に滑り込んで生き返った心地がする。

昭和33年築。端々に古風な感じが残っている。
天井はチープな材の平格天井。質素な感じ。折り上げ風の部分は壁と同様に白ペンキで塗られている。高さは2間強。

茶色のロッカーは左右にのみ。松竹かな、シリンダ錠。脱衣籠も現役で使われている。
その他、Keihokuのアナログ体重計、真中にテーブルとベンチ。
大黒柱には柱時計を外した跡があって、丸時計が架かっている。

よく見えなかったけど、庭スペースには特段のものはなかった感じ。
蚊遣りが焚かれ、幅が広めの縁側にはベンチと家庭用扇風機が置かれていた。

浴室は、幅3間、奥行4間弱。
天井は、ウィング1間半の2段型。どちらかといえば直線が多い空間構成になっている。
島カランは墓石型のものが1列で、カラン数はセンターから6・5・5・6。全てにシャワーが付いている。

タイルは全て新しいものに更新されていて、少しがっかり。
窓によしずが下げられている。

浴槽は深浅2槽。
浅槽は、外壁側に赤外ランプ、バイブラ、後方から2穴ジェット1機。温度は42度くらい。蒸し暑い日には、入って極楽、極楽・・・。
深槽は、座ジェット2機に改造されていて、後方に冷えていない水枕がある。

ビジュアルは早川師の老神渓谷。
2年に1回は描き替えていて、大家さんには相談してないけど、今年中には浴室内のペンキ塗り替えと、ペンキ絵を新しくしたいと。

金曜日の21:15から45に滞在。相客は2人。浴室ではほとんど小生ひとりだけだった。
240円のスパードライを飲みながら、天井扇の下でしばし休息。
テレビはあるが点いていない静かな空間。なんとはない静かな銭湯だった。

帰路は西小山駅(東急多摩川線)。田園調布経由で横浜へ。