差出人: Masayuki Nakamura [masa-nakamura@mpd.biglobe.ne.jp]
送信日時: 2005年5月14日土曜日 11:22
宛先: 銭湯ML
件名: さつき橋温泉/盛弘閣(川崎市川崎区渡田)

ナカムラです。

今日(5/6)は、「盛弘閣(川崎市川崎区渡田)」に行ってきました。
川崎駅(JR東海道本線)から、1.4キロ、15分くらいです。

雨足の強い中、今月15日に店仕舞いするという「東洋湯(川崎市川崎区元木)」に向かうが、あいにく臨時休業だった。
びしょ濡れながら進路を変更。盛弘閣へ。

橋なんかないけど、「さつき橋」という大きな交差点の近く。
なんかいかめしい、銭湯らしからぬ盛弘閣なる屋号。
築40年程度のマンション銭湯。暗いせいもあるけど、四角いコンクリ煙突を載せ、かなり異様に見える。

入口へのアプローチスペースがあって、少し奥まった所に入口がある。古いけど、立派な造り。
暖簾をくぐるとエントランススペース。スペース的に贅沢な造りになっている。
正面に傘を突き差す式の傘入れ。
下足錠は、ビル銭なのに旧型のさくら錠が付いている。男湯だけで138個も下足箱がある。

インターネットタウンページでは「さつき橋温泉/盛弘閣」とある。
「銭湯マップ」に掲載されている同湯の写真にも、シャッターに「さつき橋温泉盛弘閣」と書いてあるのが見える。

女将(?)の話では、昔は黒湯温泉だったらしい。ちなみに、これを建てた大女将は86歳。インフルエンザで短期入院中だった。
今でも、源泉はあるけど、保健所の規制がうるさいので使わず、水道水とのこと。
コストとの見合いで使えないということだろうけど、もったいない感じがする。

番台は、新建材を貼った前面がカーブしたもの。
ただ、カーブしている一部分にガラスが嵌められて、ショーウィンドウになっている。
牛乳石鹸かな、赤い石鹸のパッケージが並んでいる。

脱衣所は、3間四方、高さは2間ほど。天井はクロス張りだけど、周辺は折り上げ風に処理されている。
ロッカーは、SakuraUの板鍵のもの。入口方の壁と外壁側、そして島ロッカーが1つ。
その他、ビールの入った冷蔵庫、Yamatoのアナログ体重計、テーブルと縁台。最小限のものしかない。

浴室は、幅3間、奥行き3間半。
天井は、男女境から外壁側に高くなり、また少し低くなるという、かもめが羽を広げたような形状になっている。
プラ板張りながら、最高部は高さが2間と十分な高さがある。

島カランは鏡のみのものが2列。端には珍しいコケシ型の水のみがある。
カラン数はセンターから、7・5・5・5・5・6。カランは日の丸扇の刻印がある取っ手が茶色の8角形のもの。

カラン台は、幅が30センチくらいもある特徴的なもの。
下部がモスグリーン、上部が白、上面が青の1センチ角の小タイルと昭和中期的な意匠になっている。
床のタイルもオフホワイトの曲線が連続する模様のもの。これも昭和中期的なもの。

島カランの端には、機能はしていないような、コケシ型の水飲みがあるのが珍しい。
小生が子供のころ、これでよく水を飲んだ記憶があるけど、今でも錆の不快な味が思い出される。
たまに見かけても試す気にならない。

浴槽は深浅2槽。構造はどってことないけど、奥行きが1間はある。
昔はこれに黒湯が満たされていたとすると、女将が設備を「40年も前にこれだけのモンを・・・」と言っていたけど、壮観だったと思う。
深槽は淡いバイブラで43度くらい。
浅槽は2穴ジェットが3機。温度は42度強といったところ。

ビジュアルは、奥壁に四季の写真幕になっているものの。しかし、言われないと判らない無残な姿となっている。
幕の後ろに蛍光灯がある構造に消防が待ったをかけ、使われなくなって久しいようだ。
女将は壊れていないというけれど、動くとも思われない。

そして、男女境にはモザイクタイルがある。
あまり見ないデザイン的なもの。かもめ、ヨット、熱帯魚が描かれている。

上がりは、スーパードライ。他にキリンラガーや一番搾りもあった。
ビールの銘柄しか記憶にないのは、いかがなものか・・・。

強い雨が降っている金曜日の22:00〜23:00に滞在。
相客は延べで2人しかいなかった。

何とはないビル銭湯。
小生ひとりで浴室に居る時間が長かったせいもあるけど、なかなか落ち着いた、いい銭湯だった。
それに、浴槽の広さは魅力的。
 



臨時休業の東洋湯