差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2009年7月25日土曜日 22:56
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件名: 佐原浴泉(足立区千住元町)

ナカムラです。

今日(7/24)は、「佐原浴泉(足立区千住元町)」に行ってきました。 北千住駅(東京メトロ千代田線他)から、1.0キロ、15分くらいです。

久しぶりに社員食堂で冷やしたぬきソバの夕飯を取り、企業の第1四半期を前に残業を少々。 先週の広島遠征で暑さに当たったのか、少しばかり体調を落として、やや長く感じる週末まで の4日間だった。

週末の解放感とともに久しぶりに千住の町を歩く。途中のイトーヨーカドー・北千住店は、同 社の第1号店。今週は改装のため休業。明日から「ザ・プライス」という低価格指向店にコン セプトを変える。第1号店というシンボリックな店に荒療治を施すことで、巨大グループに危 機感を浸透させる狙いがあるのだろう。ユニクロやヤマダ電機などのカテゴリーキラーの台頭 もあって、総合スーパーは時代に適応しにくくなっている。

さらに、荒川放水路に沿った道を進むと東京電力の北千住変電所がある。千住桜木町。お化け 煙突で有名だった千住発電所があった場所。同湯もこの地にあって、発電所が無くなってから も湯を沸かしてきた。しかし、この9月末か10月末には店を閉じるという。

堤防に沿った道から30メートルくらいの花道の奥に油井型の煙突と掛かり松のシルエット、 そして脱衣所の妻面の大きな千鳥破風とエントランスの千鳥破風のダブル千鳥破風が見える。

千住という場所柄、大きな銭湯だ。そんなに上等の材料ではないようだけど、堂々としている。 今日は、本当に梅雨が明けたのかと思わせるじめじめした雨降り。写真を撮っていると雨足が 強くなってきたので急いで暖簾を潜る。

正面には傘を突き差す式の傘ロッカー。左右にある下足箱の錠はSakuraG錠のプラ鍵仕様。番 台は新建材を張った前面がカーブしたもの。

脱衣所は3間四方。天井は折上げ格天井。板の間の真ん中に3畳ほどのゴザを敷いて、座卓そ れを囲むようにソファが置いてある。島ロッカーを設置しないそんなレイアウトは何かとても 居心地がいい感じを与えてくれる。

ロッカーは、外壁側と入口方に「oshidori」と刻印がある錠が付いたもの。やや干からびてい るものの脱衣かごも数多く積まれている。その他、TANAKAのアナログ体重計、業務用扇風機、 飲料の冷蔵庫、牛乳の自販機などがある。

浴室の広さは、幅3間、奥行は4間半。天井は2段型。床は3センチ角の白タイル。余計なも のが一切ないこともあって、まさに「銭湯の原風景」がある。恐らく昭和30年代から変わら ない光景だろう。

島カランは、最近は滅多にお目にかからなくなった三角鏡がついたもの1列で、カラン数は、 センターから7・5・5・6。洗い湯が流れる溝も厚手の白のU字タイルが使われている。なかな かレトロ。

浴槽は奥壁に接する深浅2槽。浅槽はバイブラ、深槽は密度が粗い気泡風呂。温度はいずれも 42度半程度。シンプル極まりない浴槽だ。

ビジュアルは奥壁に早川師の西伊豆。男女境上に富士山。男湯には穏やかな海原が広がってい る。岩礁に白いさざ波はあるもののトレードマークの豪快な波飛沫はない。いつのペンキ絵な のか、日付もなく、絵に艶も無かった。

いつ行っても客が少ないとの噂だったけど、雨降りの金曜日、20:45から21:30に滞在。相 客は10人以上だった。

ここは、町屋駅へも1.0キロと北千住駅とほぼ等距離。帰りは町屋駅経由で帰ろうと考えてい たけど、雨降りの中、知らない道を進むのが億劫になって、結局は往路と同じ道で駅まで戻っ た。。。

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ナカムラ (Masayuki Nakamura)
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